天然記念物妹山樹叢

吉野川の岸辺にあり、その地域が小さいにも関わらず、天台烏薬その他暖地性植物など、希少な植物が確認されています。

859

大名持神社奉仕される。以来、斧鉞の災をみないともいわれる。

1771

妹山と吉野川をはさんで対岸にある背山を舞台にした『妹瀬山婦女庭訓』が初演される。

1911

小泉源一博士が奈良県内でツルマンリョウを発見。確認した「大名持神社」にちなんで、Anamtia stolonifera Koidz.と命名。

1927

大蔵省が妹山の伐採を計画。これを惜しみ、阪本仙次指導の下、岸田日出男と植物学者・岡本勇治が活動する。

1928

• 国天然記念物に指定される。
• 『天然紀念物及名勝調査報告 植物之部 第八輯』に掲載される。この報告書を作成する際の現地調査には、岡本勇治氏・岸田日出男氏が同行している。

1937

岸田日出男著の「栄誉ある表彰を拝受して」『史跡名勝天然記念物』12-1にて、妹山樹叢が指定された経緯が触れられる。

1940

牧野富太郎、妹山樹叢を訪れ、ツルマンリョウを採取。

「類ひ無き蔓万両を御山なる妹山に採る。吾れ幸ある日」

奈良県の許可をうけて採取されています。

1943

小清水卓二著の『大和の名勝と天然記念物』にて、紹介される。

1953

『奈良縣総合文化調査報告書 吉野川流域 龍門地区』で妹山樹叢の植生についても言及される。妹山の植物相にいては、シダ植物56種、裸子植物19種、被子植物双子葉類347種、単子葉類71種が記録されている。

1970

『大和百年の歩み』にて、紹介される。

1971

菅沼氏によって植生区分が検討される。

1972

吉野川津風呂県立自然公園の第1種特別地域に指定される。

1978

菅沼氏によって植生区分が再度検討される。

1981

• 昭和天皇が妹山樹叢に入り、中の植生を観察される。
• 犬養孝著の『万葉の道』第4巻で紹介される。

1987

大林太良著の『日本の古代：山人の生業』で紹介される。

1989

吉野町教育委員会で緊急調査が行われる。

1990

『奈良県史』第2巻で紹介される。

1991

『天然記念物 妹山樹叢 緊急調査報告書』が刊行される。この図書で、妹山樹叢の適切な保存管理について提言される。

1995

和田萃著の『日本古代の儀礼と祭祀・信仰』で紹介される。

2004

• 『増補吉野町史』で妹山樹叢の情報などが再度整理される。
• 上田正昭著の『探求「鎮守の森」』で紹介される。