平成23年第3回(9月) 吉野町議会定例会会議録(会期9日間)
 
 
平成23年第3回 吉野町議会定例会会議録(第1日目)
 
1.
招集年月日
平成23年9月5日
       
2.
招 集 場 所
吉野町議会議場
       
3.
開 会 時 刻
9月5日    午前11時13分開会
       
4.
応 招 議 員
1番
小 泉
2番
中 井
章 太
3番
上 滝
義 平
4番
野 木
康 司
5番
山 本
隆 敏
7番
松 本
義 昭
8番
藪 坂
眞 佐
9番
浜 田
賢 治
10番
中 西
利 彦
11番
西 澤
巧 平
                             
5.
不応招議員
12番
山 口
満 晃
                           
6.
出 席 議 員
応招議員に同じ
                     
7.
欠 席 議 員
12番
山 口
満 晃
                           
8.
地方自治法第121条の規定により、説明のため会議に出席した者の職、氏名
町       長  
  北 岡   篤
副   町   長
小 松
教  育   長  
上 平  喜 英
総 務 参 事
大 北
雅 祥
住 民 参 事  
西 島  通 宏
地域振興参事
山 田
芳 雄
観光特命参事  
山 本  茂 之
医療福祉参事
田 中
敏 雄
水 環 境 参事  
吉 岡  正 弘
教 育 次 長
表 谷
充 康
                 
9.
本会議に職務のため出席した者の職、氏名
局       長  
岡 本  克 也
主       査
 
 
香 織
 
               
10.
 議事日程              
日程1
会議録署名議員の指名について
日程2
会期の決定について
 
日程3
議長の諸報告について
 
日程4 報第5号
地方自治法第180条第1項の規定に基づく専決処分の報告について
 
日程5 報第6号
平成22年度決算に基づく吉野町健全化判断比率等の報告について
 
日程6 議第32号
吉野町有線テレビジョン放送施設条例の一部を改正することについて
 
日程7 議第33号
吉野町税条例等の一部を改正することについて
 
日程8 議第34号
吉野町国民健康保険病院条例の一部を改正することについて
 
日程9 議第35号
吉野町病院事業の設置等に関する条例の一部を改正することについて
 
日程10 議第36号
五条・吉野広域行政推進協議会規約の変更について
 
日程11 議第37号
吉野町過疎地域自立促進計画の変更について
 
日程12 議第38号
辺地総合整備計画の変更について
  日程13 議第39号 訴えの提起について
  日程14 議第40号 平成23年度吉野町一般会計補正予算(案)第4号について
  日程15 議第41号 平成23年度吉野町国民健康保険特別会計補正予算(案)第1号について
  日程16 議第42号 平成23年度吉野町介護保険特別会計補正予算(案)第1号について
  日程17 議第43号 平成23年度吉野町水道事業特別会計補正予算(案)第1号について
  日程18 議第44号 平成23年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計補正予算(案)第2号について
 
日程19 認第3号
平成22年度吉野町一般会計歳入歳出決算の認定について
  日程20 認第4号 平成22年度吉野町国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について
  日程21 認第5号 平成22年度吉野町老人保健特別会計歳入歳出決算の認定について
  日程22 認第6号 平成22年度吉野町後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算の認定について
  日程23 認第7号 平成22年度介護保険特別会計歳入歳出決算の認定について
  日程24 認第8号 平成22年度簡易水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  日程25 認第9号 平成22年度下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  日程26 認第10号 平成22年度農業集落排水事業特別会計歳入歳出決算の認定について
  日程27 認第11号 平成22年度土地開発基金会計歳入歳出決算の認定について
  日程28 一般質問
     
11.
 本日の会議に付した事件            
    議事日程に同じ            
               
12.
 議事の経過は次のとおり            
               
西 澤 議 長
  ただ今の出席議員総数は10名でございます。
  定足数に達しておりますので、これより平成23年第3回吉野町議会定例会を開会いたします。
  本日の議事日程はお手元に配付のとおりです。
   
  日程1 会議録署名議員の指名について
  会議規則第120条の規定により議長より指名いたします。
  3番 上滝議員  4番 野木議員を指名いたします。
   
  日程2 会期の決定についておはかりします。
  本定例会の会期は本日より13日までの9日間にいたしたいと思いますが、これに異議ございませんか。
          ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本定例会の会期は本日より13日までの9日間に決定いたしました。
  開会にあたりまして、町長よりご挨拶をお願いいたします。

