吉野町新型コロナウイルス感染症対策本部長(吉野町長)メッセージ

カテゴリー:総務課からのお知らせ

【新型コロナウイルス 緊急事態宣言解除後】

 

  町 民 の 皆 様 へ   (令和2年6月12日町営ケーブルテレビでのメッセージ全文)


                     吉野町新型コロナウイルス感染症対策本部長 

                             吉 野 町 長  中 井 章 太


 ■ これまでの対策へのご理解とご協力に感謝

 吉野町新型コロナウイルス対策本部長 吉野町長の中井でございます。はじめに、町民みなさまには、この度の新型コロナウイルス感染防止対策への心がけと行動を続けていただいたおかげで、今日まで、町民ひとりひとりの健康と安全が保つことができています。あらためて、外出自粛や三密の回避などに一丸となって取り組んでいただいた結果だと、心から感謝申し上げます。ありがとうございます。


 ■ 引き続き日々の感染を防ぐ行動を

 緊急事態宣言が解除されて、国の強い外出自粛の要請も緩められ、みなさまもすこしずつ外出される機会も多くなってきたのではないでしょうか。季節も春から夏へと移り行くなか、町内の風景も。たとえば、わたしの自宅の周りでは、田んぼには水が張られ、苗代から植えかえられた小さな苗が初夏の風に揺れる風景が見られます。季節毎の見慣れたのどかな風景に、少しは不安な気持ちも和むような気がします。しかしながら、今回のウイルスに効く薬も、感染を抑制するワクチンも臨床試験の最中ときいている段階で、まだまだ、わたしたちの安心した日常生活を支えてくれるには、時間がかかりそうです。全国の緊急事態宣言が解除された後にも、福岡や東京で、第2波が予見される感染者の増加が伝えられているのが心配です。引き続き気を緩めることなく感染症に用心しながらの生活をお願いいたします。

 ■ お伝えしたい3つのこと

 このような状況の変化を受けて、今回、私がみなさんにまちの動きについてお伝えしたいことが3つあります。まずひとつには、新型コロナ感染症と向き合う今後の町行政の方針について。2つめとして、新型コロナウイルス感染症の影響への国等の支援策を含め、吉野町の独自支援策のこれまでの取り組みについて、3つめに、コロナ感染症の影響へ今後の対策として、現在、検討していることについて順をおってお話しさせていただきます。

 ■ 感染症と向き合う今後の吉野町の方針

 最初に、新型コロナ感染症と向き合う今後の町行政の方針についてお話します。5月14日に奈良県を含む39県の緊急事態宣言が解除されました。これを受け、5月15日の第13回吉野町新型コロナウイルス感染症対策本部会議で、解除後の吉野町の対処方針を決めました。吉野町の方針としては、奈良県の対処方針に準じて、感染拡大の第2波、第3波を警戒しながら、引き続き、「感染防止対策の徹底」の取組を日常化しつつ、町の「社会活動の正常化」と「経済活動の活性化」の両立を目指すものです。

  地域社会活動の正常化に向けて

 町の「社会活動の正常化」の動きとして、例えば、公共施設の利用については、必要な感染防止策をとっていただくことを前提に再開しています。臨時休館していました町中央公民館の貸館業務を5月25日から再開し、吉野運動公園も6月1日から通常通り開館しています。本庁舎横の町中央公民館の研修室では、健康体操サークルのみなさんが、早速、活動を再開されているのを先日、目にすることができました。感染症対策を取っていただきながらの再開ですが、ゆるやかに、まちの社会活動が再びはじめられていることを実感しています。

  地域経済活動の活性化に向けて

 一方、町の「経済活動の活性化」については、感染拡大時期が観桜期に重なったことによる地元観光業者の方が大きなダメージを受けておられ、また、社会全体が外出自粛になったことにより、あらゆる業種に影響があるものと認識しています。何よりも、感染拡大が落ち着いた状況のもとで、人の動きと共に経済活動の活性化策を展開することが必要であり、今後の感染状況と地域経済の状況をしっかりと把握しながら、対策していかなければならないと考えています。経済活動の活性化策につながる足元の地域経済支援については、後ほどお話しすることとします。

