固定資産税
固定資産税とは
固定資産税は、土地・家屋・償却資産(これらを総称して「固定資産」といいます)の所有者の方に、これらの固定資産の価値に応じて負担していただくものです。
固定資産税の税率
固定資産税の税率は、1.4%です。
固定資産税の納税義務者
固定資産税の納税義務者は、原則として毎年1月1日(賦課期日)現在において、町内に土地・家屋・償却資産を所有している方です。
土地 | 土地登記簿または土地課税台帳に所有者として登記または登録されている人 |
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家屋 | 建物登記簿または家屋課税台帳に所有者として登記または登録されている人 |
償却資産 | 償却資産課税台帳に所有者として登録されている人 |
共有名義の場合
土地または家屋を、複数の方で共有される場合は、共有者全員が納税義務者(連帯納税義務といいます)ということになりますが、課税台帳の登録は「AほかX名」(Aが代表者の方の名前、X+1名が共有者の方の合計数)という形になり、納税通知書なども代表者の方に送付させていただくことになります。 その場合、おおむね次の方法(優先順位)で代表者の方を決めさせていただいています。
- 吉野町内に居住している
- 該当の土地または家屋の持分が多い
- 登記順序が早い
納税管理人を置く場合
町外に居住している方等で納税に不便のある方は、「納税管理人指定(変更)届」により納税管理人を定めることが出来ます。
納税義務者の方が死亡された場合
土地・家屋について納税義務者の方が死亡された時は、相続人の方が納税義務を引き継ぐことになります。正式な名義変更は法務局での手続きになりますが、その手続きがお済みでない場合、「相続人代表指定(変更)届」により相続人の代表者を決めていただくことになります。その届に基づいて、代表の方に納税通知書などを送付させていただきます。なお、亡くなった納税義務者の方が口座振替を利用されていた場合は、口座振替ができなくなりますので手続きが必要となります。
奈良地方法務局のホームページはこちら http://houmukyoku.moj.go.jp/nara/
法務省ホームページ「未来につなぐ相続登記」 http://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00207.html
固定資産税の税額算定
固定資産税は、次のような手順で税額が決定されます。
固定資産を評価し、その価格を決定し、この価格をもとに課税標準額を算定します。
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課税標準額×税率(1.4%)=税額となります。
固定資産税の免税点
吉野町内に同一名義人が所有する土地、家屋、償却資産のそれぞれの課税標準額が下記の金額に満たない場合には、固定資産税は課税されません。
土地 | 30万円 |
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家屋 | 20万円 |
償却資産 | 150万円 |
土地評価のしくみ
国が定めた固定資産評価基準に基づいて、次のようにして土地の評価額が決定されます。
地目(宅地、田及び畑(あわせて農地という)、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、雑種地)を区分します。さらに宅地などでは商業、住宅、工業などの地区に区分します。
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状況類似地ごとにその地区内の標準的な土地を選定します。
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地価公示価格や鑑定評価価格などを参考にして標準的な土地の適正な時価を評定します。
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適正な時価をもとに標準土地評点数または路線価の付設をします。
↓
土地の形状などによる補正などにより各筆の評点数を付設します。
↓
評価額決定
住宅用地に対する課税標準の特例
居住用の家屋の敷地(住宅用地)については、 その税負担を軽くするため課税標準の特例措置が設けられています。
住宅用地には次の2つの場合があります。
・専用住宅の場合...もっぱら居住用とされている住宅の敷地の用に供されている土地
・併用住宅の場合...一部が事業用で、居住部分の割合が4分の1以上である家屋の敷地に下表の率を乗じた後の面積に相当する土地
特例措置の対象となる「住宅用地」の面積は家屋の敷地面積に下表の住宅用地の率を乗じて求めます。
家屋 | 居住部分の割合 | 住宅用地の率 |
---|---|---|
専用住宅 | 全部 | 1.0 |
下記以外の併用住宅 | 4分の1以上2分の1未満 | 0.5 |
2分の1以上 | 1.0 | |
地上5階以上の耐火建築物である併用住宅 | 4分の1以上2分の1未満 | 0.5 |
2分の1以上4分の3未満 | 0.75 | |
4分の3以上 | 1.0 |
※但し、専用住宅・併用住宅ともに敷地面積が住宅床面積の10倍を超えるときは10倍の面積までが住宅用地となります。
課税標準額は、次のように軽減されます。
・小規模住宅用地の場合...住宅用地のうち200m2以下の部分を小規模住宅用地といい、課税標準額は評価額の6分の1になります。
※同じ敷地の上に2戸以上の住宅がある場合には、1戸につき200m2までの部分になります。