   
北 岡 町 長
  開会にあたりまして一言ご挨拶申し上げます。
  まずは、平成23年第3回吉野町議会定例会を招集いたしましたところ、皆様方にはご出席いただき誠にありがとうございます。
  まず最初に、まだ全貌は明らかになってはございませんが、台風12号についてお話いたしたいと思います。この台風12号の被害におきましては、改めてお悔やみを申し上げ、そして、被災されました方々にはお見舞い申し上げるところでございます。今回の台風の被害につきましては、本当に近隣の、私たちの非常に馴染みのあるところに、私どもにも起こるかもしれない災害が多数起こっておりまして、十津川村で、あるいは天川村で、そして、五條市で1人がお亡くなりになり、また、行方不明になっておられます。また、黒滝村でも多数の家が流されたり、川上村では昨日より土砂崩れで通行止めとなっておるところでございまして。本当にひとごととは思えない、本当に我々も間一髪のところだったのかなという気がいたしておるところでございます。ただ、吉野町は幸いにいたしまして、人命はもちろん、大きな被害もなく今のところは過ぎておりまして。ただ、山のほうが本当に多量の水を吸い込んでおりますので、例えば川上村が土砂崩れを起こしたのは昨日の夕方ということでございますので、まだまだ油断を許さない、我々もまだまだそういう可能性があるということを十分注意しておきたいなと思っているところでございます。今回、本当に消防団の皆様方、また自主防災組織の皆様方、そして職員の皆様方、本当に丁寧な対応をしていただいたことがこういう事故を未然に防いでいるのかなというふうに思っているところでございます。改めてお礼を申し上げたいところでございます。
  台風に続きましては、内閣が変わりましたことでも一言言及したいなと思っております。菅内閣から野田内閣に変わりまして、我々におきましては非常に喜ばしいことではございますが、前田武志参議院議員が国土交通大臣になられたということで。国土のことはもちろん建設のこと、あるいは観光のことに関しましても所管する省庁でございまして、我々が期待するところ大でございますし、またベテランの前田先生におかれましては、非常に吉野のことにも精通されているということで、非常に期待のできることかと思っております。
  また、もう一点。内閣が変わりましたことによってちょっと注目が減ったかもしれませんが、島田紳助さんの話にもちょっと触れたいと思っております。皆様方ご存知のとおり、暴力団との交際ということで引退されました。これ実は、個人的な問題だけではなくて、全国的にそういう流れがあるということをご理解いただきたいと。今、暴力団排除条例というのが全国都道府県で作られておりまして、奈良県でもこの7月から施行されております。それから、警察からのお願いといいますか、市町村でもそういう条例を作ってくださいというふうな動きがあると聞いております。今回は、暴力団3ない運動にプラス1といたしまして、暴力団と交際しない理念というのも追加されているようでございまして、これは月末に行われました、暴力団追放の県民大会というところで明らかにされておるところでございます。暴力団は、島田さんの場合もそうでございますが、ふとしたところですっと入り込んでくる。またそれを利用しようとする方々がいらっしゃるとうことで、我々自身も本当に、公的な立場のある人間として非常に気をつけたいと思っておるところでございます。私自身におきましても、3年半前でございますが、暴力団の方を連れて町長室へ来られ、選挙費用を出せ、あるいはそれができないならお詫びをしろと。それもしないならあることないこと言いふらすというふうなことをされてきた方もいらっしゃいます。我々自身も本当に気をつけて、利用しないことも当たり前でございますが、そういうことには非常に毅然とした態度をとって対処しなければいけないなと思っているところでございます。皆様方も十分注意して、あるいはそういう動きも考えていただきたいなと思うところでございます。
  今回の議案について説明させていただきます。報告案件が2件、条例改正等が8件、補正予算が5件、そして決算認定が9件でございます。決算認定、きちんとこの一年間ちゃんとやってきたかというところの議論でございますので、慎重な審議を改めてお願いするところでございます。
  そしてこの機会に行政報告をさせていただきたいと思います。7月の臨時議会以降でございますが、7月15日吉野町都市計画審議会を開催いたしまして、委嘱状等渡させていただきました。実は、何年かぶりの開会でございまして、都市計画が重要だと言いながらもなかなか審議会が開かれなかった。まあ都市計画の変更などが議会にならなかったということもございますが、久しぶりに開かせていただきました。これから町をどう作っていくか、計画の変更があるなしに関わらず、そういうことを考えていただくところにしていただきたいなと思っているところでございます。続きまして、7月21日全国観光地所在町村協議会という。役員をしておりますので東京の会議に出ました。ここで、先般、世界遺産に登録されました平泉の町長さんとお会いいたしました。平泉と申しますと、世界遺産という共通点はもちろんでございますが、西行法師、義経、また芭蕉等、かなり吉野と共通点もございます。平泉さんもなかなかご興味をお持ちでしたので、これから友好的なお付き合いができるのではないかと思っております。またもう一人、那智勝浦町の町長さんにもお会いいたしまして、名刺交換をさせていただきました。災害によりまして、奥様並びにお嬢様を亡くされたということで非常に心痛むところではございますが、世界遺産との付き合いもございますし、この付き合いも大事にしていきたいと思うところでございます。7月23日吉野宮滝野外学校「結」事業ということで、喜佐谷区の皆様方が本当に野外学校と親密な関係をつなぎながら、本当に生き生きと事業を展開されているところにお邪魔させていただきました。今後の展開、またこれが喜佐谷区に非常にいい影響を及ぼしていくことを非常に期待するところでございます。それから7月28日女子ゴルフプロテスト記念品贈呈式とございます。これは、昨年、女子プロのトーナメントがございましたことから、グランデージで女子ゴルフのプロテストの最終戦が行われました。吉野の地でプロに受かるということをずっと覚えていただこうと、吉野らしい記念品を送らせていただいたところでございます。7月30日福祉でまちづくりセミナー。これは福祉を通じてのまちづくりをやっていこうということを催させていただき、このセミナーを開き、今各地域でその福祉のまちづくりの具体的に皆様方に討論、あるいは議論をしていただいておるところでございまして、みんなで作っていく町のひとつの手段として、福祉でまちづくりをお願いしたいところでございます。続きまして、8月6日ふるさと元気・吉野まつり2011.プレイベントでございますが開催させていただきました。木のまちをめぐるツアーでありましたり、とんがりピーマンがありましたりしましたが、また本イベントの前ののど自慢の予選等、大変楽しくすごさせていただきました。冒頭の挨拶でもしゃべらせていただきましたが、協働のまちづくりをやっていく上でのそういうシンボル的なイベントとしてこれからもお願いしたいし、もっと発展させていただきたいというふうなことをお願いさせていただきまして、11月6日の本イベントの成功を記しての動きをこれからもお願いするところでございます。どうかたくさんの方々のご参加をお願いするところでございます。8月12日マスコットキャラクター審査会を行いました。これは、8月6日のイベントにおきまして、皆様方に見ていただきましたマスコットキャラクターの応募作をここで審査していただきまして、案を選ばさせていただきました。非常に馴染みができるように、また色んなところに活用しやすいように活躍できるキャラクターというところで、皆様方一致で選んでいただいたところでございまして、今後の活用の仕方、発展を期待するところでございます。続きまして、8月14日の龍門夏まつり。また、吉野花燈火・ゆかた美人コンテスト。例年の集まりですが、大変地元らしい、いいお祭をしていただきまして、今後もよろしくお願いしたいところでございます。そして、8月21日橋の本墓地公園50年記念地蔵尊祭という、飯貝区のお祭りに参加させていただきました。これは元々の、焼き場を今公園とされているところでございまして、改めまして、飯貝区の方々、本当に一生懸命まちづくりを皆さん方で考えてやっていただいている。そういうところを関心いたしまして、こういうその地区の出来事を大事にする姿勢というのを、本当に尊重していきたいなと思っているところでございます。8月31日県南部振興推進会議がございました。これは、南部に力を入れようと、県の方から南部振興機関を置き、南部振興局を作っておられると。その中での今後のすすめ方を説明するような会議でございまして、我々もどんどん意見を言う場所を作っていただけるようでございます。色んなアイディアを出しながら、吉野町だけがよくなるのではなくて、全体的に広範囲に行うというそういう姿勢を示しながら色んな提案をし、会議に参加していきたいと思っているところでございます。また同日、その後に第5回南和の医療に関する協議会がございまして。これは、南和の病院の再編でございまして。これは、国のほうは内閣が代わりまして、ちょっと動きが鈍いということで、もう少しいくらのお金が出るとかまだ決まらないのでございますが、また今後も一部事務組合を作り、どう進めていくかというようなお話がありました。また具体的に進みましたらご報告をさせていただきたいと思っておるところでございます。
  以上、簡単ではございますが、行政報告とさせていただきます。改めまして、本定例会におきまして慎重審議をお願いいたしまして冒頭のご挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
   
西 澤 議 長
  ありがとうございました。
   
  日程3 議長の諸報告に入ります。会議規則第121条但し書きの規定により、閉会中の議員派遣の報告書を別紙のとおり提出しておりますので、ご覧の上ご了承願います。
   
  日程4 報第5号「地方自治法第180条第1項の規定による専決処分の報告について」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )

  説明を求めます。

   
田 中 参 事
  はい議長。
   
西 澤 議 長
  田中参事。
   
田 中 参 事
  失礼します。報第5号 専決処分の報告について説明いたします。
  公用車、車両の物損事故について説明をいたします。裏面の専決処分書によって説明をさせていただきます。相手方は、奈良県奈良市にございます会社でございました。公用車の運転手は、吉野病院の事務局職員でございます。事故の概要につきましては、平成23年6月8日ごろ、奈良県立医科大学付属病院におきまして、方向転換をした際に、前方に駐車中の相手方車両の右後方に接触したものでございます。賠償額その他の和解条件につきましては、過失割合が、吉野町100パーセント、相手方がなしということで、損害賠償額779,000円ということで、相手方の損害額が779,000円ということでございました。今後吉野町及び相手方双方本件に関しては、異議を申し立てないことを確認をさせていただいたところでございます。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  本件は報告にとどめます。
   
  日程5 報第6号「平成22年度決算に基づく吉野町健全化判断比率等の報告について」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。
   
