構成資産の紹介

中核資産(コア)

金峯山寺蔵王堂(きんぷせんじ ざおうどう)

金峯山寺蔵王堂(きんぷせんじ ざおうどう)

国宝。修験道の根本道場。開祖役行者が山上ヶ岳で蔵王権現を感得しお祀りしたのが蔵王堂とされている。現在の建物は天正20(1592)年に再建されたもので、桁行25.5m、梁間27.3mの重層入母屋造り桧皮葺で、高さ33.9mの木造古建築としては奈良の東大寺に次ぐ規模とされる。堂内の柱は全部で68本あり、すべて木取りをしていない自然木が素材のまま使われ、松、杉、梨、桧などが混在している。本尊は金剛蔵王権現で3体安置され、それぞれ釈迦如来、観世音菩薩、弥勒菩薩の権現(仮の姿)とされる。

金峯山寺仁王門(きんぷせんじ におうもん)

金峯山寺仁王門(きんぷせんじ におうもん)

国宝(文化財としての指定名称は金峯山寺二王門)。三間一戸の楼門で、桁行12.3m、梁間6.9m、棟の高さ20.3mの規模を誇る。現在の仁王門は、上層が康正年間、下層が南北朝ごろとされているが創立年代ははっきりとはわからない。昭和25年に大修理が施されている。 仁王門は、北面の玄関口の役割を果たし、村上義光公が最後を遂げた二天門(焼失)が南門とされた。また仁王門には総高5.28m、総幅2.73m、肩幅1.06m、腰幅1.46mの仁王像2対が安置されている。

金峯山寺銅の鳥居(きんぷせんじ かねのとりい)

金峯山寺銅の鳥居(きんぷせんじ かねのとりい)

重要文化財。高さ7.6mで創立年代ははっきりしないが、聖武天皇が奈良の大仏を鋳られた銅の残りで建立されたと伝えられている。また、金峯山入峯の1番目の門で、「発心門(ほっしんもん)」と呼ばれる。この門が菩提の心を発する門で、ここから南を弥陀の浄土と見立てた修験者は、この門で俗界を離れて修行の意欲づけをする。山上ヶ岳までの道中には、この門の他に「修行門」「等覚門」「妙覚門」がある。また、安芸宮島の朱塗りの木の鳥居、大阪四天王寺の石の鳥居と並んで、日本三鳥居の一つとされる。

吉水神社(よしみずじんじゃ)

吉水神社(よしみずじんじゃ)

重要文化財(書院)。元は吉水院という金峯山寺の格式の高い僧坊であったが、明治の廃仏毀釈のの影響を受け、現在の神社の形となる。天武天皇の白鳳年間に役小角が創建したと伝わる。文治元(1185)年11月には鎌倉幕府から追われた源義経が静、弁慶、佐藤忠信などと潜居したり、南朝を開いた後醍醐天皇の行在所にもなった。 重要文化財である書院の建物は、単層入母屋造り、桧皮葺で、義経潜居の間と後醍醐天皇玉座の間とそれに続く奥の間からなっている。正面四間、側面六間の義経潜居の間と弁慶思案の間を含む部分は、元弘の大火後に建立されたもので、住宅建築として最古の遺構の一つであるといわれる。

吉水神社(よしみずじんじゃ)

吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)

重要文化財。本殿は高い石段の上に建ち、桧皮葺で三社が一棟につないだ珍しい神社建築で、豪華で精巧を極めた桃山時代の特色を示している。現在の建物は豊臣秀頼によって再建されたものである。銘文などによれば慶長9年に工事がおこなわれ、慶長10年に竣工している。。

祭神は七柱で、中でも玉依姫命坐像(国宝)は鎌倉時代の肖像彫刻の最高峰を示すものと言われている。元は水を司る神として信仰を集めたが、農耕の神、子授けの神としての信仰も受けるようになる。本居宣長は、自身を水分神社の申し子とし、「菅笠日記」に記している。

史跡名勝吉野山(しせきめいしょうよしのやま)

大正13年12月に国の史跡・名勝の指定をうける。中世に金峯山の信仰により隆盛を極め、元弘・建武の際より吉野朝(南朝)との関係特に深く、史跡として著しく世に知られるようになった。吉野はまた桜の名所としてその歴史の古さと樹数の多さは全国的に有名であり、そのほとんどはシロヤマザクラの純系統に属し、その数は30000本とも言われる。花期には山肌一面を淡い桜色に染め上げ、下千本・中千本・上千本・奥千本と標高差があり、花期を異にして咲き上る様は、他に比類を見ないところである。

史跡大峯奥駈道 (しせきおおみねおくがけみち)

吉野から熊野にまたがる大峯奥駈道は、修験の信仰の道として、古代から現在まで峯入りが続けられており、古道としての状況や道沿いの交通・宗教関連遺跡や文化財もよく保存されている。わが国の山岳宗教の歴史や文化を解明する上で極めて重要な歴史資料となるものである。

緩衝地帯(バファゾーン)

バファゾーンとは、中核資産を保護する緩衝地帯のことで、吉野山では吉野熊野国立公園吉野山地区と吉野町歴史的景観保全条例で指定を受けている地域がバファゾーンとして指定を受けた。

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