空き家問題に、あなたの力を。〜吉野町で広がる「社会貢献」という選択肢〜

更新日:2025年09月10日

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空き家問題。どこかニュースの中の話だと思っていませんか?
けれど実は、私たちの暮らしと密接に関わる「社会課題」のひとつです。
そしてその解決に向けて、一人ひとりの行動が大きな力になることも、あまり知られていないかもしれません。
吉野町では、「空き家問題」を単なる不動産の課題としてではなく、まちの未来や地域づくりと深く関わる重要なテーマとしてとらえています。
空き家を活かすことは、地域の安心につながり、人と人とのつながりを生む“社会貢献”のかたちでもあるのです。

窓から見える外の様子。石畳が広がり、庭には光が差し込んでいる。
外に置いてある観葉植物。光が当たり緑が鮮やか。
室内から見た窓際の外の様子。机と椅子が光りに当たっている。

空き家問題とは?

全国で増加している空き家。
2023年の総務省調査では、全国の空き家数は約900万戸を超え、過去最多を更新しました。
吉野町も例外ではなく、人口減少や高齢化に伴い、町内の空き家も年々増加傾向にあります。
空き家が長年放置されると、さまざまな課題が発生します。

  • 建物の老朽化による倒壊リスクや火災の危険
  • 景観の悪化やごみの不法投棄
  • 防犯や衛生面での不安
  • 地域住民の暮らしへの影響

これらの問題は、一見すると個人の所有物の範囲にとどまるように見えますが、実際には“地域全体の安全・安心”にも関わるものです。
空き家問題は、まちの未来にとって無視できない社会課題の一つなのです。

社会貢献のかたちは、人それぞれ

空き家問題の解決に向けたアプローチは、なにも「購入してリノベーションする」だけではありません。
吉野町では、空き家を通じた多様な社会貢献のかたちが少しずつ広がっています。

たとえば

古民家を活用した室内風景。中央に机があり、まわりに椅子が置いてある。ガラス障子越しから光が漏れている
  • 空き家を「地域の居場所」として再生

不要となった民家を、子ども食堂や高齢者の集いの場として活用。地域福祉と安心づくりの場になっています。

机の上に置いてあるコップ。コップの中身はお茶。室内気温の温度差でコップは汗をかいている。
  • 空き家活用を通じた地域活性化

地方で減少している飲食などのサービスが、空き家を活用。

このように、空き家を起点とした社会貢献には、専門知識や大きな資金が必要なわけではありません。「できることから、少しずつ」でも、地域にとっては大きな前進になります。

奈良県吉野町で「空き家問題」に取り組む意義

木材が多くある中工事を行う男性とそれを見ている男性。

吉野町は歴史と自然が息づく奈良県南部に位置する人口6,000人ほどの小さな町です。
古くは、万葉集で度々その名前が詠まれ、歴史の舞台として登場する一方で、木材の町としての顔も持ち合わせます。何十年という年月をかけ育てる「吉野材」は色艶や香りの良さでも評価が高くされています。
こうして受け継がれてきた歴史と人の技は、地域の誇りであり、未来へ守り伝えるべき大切な資産です。
吉野町で「空き家問題」に取り組む意義は、この資産を次代につなぐことにあります。使われなくなった建物を再び人の手に戻すことで、滞在する場・集う場・働く場が増え、地域に新しい動きが生まれます。吉野町の空き家に光を灯すことは、暮らしと仕事の選択肢を広げ、次の世代へ確かな価値を手渡すための、意義ある取り組みだといえます。

吉野町の取り組みと支援体制

吉野町では、空き家問題の解消に向けた取り組みとして、以下のようなサポート体制を整えています。

空き家バンクの運営

物件所有者と利用希望者とのマッチングを実施。

空き家所有者向け相談窓口

「家をどうしたらよいかわからない」という方に対し、状況整理から活用方法の検討までをサポート。

利活用や修繕に関する補助制度

条件を満たす空き家の改修に対し、一部費用を助成する制度も用意しています。

あなたの想いが、地域を動かす力に

社会貢献と聞くと、「特別なことをしなければ」と感じてしまうかもしれません。
けれど吉野町では、「空き家問題を知ること」「できる範囲で関わること」そのすべてが立派な社会貢献だと考えています。

  • 空き家を探している人と持て余している人をつなげたい
  • 地域のために使える空間を、未来につなぎたい
  • まちの景観や防災の面から、空き家に目を向けたい

そんな一人ひとりの気持ちが、町全体を少しずつ変えていきます。

空き家問題に向き合うことは、社会を支えること

室内から外を眺める男性。外では天気の良い吉野川の全景が一望できる。

空き家を「負の資産」としてではなく、「まちの資源」として活かす。
そこには、次世代のために今できる行動が詰まっています。
吉野町では、空き家問題に関心のある方や、社会貢献をしたいと考えている方からのご相談を随時受け付けています。
まずは、情報を知ることからでも構いません。あなたの一歩が、町の未来につながります。

古民家再生が、人と地域をつなぎなおす。
受け継ぎ、活かすという選択。〜古民家再生で地域貢献につながるまち・吉野町〜

「古民家が好き」という想いが、地域貢献につながります。吉野町では、古民家を単なる建物ではなく、地域の記憶や文化を残す「大切な資産」と捉えています。

古民家再生を通して、まちに新しい価値を生み出し、次の世代へ文化をつなぐ取り組みを始めてみませんか?

この記事に関するお問い合わせ先

吉野町役場 協働のまち推進課
〒639-3192 奈良県吉野郡吉野町大字上市80番地の1
電話:0746-32-3081、0746-39-9070(IP直通電話)
ファクス番号:0746-32-8855
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