大 北 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  報第6号「平成22年度決算に基づく吉野町健全化判断比率等の報告について」を説明いたします。
  平成22年度決算におきましては、普通会計が黒字であったため、実質赤字比率は記載がございません。また、全会計黒字決算を行いましたので、連結実績赤字比率も比較ございません。実質公債費比率につきましては、早期健全化基準につきましては、25パーセントでございますが、吉野町の場合は12,5パーセントでした。将来負担比率につきましては、標準が350パーセントでございますが、吉野町の場合96,7パーセントでございました。また、公営企業会計につきましては、資金不足比率は全会計黒字でございましたので比較ございません。以上につきましては、平成23年8月8日に決算監査にも報告いたしまして、意見書が別紙の通り添付してございます。
  よろしくご審議のほどお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  本件は報告にとどめます。
   
    日程6 議第32号「吉野町有線テレビジョン放送施設条例の一部を改正することについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。
   
大 北 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  議第32号について、ご説明申し上げます。提案理由にもありました通り、有線テレビジョン放送法が廃止されましたことに伴い、吉野町のケーブルテレビの設置につきましての条例の一部を改正するものでございます。別紙の条例内容説明資料をご覧ください。このことに伴いまして、吉野町のケーブルテレビの根拠法令を放送法に基づくものとするものでございます。
  よろしくご審議のほどお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を総務委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。よって本案は総務委員会に付託することにいたします。
   
    日程7 議第33号「吉野町税条例等の一部を改正することについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。
   
西 島 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  西島参事。
   
西 島 参 事
  議第33号 吉野町税条例等の一部を改正することについて 説明させていただきます。
  今回の一部改正につきましては、平成23年度の税制改正において、地方税法の一部を改正する法律が整備され、寄付金控除の見直し並びに租税罰則の見直し、そして税負担軽減等の整理、合理化が図られました。それに伴いましての条例の改正でございます。内容につきまして、大きく分けて三つ。個人住民税寄付金税額控除の適用下減を5,000円から2,000円に引き下げる。二つ目といたしまして、国税の見直し内容に合わせました、3万円以下を10万円以下という罰則の見直し及び請求期間の延長。三つ目といたしまして、税法における引用条文の改正に伴う条文の整備でございます。
  以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を総務委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。よって本案は総務委員会に付託することにいたします。
   
    日程8 議第34号「吉野町国民健康保険病院条例の一部を改正することについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。
   
田 中 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  田中参事。
   
田 中 参 事
  失礼します。議第34号 吉野町国民健康保険病院条例の一部を改正することについて 説明させていただきます。提案理由にもございますように、2人部屋を設置することに伴うものでございますが、別紙の説明資料を見ていただきたいと思います。今まで吉野病院には、私費負担の特別室と個室のみでございましたが、10月より医療療養型を実施することに伴いまして、2人部屋を作らせていただきまして、1人1日2,100円の私費をご負担いただくための条例改正でございます。
  よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を文教厚生委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。よって本案は文教厚生委員会に付託することにいたします。
   
  日程9 議35号 「吉野町病院事業の設置等に関する条例の一部を改正することについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。
   
田 中 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  田中参事。
   
田 中 参 事
  失礼します。議第35号吉野町病院事業の設置等に関する条例の一部を改正することについて 説明させていただきます。別紙の説明資料をご覧いただきたいと思います。現在の条例では、吉野病院の病床は100床と規定されておりますが、10月より医療療養型を設置することに伴いまして、一般病床50床、療養病床48床に改めていただきたいものでございます。
  以上、よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を文教厚生委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。よって本案は文教厚生委員会に付託することにいたします。
   
    日程10 議36号 「五條・吉野広域行政推進協議会規約の変更について」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。
   
大 北 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  議第36号についてご説明申し上げます。
  南和広域連合が廃止され、五条・吉野広域行政推進協議会が発足いたしましたが、通称使用していた南和協議会を正式名称として使用するこで構成団体の意見がまとまりましたので、本規約変更(案)を提出するものでございます。
  よろしくご審議のほどお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を総務委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。よって本案は総務委員会に付託することにいたします。
   
  日程11 議第37号「吉野町過疎地域自立促進計画の変更について」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。
   
大 北 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  議第37号についてご説明申し上げます。吉野町過疎地域自立促進計画についての変更でございます。2枚目の資料をご覧ください。過疎地域自立促進計画のなかで集落整備の部分がございますが、そのなかに新しい項目として、住宅の改修に対する費用の一部助成制度を実施するという文言を加えるものでございます。また、事業欄につきまして、住宅改修助成事業として吉野町が事業主体となるということで記載させていただいています。1番最後のページをご覧ください。平成23年度から27年度まで、新規事業といたしまして住宅改修助成事業を記載させていただいております。
  ご審議のほどよろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を総務委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本案は総務委員会に付託することにいたします。

   
  日程12 議第38号 「辺地総合整備計画の変更について」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。
   
大 北 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  議第38号についてご説明申し上げます。吉野町おいて、辺地地域として計画を有しておりますのは小名地域でございます。その地域につきまして、事業計画を掲載するものでございます。次のページをご覧ください。町道につきまして2件、林道につきまして1件、事業を掲載するものでございます。3ページに小名地域の辺地の状況、それから4ページに各年度ごとの事業内訳が掲載されております。
  よろしくご審議のほどよろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長

  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を総務委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本案は総務委員会に付託することにいたします。

   
  日程13 議第39号 「訴えの提起について」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。
   
吉 岡 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  吉岡参事。
   
吉 岡 参 事
  議第39号について説明申し上げます。裏面をご覧いただきたいと思います。香束上下水道組合に貸与してあるハンディーターミナルの返還請求に対し、吉野町は下記により提起する。当事者 原告となるべき者 吉野町、被告となるべき者 香束上下水道組合長 岩本貞敏、対象物件 名称 ハンディーターミナル、形式 PW-HT71-03、数量 2台、金額 1台316,603円。請求の要旨 被告となるべき者は、吉野町から水道メーター検針用機器であるハンディーターミナル2台を借り受け、香束簡易水道の検針を行ったが、検針終了後もハンディーターミナルを保持したままで、再三の返還請求にもかかわらず、これに応じなかった。そこで本町は、被告となるべき者に対し、ハンディーターミナルの返還請求に関する訴えを提起したい。その他につきまして、本件については、必要に応じて和解及び上訴をすることができるものとする。
  以上、ご審議のほどよろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。3番、上滝議員。
   
上 滝 議 員
  町当局にお伺いいたします。
  この提訴にいたるまでの状況というんですか、膝を交えて組合と論議したのは何回か。それと、町長ご自身、何回足を運んだのかお聞きしたい。
   
西 澤 議 長
  吉岡参事。
   
吉 岡 参 事
  申し上げます。8月23日の日に最初の文書をお出ししたところでございますが、それ以前から、ハンディーターミナルについては、再三、組合長、それから組合役員、それから中昌俊さんとお話をさせていただいていました。それで、8月23日以降でございますが、まず、23日の日には、内容証明郵便で郵送もさせていただいたところでございまして、その後、岩本組合長さんのご自宅にお伺いいたしまして、その文章についてもご説明申し上げたところでございます。それ以後、8月26日、これは、本庁、役場のほうに出てきていただいた。来られたわけですけれども、その時も、岩本組合長と南保夫氏が来られておりまして、その席でも町長のほうから返還についてのお話をさせていただいて、8月末が期限ですよというお話を申し上げたところでございます。その後、8月30日でございますが、それは私のほうから岩本組合長に対しまして、31日、明日が提出期限となっておりますということを申し上げた次第でございます。本日までその返還もございません。以上でございます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  町長にお伺いいたします。町長ご自身が8月5日、産業建設委員会の時に香束の状況を報告されました。その報告を、どのような形で組合に対して対応したのか。ほかの議員の方々も、もっと事件があるまでに熱心に組合と論議すべき、情熱を捧げなければならないというような話がございました。特に、当局自体が汗を流してなんべん理解を得るために努力をしたのかお答え願いたいと思います。
   