・一般住宅用地の場合...小規模住宅用地以外の住宅用地を一般住宅用地といい、課税標準額は評価額の3分の1になります。
家屋評価のしくみ
国が定めた固定資産評価基準に基づいて、次のようにして家屋の評価額が決定されます。
仕上げの材料・状態、間取り等を調査します。
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対象となる家屋と同一のものを評価の時点においてその場所に新築するものとした場合の建築費を固定資産評価基準の点数で計算します。これを「再建築費評点数」といいます。
↓
経年減点補正率(家屋の建築後の経過年数による損耗の度合)により補正します。
↓
点数1点当たりの単価木造0.99円、非木造1.1円を乗じます。
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評価額決定
式にすると、下記のようになります。
評価額 = 再建築費評点数 × 経年減点補正率 × 点数一点当たりの単価
新築住宅に対する固定資産税の減額措置
平成17年1月2日以降に新築された住宅については、新築後一定期間の固定資産税額が2分の1に減額されます。
要件
新築の住宅(居住用家屋)であること。
増築家屋には減額措置の適用はありません。なお、一部を居住の用に供する併用住宅(例えば、1階が店舗で2階が住宅になっているような家屋)については、居住部分の床面積割合が2分の1以上のものに限り減額措置の適用があります。
一定範囲の床面積であること。
建築日により、床面積の要件が下表のとおりになります。ただし、分譲マンションなど区分所有建物の床面積については、「専有部分の床面積+持分で按分した共用部分の床面積」で判定します。賃貸アパートなどについても、独立に区画された部分ごとに区分所有家屋に準じた方法で判定します。
建築時期 | 床面積(併用住宅にあっては居住部分の床面積) |
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平成9年1月1日以前 | 40m2(一戸建以外の賃貸住宅にあっては35m2)以上200m2以下 |
平成9年1月2日~平成12年1月1日 | 40m2(一戸建以外の賃貸住宅にあっては35m2)以上240m2以下 |
平成12年1月2日~平成13年1月1日 | 40m2(一戸建以外の賃貸住宅にあっては35m2)以上280m2以下 |
平成13年1月2日~平成17年1月1日 | 50m2(一戸建以外の賃貸住宅にあっては35m2)以上280m2以下 |
平成17年1月2日以降 | 50m2(一戸建以外の賃貸住宅にあっては40m2)以上280m2以下 |
減額される対象と範囲
居住床面積が120m2以下の家屋 | 評価額×0.007=軽減される税額 |
居住床面積が120m2を超える家屋 | 評価額×120÷床面積×0.007=軽減される税額 |
3.(注1)上記の計算式は軽減される税額、つまり本来課税される税額から控除される税額であって、実際に課税される税額ではありません。 (注2)0.007という数字は固定資産税の税率0.014の2分の1ということを示しています。
減額期間
下記以外の住宅 | 新築後3年度分(長期優良住宅については新築後5年度分) |
3階建以上の中高層耐火住宅等 | 新築後5年度分(長期優良住宅については新築後7年度分) |
家屋滅失の申請
家屋を取り壊した場合、登記されている家屋については、法務局に滅失登記の申請をしてください。登記されていない家屋の場合、または登記されている家屋であっても滅失登記が遅れる場合は、税務担当に家屋異動届出書を提出してください。
償却資産とは
会社や個人で工場や商店などの経営者の方が、その事業のために用いることができる構築物・機械・備品などを償却資産といいます。
具体例
構築物 | 門扉、広告塔、舗装路面、二層式駐車場、建築附属設備(家屋に含めて評価されるものは除く)及び造作など |
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機械及び装置 | 工作機械、製造加工機械、建設機械、ポンプ、動力配線設備など |
船舶 | モーターボート、ヨット、荷物船、客船など |
航空機 | 旅客機、貨物用航空機、ヘリコプター、飛行船など |
車輌及び運搬具 | 貨車、客車、トロッコなど(自動車税・軽自動車税の課税の対象となるものは除く) |
工具、器具及び備品 | 測定工具、切削工具、机、いす、ロッカー、陳列ケース、自動販売機など |
償却資産の申告制度
課税対象外 | ・耐用年数1年未満のもの ・取得価額10万円未満で[注1]に該当するもの ・取得価額10万円以上20万円未満で[注2]に該当するもの ・自動車税または軽自動車税の課税対象となる資産 |
その他の注意事項
償却資産の評価
取得価格を基礎とし、耐用年数及び取得後の経過年数に価格の減少(減価)を考慮して評価します。
1.前年中取得のもの
取得価額[注3]×{1-(減価率[注4]÷ 2)}=評価額
2.前年前取得のもの
前年度の評価額×(1-減価率)=評価額[注5]
ただし、評価額と賦課期日(1月1日)現在の帳簿価額を比較し、高い方の価額が課税標準額となります。
[注3]取得価額とは
事業の用に供する資産を購入したとき、その購入価格を指します。機械などで、据付費などがかかった場合はそれに要した費用(付帯費)を含みます。
[注4]減価率とは
資産の価値が時の経過によって減少する率で、財務省の定める「耐用年数表」に準じます。
[注5]評価額の最低限度
評価額の最低限度は取得価額の5%で、それ以上は減価しません。また、耐用年数を過ぎてもそのものを事業用として使われている間は、評価の対象となります。