 今後の町の方針として「感染症対策」と「社会経済活動の正常化、活性化」を目指して、様々な取組を進めてまいります。皆さまのご理解とご協力くださいますようお願い申し上げます。


  国等の支援策とこれまでの吉野町独自の支援策について

 2つ目に、新型コロナウイルス感染症の影響への国等の支援策を含め、吉野町の独自支援策のこれまでの取り組みについてお話します。

 * コロナ禍での暮らしの支援 / 吉野町独自の支援策について

 町民の皆さまの暮らしを支える主な支援策としては、まず、水道料金の基本料金の減免について。水道料金は基本料金と使用水量による従量制からなりますが、コロナ禍による経済・家計支援策として、水道料金の基本料金を6カ月間、無料としました。検針は偶数月検針地区と奇数月検針地区の2つの地区に分かれますが、いずれも3期6カ月分の基本料金が無料となります。詳しくは、今月号の広報6月号でお知らせしていますので、ご確認をください。あわせて水道料金の基本料金の6カ月無料化に伴い、水道未普及世帯の方にも減免相当分の経済支援をおこなう予算案を、先月25日の吉野町議会臨時会に提案させていただき、議会のご理解を得て承認されました。

 * 今後の対策充実のために / 吉野町独自の支援策について

 また、この25日の吉野町議会臨時会では、町独自のコロナ対策経費の財源として、私を含め、副町長、教育長、町3役特別職の期末手当6月分の減額を承認いただきました。また議会からも議員提案により、町議会議員期末手当6月分の50%減額の条例を可決され、同じく、町独自のコロナ対策経費の財源として活用させていただくこととしています。町内外の方にもお気持ちをお寄せいただくために、感染症対策に必要な施策を推進するため寄付金の窓口も設けました。ふるさと納税の希望用途コースに新型コロナウイルス対策コースを新設したほか、吉野町新型コロナウイルス感染症対策寄付金口座を開設しています。ふるさと納税のコロナ対策コースには、5月分として58件、98万8千円ものご寄附が現在寄せられているところです。町外の方からの吉野町に対する温かいご支援に感謝申し上げます。

 * 国の特別定額給付金事務における本町の進捗状況等

 国の施策ですが、国民の家計支援として1人10万円の特別定額給付金について、吉野町では5月18日から申請の受付を開始し、この支給事務に役場各課から担当職員を増員し、迅速な処理ができるような体制で臨んでいます。既に対象者の9割以上の方が申請を済ませていただいており、順次処理が完了したものから、概ね1週間おきにご指定の口座に支給させていただいています。8月18日が申請受付の期限となっていますので、申請書の提出がまだの方は、お早めにお手続きいただきますようお願いします。

 * 事業者の方への支援策 / 吉野町独自の支援策について

 足下の地域経済支援に係る事業者の方への支援策については、国の緊急経済対策としての第1次補正が成立し、現在第2次補正の議論が国会でなされており、国や県の施策で、次々と多種多様な支援制度が作られています。町としてもあらゆる制度を有効に活用し、これまでにない経営の危機を乗り越えていただき、今後の事業継続に向けて取り組んでいただくため、これらの諸制度の補助金や融資に対する総合窓口を一元化するため、吉野町商工会にお願いして相談窓口を設置いたしました。資金繰りについての相談や、持続化給付金の申請方法、各種助成金に関するアドバイスをはじめ、パソコン等による申請でお困りの方、またインターネット環境がなく申請が困難な方のサポートまで、相談していただけます。商工会会員以外の方も利用できますので、是非、有効にご活用ください。