北 岡 町 長
  後で、一般質問でも香束の水道のことおっしゃっておりますので、その場でもいいかと思いますが、せっかくご質問いただきましたので。
  私自身は、3月に浄水器の整備をやりまして、その後はうまく運営していただけるものと思っておりましたところ、香束自治会のほうでの非組合員への差別的な対応ということがございましたので、それ以降は非常に注意をはらっておりました。中自治会長は3月末までの任期でございましたが、中さん自身も私とお話しておりましても、すべて認めたというようなことをかえって言われたりとかですね、いろんなことを曲げておっしゃられたりする。また以降、いろんなところでまた弁護士を通じて訴えるぞというようなお話がございました。そのたびにいろんな交渉をするわけでございますが、一時は、あとは弁護士を通じてしか話をしないというふうなこともございましたので、中さん自身とはあまりそれ以降お話をしておりません。また私のほうからも向こうへは行っておりません。
         ( 「中組合長か」 )の声あり。
  組合長、岩本組合長、また南保男さんと
         ( 「そんなもん関係ないやないか」 )の声あり。
  その他の方々とは、組合としてのお話をさせていただきました。いま参事からの報告がありましたとおり、早くハンディーターミナルを返しなさいという話もさせていただいたところでございます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  町長ご自身、8月5日以降、何回組合と出会いましたか。最後にお願いします。
   
北 岡 町 長
  2回、お出会いしております。
   
上 滝 議 員
  あ、すんません議長。
  2回というのは中さんと2回ですか。それとも組合と2回ですか。どちらですか。
   
北 岡 町 長
  組合とでございます。
   
上 滝 議 員
  はい。わかりました。
   
西 澤 議 長
  質疑はほかにございませんか。
  おはかりします。
  本案は、会議規則第39条第3項の規定によって、委員会付託を省略いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。
  よって、議第39号について委員会の付託を省略することに決しました。

  議第39号「訴えの提起について」意見を求めます。
  野木議員。

   
野 木 議 員
  香束簡易水道に関しましては、吉野町が直接管理をするということで、着々とその作業が進んでおるようでございます。この件につきましても、問題の早期解決に向けまして、議員の皆様のご理解をいただきたいと思います。終わります。
   
西 澤 議 長
  おはかりします。
  本案を原案どおり可決することに異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。よって本案は原案どおり可決することに決しました。

   
  日程14 議第40号 「平成23年度吉野町一般会計補正予算(案)第4号について」を議題として上程し、議案の朗読を省略して直ちに説明を求めます。
   
大 北 参 事
  はい議長。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  議第40号 平成23年度吉野町一般会計補正予算(案)第4号について ご説明申し上げます。
  1ページをご覧ください。既定の歳入歳出予算の総額にそれぞれ125,236千円を追加するものでございまして、歳入歳出の総額がそれぞれ4,970,437千円とするものでございます。また、地方債の補正におきましては、7ページをご覧ください。第2表といたしまして、臨時財政対策債を変更するものでございます。限度額の変更でございます。178,300千円を199,122千円に変更するものでございます。22ページをご覧ください。歳出を中心にご説明申し上げます。主な補正内容につきましては、基金費で財政調整基金に100,000千円を積み立てるものでございます。それから1番下のほうでございますが、過年度分の過誤納金返還分として、3,000千円を計上してございます。続きまして、26・27ページをご覧ください。衛生費の病院費でございますが、吉野病院特別会計への繰り出し金として、1,050千円を計上してございます。それから、農林水産業費につきましては、林業振興費、治山事業費、この2件につきましては県費に事業として計上いたしております。また、町単独の町作業道の改良事業として2,000千円を計上いたしました。観光費につきましては、28・29ページをご覧ください。県の持続的観光力パワーアップ補助の配分が予定されましたことから、観光文化講座事業にこれを活用するということで、736千円の補正を計上いたしております。また、吉野大峯高野観光圏協議会の設置に伴いまして、3,500千円の負担金を計上いたしました。土木費につきましては、河川費で、河川整備といたしまして、1,300千円計上いたしております。30・31ページをご覧ください。消防費でございます。非常備消防費におきましては、東日本大震災の影響で、消防団員の公務災害保証掛金が特別に追加徴収されることとなりまして、8,807千円を吉野町の負担として計上するものでございます。また、消防施設の整備補助金として、600千円の追加の補正。それから、災害対策事業として、新たに自治体メール配信サービスを実施したいと考えておりまして、294千円の補正をいたしております。あと、説明いたしましたもの以外には、給与費の調整を行っております。
  よろしくご審議ほどお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
   
上 滝 議 員
  はい。
   
西 澤 議 長
  3番、上滝議員。
   
上 滝 議 員
  大北参事のほうから地方債の補正の説明がございました。財政調整基金については、100,000千円を積み上げるという結構な話もございました。さて、臨時財政対策債につきましての限度額を21,000千円ほど限度額を引き上げております。つまり、吉野町の21年度末の借金は21,600,000千円と金利含めて13,500,000千円ということは確かなものでございます。そんな、まだ町債なり起債なり過疎債なり、借りることが必要ならばいたしかたないとは思いますけれども、過疎地に指定されとるから過疎債を借りる、あるいは地方債を借りるというようなことがはたしていいのかな。つまり、借金はいまだに13,500,000千円であるのかな。あと3年先4年先にはどういうふうに健全化財政といわれてもどういうふうな変化があるのかなというようなことが簡単にわかったら教えてください。以上。
   
大 北 参 事
  はい議長。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  ただいまのご質問についてお答えいたします。
  地方債残高を中心に説明させていただきますと、
         ( 「簡単でええよ」の声あり )
  平成18年度末あたりの地方債の残高をみますと、一般会見も特別会計も含めまして、12,800,000千円程度ございました。それ以降、普通建設事業なり大型事業というのは、耐震化でありますとかケーブルテレビの改修でありますとか、いろいろ大きい事業もございましたけど、平成22年度末には11,700,000千円と若干減少いたしております。
         ( 「元金だけやろ」の声あり )
  そうです。地方債の残高です。償還金につきましては、当然利息も支払うということになりまして、平成23年度末も同程度の残高が見込まれております。ただ、今後も交付税なりの増加というのは見込まれませんし、税収の落ち込み、人口の減少など、いろんな要素を含めますと、今年度にかける借金というのは過疎債でありましても、安易にすべきではないと考えております。しかし吉野町の規模で、過疎債なり活用しないでハード事業を行うのはなかなか苦しいことでございますし、過疎債につきましてはソフト事業も対象になるものがあるということで、できるだけ必要最小限にとどめなければならないですけれども、法がある限りはそれも活用しながらいくというのも、財政のテクニックのひとつとも考えますので、議員おっしゃるとおり今年度の財政負担を抑えながらもやるべきところは活用できるものを使いながらやるという方針でしていきたいと考えております。ちなみに、今回の補正予算の臨時財政対策債についきましては、ご存知のとおり、交付税は7月に決定されますが、交付税で、交付税特会の全体的な国の予算の考え方から、足りない部分を起債に振り替えて借りるということになっております。その部分が臨時財政対策債というかたちで、限度額いっぱいまで借りるほうが得な起債であると。100パーセント交付税で戻ってくると。こういうことになっておりますので、ただこれの使い道はうまく事業に配分しながら活用していきたいと、こういうふうに考えております。
  以上でございます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  丁寧なご説明ありがとうございました。
  私自身考えますのに、過疎地に指定されて、時限立法であと5年もあれへんのかな。4年ほどですか。それに甘えて借金をそのときだけする。つまり、13,500,000千円という、21年度末決算では残高がある。それはどうしてでも返していかなあかん。今日質問した意味は、第4次総合計画のほうでは、あと9年先10年先には、人口が7500人と推定されております。私の試算では、一般質問でも話は申し上げますけれども、6500人、つまり6000人をきるのではないかなと。当然税収も減り、借金だけを残った人が返していかなければならない。今現在人口が8600人ほどだとすれば、75歳以上の後期高齢者の人が2100人ほどおります。まあ私も明日死ぬやら明後日死ぬやらわかりませんけれども、非常に超々高齢化社会の中で、もうちょっと慎重に税金を使わないとあかんやないかというような気持ちがいっぱいですので、こういうお話をさせていただいたということだけおくみ取りいただきたい。
  以上。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を予算決算特別委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。よって本案は予算決算特別委員会に付託することに
いたします。

  一時まで、昼食休憩をとりたいと思います。

         ( 午後 0時12分 休憩 )
         ( 午後 1時 1分 再開 )

   
西 澤 議 長
  再開します。

  日程15 議第41号 「平成23年度吉野町国民健康保険特別会計補正予算(案)第1号について」を議題として上程し、議案の朗読を省略して直ちに説明を求めます。
   
西 島 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  西島参事。
   
西 島 参 事
  議第41号平成23年度吉野町国民健康保険特別会計補正予算(案)第1号についてご説明させていただきます。
  1ページをご覧いただきたいと思います。既定の歳入歳出予算の総額に歳入歳出それぞれ24,170千円を追加し、歳入歳出予算の総額をそれぞれ1,534,188千円とするものでございます。17ページ、最後のページをご覧いただきたいと思います。医療費につきましては、毎年2月に、11月診療分までの資料をもとに、12月、1月、2月の医療費を予測して、それに伴い国庫補助金を精算するわけでございますけれども、その医療費が予想以上にのびなかったということによりまして、国庫補助金の、超過交付金の24,170千円の返還に伴う補正予算でございます。
  ご審議のほどよろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を予算決算特別委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。よって本案は予算決算特別委員会に付託することにいたします。

   
  日程16 議第42号 「平成23年度吉野町介護保険特別会計補正予算(案)第1号について」を議題として上程し、議案の朗読を省略して直ちに説明を求めます。
   
田 中 参 事
  はい議長。
   
西 澤 議 長
  田中参事。
   
田 中 参 事
  失礼します。議第42号 平成23年度吉野町介護保険特別会計補正予算 第1号について説明をさせていただきます。
1ページをお開きいただきたいと思います。平成23年度吉野町介護保険特別会計補正予算第1号は、既定の歳入歳出の総額に、歳入歳出それぞれ12,414千円を追加いたしまして、総額を歳入歳出それぞれ、1,140,350千円とするものでございます。内容につきましては、1番最後のページ、18ページ19ページをお開きいただきたいと思います。上の段は、基金積立金でございます。財政調整基金積立金、補正前額500千円のところに、今回5,900千円を追加いたしまして、6,400千円を財政調整基金に積み立てるものでございます。下の段は諸支出金でございまして、償還金に6,514千円を追加いたしまして、6,554千円を償還金利子及び割引料として支出するものでございますが、これは介護給付費の負担金の国庫支出金と過年度分返還金でございます。両方とも、上の段下の段ともに財源は繰越金でございます。
  以上、よろしくご審議のほどお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を予算決算特別委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。よって本案は予算決算特別委員会に付託することにいたします。

   
    日程17 議第43号 「平成23年度吉野町水道事業特別会計補正予算(案)第1号について」を議題として上程し、議案の朗読を省略して直ちに説明を求めます。
   
吉 岡 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  吉岡参事。
   
吉 岡 参 事
  説明申し上げます。議第43号 平成23年度吉野町水道事業特別会計補正予算第1号について説明申し上げます。
  この補正予算につきましては、飯貝地内の桜橋渡り詰めから宮の谷川430メートルの仮設配水管を本配水管に移設換えする委託料の補正でございます。1ページ、2ページをお開きいただきたいと思います。この財源につきましては、内部留保資金を充当いたします。また歳出につきましては、資本的支出で施設改良費に2,600千円を増額いたしまして、合計31,580千円とするものでございます。
  どうぞよろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を予算決算特別委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。よって本案は予算決算特別委員会に付託することにいたします。

   
    日程18 議第44号 「平成23年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計補正予算(案)第2号」についてを議題として上程し、議案の朗読を省略して直ちに説明を求めます。
   
田 中 参 事
  はい議長。
   
西 澤 議 長
  田中参事。
   
田 中 参 事
  失礼します。平成23年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計補正予算第2号について説明をさせていただきます。
  ページをめくっていただきたいと思います。1ページに出ておりますように、病院事業収益並びに病院事業費用にそれぞれ1,050千円を追加させていただきまして、歳入歳出それぞれ1,451,396千円とさせていただきたいものでございます。この1,050千円につきましては、係争しておりました損害賠償請求事件が決着をみまして、成功報酬として1,050千円を弁護士のほうに支払うものでございます。また、1ページにもどっていただきまして、本年度で債務負担行為の期限がまいります清掃業務委託と、患者給食業務委託の期間並びに限度額を25年度まで延長するものでございます。
  よろしくお願い申し上げます。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。
  本案を予算決算特別委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。よって本案は予算決算特別委員会に付託することにいたします。

   
  日程19 認第3号「平成22年度吉野町一般会計歳入歳出決算の認定について」
  日程20 認第4号「平成22年度吉野町国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について」
  日程21 認第5号「平成22年度吉野町老人保健特別会計歳入歳出決算の認定について」
  日程22 認第6号「平成22年度吉野町後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算の認定について」
  日程23 認第7号「平成22年度吉野町介護保険特別会計歳入歳出決算の認定について」 
  日程24 認第8号「平成22年度吉野町簡易水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について」
  日程25 認第9号「平成22年度吉野町下水道事業特別会計歳入歳出決算の認定について」
  日程26 認第10号 「平成22年度吉野町農業集落排水事業特別会計歳入歳出決算の認定について」
  日程27 認第11号 「平成21年度吉野町土地開発基金会計歳入歳出決算の認定について」
  を議題として一括上程し、議案の朗読を省略して直ちに説明を求めます。
   