 * 教育・子育て支援策 / 吉野町独自の支援策について

 教育・子育て支援策については、3月から臨時休業が長期化したことから、児童・生徒の皆さんが自宅で過ごす時間も長くなりました。町としても、この機会に、子どもに、「本」と親しむ時間を持ってもらいたいとの願いから、0歳から現在の中学3年生までの子どもを対象に、一人5千円の図書カードを配布する予算を5月1日に専決処分し、既に配付を教育委員会が終えています。また学校の臨時休業に伴う学校給食の休止に伴う給食費、またご家庭での昼食費の保護者の方の負担軽減策にも、ご家庭の経済状況に合わせて支援させていただいております。また、コロナ後の吉野町の教育の未来を見据えた対策に関する予算も議会のご理解を得て、GIGAスクール構想事業を前倒しで進め、この機会に一気に小学校・中学校のICT教育環境を整備します。このことについては、森本教育長からこのあと学校園の現在の状況とあわせて、みなさまにお話しいたします。

 * 外出自粛要請期間の妊産婦の母子支援等 / 吉野町独自の支援策について

 この他に、町内の妊産婦の方へのマスク50枚の無償配布を行いました。配付にあたっては、町の保健師が一軒一軒、感染対策をとりながら訪問させていただき、外出自粛による母子の健康観察、悩み事などの聞き取りをあわせておこなっています。マスクの配付については、町内3箇所の高齢者施設にもそれぞれ1000枚ずつ届けさせていただいています。マスクの供給不足も次第に解消されてきているところですが、感染症対策に必要な衛生用品の購入予算も確保し、随時、次の感染拡大と梅雨、台風シーズンと重なる災害にも備え、備蓄を進めているところです。

 以上、これまでの新型コロナウイルス感染症対策における町行政の取組について、お話しました。


  今後の町におけるコロナ対策

 3つ目に、コロナ感染症の影響へ今後の対策として、現在、検討していることについてお話します。感染防止対策と地域経済活性化の両立を目指した対策として事業者の方の感染防止対策による設備・備品投資にかかる助成制度を検討しています。また、対面販売によらない、インターネット内でのECサイトによる販売戦略も検討を進めています。子育て、教育環境面での更なる支援策として特別定額給付金の基準日以降の新生児誕生給付金など、町独自の支援策を検討しています。あわせて感染防止対策備品整備の検討も進めています。これら、お話しました検討している取り組みに要する予算は、現在、国会で議論されている第2次補正で示される地方への経済対策等の活用策とあわせ、十分に各担当課で検討を重ねたうえで、6月定例議会に提案してまいりたいと考えています。


  誰一人取り残さないコミュニティの実現を目指した取組

 最後に、私が町長就任当初から掲げています「誰一人取り残さないコミュニティの実現」を目指した取組として、今後、コロナ感染症が収束傾向で継続する状況であれば、隣組、任意団体など少ない人数による意見交換の場の検討も進めてまいります。これまで経験のない暮らしの中でお気づきになった町政へのご意見やご提案をお聞かせいただき、今後のまちづくりに活かしていきたいと考えています。


 うつらない、うつさない生活様式の中でのコロナ終息後にむけて

 冒頭にもお話しましたが、まだまだ気を緩めることができない感染症との戦い。今回の難局を乗り越え、未来を見据えた政策へ結びつけることが、私の役目であると思っています。町民のみなさまには、感染予防を続けながら、わがまちの魅力を再発見する良い機会としても捉えていただき収束後の暮らし方を、明るく、楽しく思い浮かべていただき、いわゆる「新しい生活様式」の日常化に努めていただきたくお願いします。今後とも「心豊かになるまち吉野町」を目指して、町民の皆さまに寄り添う町政を心がけてまいります。何卒ご理解とご協力、ご支援賜りますようお願い申し上げます。

                                              (了)


【新型コロナウイルス】「全国都道府県に拡大された緊急事態宣言を受けて皆さまへのお願い」町長メッセージ(4/17)

【新型コロナウイルス】町営ケーブルテレビでの中井対策本部長からの町民の皆さまへのメッセージ(全文)(4/17)

【新型コロナウイルス】7都府県の緊急事態宣言の発出を受けて町長からのメッセージ(4/9)



お知らせ

PDF形式のファイルを開くには、Adobe Readerが必要です。
お持ちでない方は、Adobe社から無償でダウンロードできます。

AdobeReaderをダウンロード