大 北 参 事
  はい。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  認第3号から認第11号まで一括して説明させていただきます。説明につきましては、お手元の平成22年度一般会計・特別会計決算説明書に基づきまして説明いたします。よろしくお願いいたします。
  まず認第3号、一般会計でございますが、3ページをお開きください。決算収支の状況を説明させていただきます。平成22年度につきましては、歳入総額5,812,328千円、歳出総額5,480,944千円、歳入歳出差引331,384千円でございました。このうち翌年度へ繰り越す財源は、5,912千円でございます。また財政調整基金に150,525千円積み立てております。
  続きまして、国民健康保険特別会計につきまして説明させていただきます。21ページをご覧ください。認第4号でございます。国民健康保険特別会計の決算でございます。歳入総額1,488,307千円、歳出総額1,397,969千円、歳入歳出差引90,338千円でございます。なお、積立金の取崩しが30,000千円ございました。
  続きまして、老人保健特別会計を説明させていただきます。29ページご覧ください。なお、日程本決算書一部について、順番が異なる部分がございますがご了承いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。それでは認第5号の老人保健特別会計でございます。平成22年度歳入総額が639千円、歳出総額が639千円、歳入歳出差引は0でございます。本会計につきまいては、平成22年度で終了となります。よろしくお願いいたします。
  続きまして、簡易水道特別会計に移ります。35ページをお開きください。認第8号となります。簡易水道特別会計の決算でございます。平成22年度歳入総額は596,474千円、歳出総額は553,462千円でございます。歳入歳出の差引43,012千円となりました。平成22年度につきましては繰上償還として37,839千円支出いたしました。
  続きまして、下水道事業特別会計について説明させていただきます。41ページをご覧ください。認第9号でございます。下水道事業特別会計の決算でございます。歳入総額348,828千円、歳出総額348,828千円、歳入歳出の差し引き0でございます。繰上償還といたしまして67,038千円支出いたしております。
  続きまして、農業排水事業特別会計の説明をさせていただきます。47ページをご覧ください。認第10号でございます。歳入総額29,280千円、歳出総額25,783千円、歳入歳出の差引3,497千円でございます。積立金として13千円支出いたしました。
  続きまして、介護保険特別会計の保険事業勘定について説明させていただきます。決算書といたしましては次のサービス勘定分と一緒になっております。認第7号でございます。事業総額といたしましては、歳入総額が10,590,110千円、歳出総額1,046,628千円、歳入歳出差引が12,482千円でございます。積立金の取崩しを13,000千円いたしております。それから別の積立として3,755千円積み立てております。
  続きまして、介護保険特別会計のサービス勘定でございます。57ページをご覧ください。これも認第7号でございます。歳入総額が5,059千円、歳出総額が5,059千円、歳入歳出の差引が0でございます。
  次に、後期高齢者医療特別会計について説明させていただきます。61ページをご覧ください。認第6号でございます。平成22年度歳入総額が132,364千円、歳出総額が132,283千円、歳入歳の出差引81千円でございます。
  続きまして、土地開発基金会計の決算状況について説明させていただきます。65ページをご覧ください。土地開発公社の歳入につきましては、不動産売却費が収入されております。2,300千円の収入がございました。これは、吉野山の七曲り下の用地を売却したことによるものでございます。歳入の合計が86,213,415円、歳出につきましてはございませんでした。0でございます。歳入歳出の差引が86,213,415円でございます。資産の内訳といたしましては、有形固定資産が108,477,225円、投資につきましては82,500,000円。これは土地開発公社への貸付金でございます。それから流動資産といたしましては、現金が86,213,415円となっております。
  一般会計・特別会計についてご説明申し上げました。よろしくご審議をお願い申し上げます。
   
西 澤 議 長
  ただ今の各会計歳入歳出決算の監査報告を野木監査委員にお願いします。
   
野 木 議 員
  監査報告をいたします。
  去る8月8日、田中監査委員と共に、平成22年度吉野町一般会計、並びに特別会計歳入歳出決算を審査いたしました結果を、ご報告申し上げます。
  地方自治法第233条第3項の規定により、
  ① 平成22年度吉野町一般会計
  ② 吉野町国民健康保険特別会計
  ③ 吉野町老人保健特別会計
  ④ 吉野町簡易水道事業特別会計
  ⑤ 吉野町後期高齢者医療特別会計
  ⑥ 吉野町介護保険特別会計
  ⑦ 吉野町下水道事業特別会計
  ⑧ 吉野町農業集落排水事業特別会計
  ⑨ 吉野町土地開発基金会計
  ⑩ 平成22年度決算に基づく財政健全化審査
の歳入歳出簿、並びに関係帳簿、証拠書類を審査した結果を報告いたします。
  審査の結果、
  ・歳入歳出簿、収納日計簿、各証拠書類並びに関係帳簿はすべて正確であった。 
  ・各収支とも命令に符合しており、決算内容は法に触れるものがないと認める。
  ・歳入歳出とも予算科目に基づき適正に行われており、すべて予算に適合しているものと認める。
  ・決算内容は、正確に処理されており、誤りがないものと認める。
  ・歳計現金の管理状況は万全で、かつ適正な管理を行っているものと認める。
  ・財政健全化審査における実質公債比率については、早期健全化基準を下回り概ね適正である。
  ・将来負担比率については、早期健全化基準と比較するとこれを下回り 概ね適正である。
  ・平成22年度一般会計においては、財政調整基金、減債基金をはじめ、その他特定目的基金に総額569,986,201円が新規に積み立てられた。
  積立金は、経済事情の著しい変動等により財源が著しく不足する場合の財源や、万が一の災害等により生じた経費の財源又は災害により生じた減収をうめるための財源などに充てられるものである。
  依然として厳しい今後の地方財政の見通しの中で、堅実で安定的な財政運営を続けていくための将来への備えは、欠かすことのできない大切な意味を持つものである。
  そのうえで、引き続き、将来への備えを堅実なものとしつつも、更なる財政運営の健全化への弛まぬ努力と財政の自主的なかつ健全な運営を今後とも強く求めるものである。
  以上、平成22年度吉野町一般会計、特別会計の歳入歳出決算の審査報告を終わります。
   
西 澤 議 長
  上程いたしました各会計歳入歳出決算について質疑を求めます。
  3番、上滝議員。
   
上 滝 議 員
  ただいま野木監査委員のほうから、間違いないという決算報告等々でございましたが、大北君に聞いたらええんかな。この予算のそれぞれの歳出に対して、予算流用を私が監査委員のときにやかましく言ったわけでございますけれども、ある程度執行部のほうでは鋭意努力をされた結果流用が減ってきた。件数についても減ってきた。金額も減ってきたという事実もあるんですけれども、22年度の一般会計決算書によって、あるいは特別会計で、どれくらい流用された件数があるのかないのか、あるいは金額がどのくらいなのかということをご発表願いたい。
  以上。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  平成22年度決算におきます流用の件数につきましては、調べまして後日ご報告させていただきたいと思います。ただ、平成22年度は監査委員から流用についての厳しいご指摘もいただいておりまして改善されてきたとは思いますが、22年度につきましては、もう一度正確な数字を調べさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  いま大北参事のほうからご報告するということで結構なんですけれども、皆さんの大切な税金を預かっておるのに、予算流用の額も言えない。件数も言えないというような情熱のないようなことをしてもろたら困ります。私は町会議員の選挙で400名ほどの支持者で当選をしたわけです。決して執行部にあげてもろたのではありません。言うまでもなく。その予算流用をあまりしないでくださいという話に対して、2年前から北岡町長にも申し上げましたけど、とにかく一生懸命流用をしないように努力をしたと思います。しかし、この場で平成22年度で一般会計の決算書を見るときに、流用がどのくらいあったのか、そんな概数もわからないようではあかんと、こう思います。
  以上。だいたいもわからへんのか。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  この場で手持資料もないまま、不正確な数字をお伝えするのもどうかと思いますので、改めて正確な数字を説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
      ( 「減ってんのか増えとんのかもわからへんのか」の声あり )
  それは21年度と比較しての22年度の話でございますか。増えとるのか減ってるのか。それも含めまして、精査させていただきます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  今度から、大北参事、そんなもん聞かれるの当たり前のことやから、平成22年度の決算が終わったら、流用が22年度にどのくらいあるものか件数が、あるいはどのくらいの金額があるものかということを明確にするように努力していただきたい。あとからでは遅い。この予算決算特別委員会の中で提出してください。以上。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  今のご意見受け止めまして、今後このようなことのないようにさせていただきたいと思います。ただし予算流用につきましては、町長の権限の内に入っておりますことから、それを超える予算流用はないと考えておりますけれども、件数につきましては精査させていただきます。よろしくお願いいたします。
         ( 「たるんどるぞ、もうええわ」の声あり )
   
西 澤 議 長
  ほかに質疑ございませんか。
  おはかりします。
  認第3号から、認第11号につきましては予算決算特別委員会に付託いたしたいと思いますが、異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって認第3号から認第11号につきましては予算決算特別委員会に付託することにいたします。

   
西 澤 議 長
  日程28 一般質問に入ります。
  野木康司議員より出されております
  (1)都市計画の早期見直しについて
  の一般質問をお願いします。
  野木議員。
   
野 木 議 員
  4番、野木です。一般質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
  都市計画の早期見直しについてということで質問をさせていただきます。
  平成20年9月議会、21年12月議会、22年9月議会に続いて、今回4回目の吉野三町都市計画に関する一般質問をさせていただきます。
  昭和48年12月に吉野三町都市計画区域が決定され、昭和53年12月に近畿圏整備法近郊整備区域に指定され、それに伴って義務づけられている市街化区域と市街化調整区域の区域区分の線引きが昭和59年1月に定められ、その後、平成2年7月に河原屋の一部、平成13年5月に飯貝と立野の一部を市街化調整区域から市街化区域に変更する区域区分の見直しが二度行われ、今日に至っております。
  現在までの38年という長い間、吉野町の基幹産業の大きな変化、それに伴う労働力人口の流出、加速する人口減少、少子高齢化などの大きな社会的な変化、また区域区分があることによる工場等の企業誘致の困難性、住宅立地の困難性などの問題点等、一番根っこの大きな問題が認識されていながら、表に出て議論されることがなく、吉野三町都市計画の見直し、検討がされてこなかった。いまだに遅々として進んでおりません。
  その結果、今日の状況に至っては、この吉野に企業など来てくれない。来て何のメリットがあるのかとか、雇用、雇用と言うが、いざとなったら誘致した企業で働く人などいない。さらには工業団地の分譲地などのすぐに活用できる土地がないなど、開き直りとも受け取れる言葉、またあきらめとも聞こえる言葉を多く耳にいたします。本当にこんな状況のままでいいのか。このままで町民の皆さんの満足度が得られる吉野町になるのか。町長の言われる笑顔あふれる吉野町を目指せるのか。私が議員になった平成20年から今日まで、認識をされていながら、前に向いて進まなかった。今回、第4次総合計画策定に当たり、住宅提供や小規模開発など、定住促進や産業振興を図るための土地利用を推進するに当たって、ようやく現状の都市計画が大きな足かせ、弊害となっていることを認め、都市計画の抜本的な見直し、市街化区域と市街化調整区域の線引きの見直し、また地区計画樹立の検討という文言が初めて書かれました。私が3年間言い続けてきたことがようやく一歩前進をしたと評価をしたいと思います。
  これからが本当の意味の真剣勝負であります。絶対に絵にかいたもちで終わらせてはならないと、町長の今後の意気込みをお尋ねいたします。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  ご質問ありがとうございます。
  都市計画の見直しにつきましてのご質問、何度も重ねていただいておりまして、議員おっしゃるとおり、現行の都市計画は昭和48年12月に吉野三町都市計画として指定を受け、その後、昭和53年12月には近畿圏近郊整備区域への編入を果たし、昭和59年1月には区域区分の決定を行い、その後2回の区域区分の見直しを行い、現在に至っておるところでございます。この間、非常に長い時間が経過しておりまして、この間の社会情勢の変化は、バブルの頃がありましたり、あるいはバブルの崩壊があったりというふうに、大変激しい変化がありました。
  都市計画の決定そのものは、運動公園、上市駅前整備、下水道といった事業の実施や、公営住宅や学校施設の整備に係る補助金の上乗せ等、恩恵があったところであります。しかし、その都市計画がいろんな部分で障害、弊害となってきていることも議員の再三の指摘のとおり事実でございます。特に市街化調整区域での開発規制が、過疎化が進む本町におきまして、流入人口を求める上での障害となっていることも承知しております。
  この問題を解決するには、以前にも申し上げましたが、未線引き都市計画区域とすることを目標とするか、あるいは地区計画を樹立するか等の方法があると考えております。未線引き都市計画区域を目指すには、近畿圏近郊整備区域の指定解除が必要となります。国においては、近畿圏近郊整備区域を含む大都市圏制度の見直しを進めるべく法定協議会設置による合意形成の枠組みをつくる予定となっていますが、大震災の影響もあり、法案の作成には至っていないのが現状であります。
  吉野三町では昨年12月より奈良県と一緒になり、吉野三町都市計画区域まちづくり検討会を組織して、これらの問題の解決策の検討を始めたところであります。現行法規では対象とならない要件等につきましても、区域指定要件の緩和等について奈良県に働きかけているところでございます。
  また、現状での要望や将来を見据えた町づくりのための地区計画の策定も検討する必要があると考えております。地区計画の策定につきましては、町内での開発計画や企業誘致も見据えた計画としたいと考えております。と、一応の原稿を用意していただきました。
  おっしゃるとおりでございます。ただ、初めの頃、どんどんこの都市的な整備をしていこうということで、この都市計画に入ったこと自体は非常に評価されるものであったと、また国のほうが難色を示しているところ、いろんな方のお力を得て、これを近畿圏整備区域に入ったりとか、そういう努力があったようでございます。ただ、これで社会情勢が変わった中で、それがなかなかその後の対応ができていなかった。はっきり申しまして、この長い間、調整区域ということで開発できないことをほとんどあきらめの状態でずっといたことが、これは私どもだけでなく、皆さん方の頭の中もそうだったのかなと思っております。都市計画の部分でありましたり、あるいは農振地域でありましたり、もうそう決まっているからしようがないよなというふうなことで過ごしてきたのかと思っております。
  ただ、私自身も当選させていただきました選挙におきましてのマニフェストのようなものの中には都市計画の見直しも書いてございました。また、就任してからいろいろ努力をさせていただきまして、この近畿圏近郊整備区域からどうしたら外れることができるかということも国交省へ行って交渉もさせていただきました。また、三町で大淀、下市とともに、奈良県にこれ何とかならないのかというふうな交渉もしていただいたところでございます。
  ただ、この整備区域から外れる、外れないということ以外に、今の現行の整備の中でもある程度のことは県が認めれば動けることができるというふうなことも知事からも言葉をいただいております。ただ、三町がそろってどういう都市計画をするか、どういう地域の計画を立てていくかということが重要であるというところにありまして、それをきちんと提出して、今そういうふうな検討をする場所を設けていただいたところでございますが、それを具体的にきちんと煮詰めているところまではまだ至っていないのが状況でございます。
  この都市計画の中で、例えば三町の中で大淀町につきましては、この中に早くから住宅地の整備ということも入れられての線引き等をやられておりましたので、その間、住宅地の整備をされ、大淀町では人口が増えてきたというふうなところもある中で、吉野町はどうだったのかというふうなことも反省点でございます。
  ただ、現状におきまして、大淀町のような住宅地を今我々が求めて開発するのかと、あるいはそうでなくて、吉野らしい、どういう住宅のあり方、あるいは企業誘致、企業の求め方があるのかということも真剣にこれは討議しなければならないと思っております。吉野町はご存じのとおり、条件的に非常に恵まれておりません。他の工業団地の整備されているところ、インフラ整備ができているところと比べて、非常に不利な条件があるんじゃないかと私は思っておりますが、それを越えてでも、吉野町でどういう企業誘致をし、どういう産業を振興し、どういう住宅地を整備していくかということをもう少し深く議論していくことが必要かなと思っております。ただ、人口の減少は本当にスピードを増しておりますので、そんなゆっくりではなくて、本当に早急な手当ても含めながらの取り組みが必要であるかと思っております。
   
西 澤 議 長
  野木議員。
   
野 木 議 員
  この都市計画区域が設定されたということは、吉野町の町民の皆さんの生活環境の向上にとって非常に寄与したと、私も素直に評価はしております。ただ、今、町長のお答えにもありましたように、実態と実用とに合わせた計画がそれ以後一切されてこなかったというのが非常に大きな問題であると思うんです。非常に難しいことは耳にたこができるほど聞かされてよくわかっておりますけれども、やはり全体で三町として、それ以前にやっぱり吉野町として危機感を持って、こうなったらこないしようという相談、検討があってもしかるべきであったのかなと、こういうふうに思うわけです。町長のほうから淡々と、そのとおりというような回答をいただきましたけれども、本当にこれからが非常に大事だと思うんです。これを絵にかいたもちで終わらせたら、もう吉野町どないなるんかというような非常に危機感を私は抱いておりますので、ぜひとも強い熱意を持って取り組んでいただきたいと、このように思います。
  次に、ここからは過去の経緯も含めまして、改めて町長に認識をしていただいて、今後の参考にしていただきたいとの思いから、2つ、3つ、質問をさせていただきます。
  昨年9月議会の質問で町長は、過疎が進む本町では、線引きがあることによる建築や開発の抑制を行うことに住民の理解を得られない。また、吉野町に住居を求める人が、調整区域があるため断念するケースがあり、移住を促進するにも弊害となっている。当然都市部への通勤時間が短縮され、吉野町への定住を考えている人も同様でありますと、このように答弁をされております。第4次総合計画で町長が進めようとしている企業誘致、そして定住促進というこの大きな2つの重点政策のまさに足かせとなっていることを町長はしっかりと認識をされていると私は理解をしております。
  都市計画というのは、その実現に向けて時間を要するため、長期的な展望を持って進めていく必要がある、その視点に立って、将来の実現に向けての大きな道筋を示しておくものと、こういうようにされております。計画というのは、どんどん拡大、発展させる計画もしかりでありますが、反面、経済規模が縮小、また人口が減少するがゆえに、町民の皆さんの生活基盤をしっかりと守るための都市計画も当然あってしかるべきと私は考えております。今さら言っても仕方ありませんけれども、長期的な展望という観点からいうと、過疎地域に指定された平成2年が後者に向けての見直しのスタートではなかったのかなと、こういうふうに思っております。
  また、第3次総合計画が策定された平成13年、さらには町村合併が不調に終わった平成15年、これが再度の見直しの時期ではなかったのかなと、このように思います。これについて町長の感想をお尋ねいたします。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  ご指摘のとおりだと思っています。
  まず、そういう都市計画の整備の区域に入って、近畿圏に入ってやれば有利だから進めていこうとか、あるいはもうすることなくなって補助率のアップ等もなくなったからやめていこうと、そういう制度にのっとってどうのこうのでなくて、今議員さんおっしゃっていただきましたとおり、我々、どういう町をつくっていくのか、どういうあり方があるかというふうなところの観点で、我々が自主的にこういう計画を立てて、それに向かって前進していくと、それをやるための障害の取り方というのは、それなりの努力があるわけで、そういう強い思いがなかったことが、今までのやってこれなかった原因であるのかなと思っておるところでございます。
  企業誘致や定住促進のお話もございました。定住促進といいますと、なかなかそう一口ではまいりません。企業が来たからといって、ここに住んでいただくとも限らない。あるいは企業を呼ばなくても、今ある産業を振興しなきゃいけない。あるいは全く別の業を興していかなきゃならない、いろんなそういう仕事のつくる部分、そうすると生活環境を整える部分等もございます。我々は、人が減り、企業が減っていく町の中で、どの部分でどういう企業をどういうふうにやっていただくか、それに対して行政としてどういうかかわり方ができるのか、そして周りにはどういうふうな方々にどのような形で住んでいただいて暮らしていただくのかということをきちんと方針を示しての取り組みが必要かなと思っているところでございます。あくまでも姿勢がありきではなくて、我々がこうしたいからこういう制度を求めていくと、そういう強い姿勢をつくらなければならないと決意しているところでございます。
   
西 澤 議 長
  野木議員。
   
野 木 議 員
  今、町長のほうから町づくり、自主的な計画という言葉が出ましたけれども、今までそういう自主的な計画が、私も探してみましたが、これといって決定的なものがなかったように思います。ぜひとも自主的な計画というのを今後立てていただきたいと、こういうように思います。
  次に、三町の都市計画区域を見てみますと、大淀町は3,806ヘクタール、そのうちの市街化区域が579ヘクタール、6分の1の面積が開発をよしとする区域であります。下市町におきましても、都市計画区域は2,671ヘクタール、そのうち市街化区域は195ヘクタール、13分の1の面積があります。それに比べ、吉野町は都市計画区域が4,406ヘクタール、一番広い面積がありながら、そのうち市街化区域は143.7ヘクタール、わずか30分の1の面積しか市街化区域がありません。他町と単純に比較できるものではありませんけれども、今思うと、なぜ吉野町の両岸の一部と丹治地区周辺しか市街化区域にできなかったのかなと、このように思います。
  先ほど町長の話にもちらっとありましたが、吉野町独特の土地形状による条件不利、あるいはまた基幹産業や商業における事業所、商店の分布区域、さらには住宅の密集度、また農用地の保全などの当時の実情は十分に考慮はされたと思いますけれども、吉野町の将来の発展、そして産業の拡大を考えて区域区分の線引きがされたのでしょうか。
  もしこの区域区分の線引きがなされた昭和59年当時、現在の状況が既に予測されているとしたら、この線引きが吉野町の将来を見誤ったと言わざるを得ないと私は考えております。そうならないために、農振農用地域を減らしてでも住宅宅地の確保、工業団地の造成、商業、観光の育成など、人口維持、増加につながる施策、事業を推進するために、市街化区域の面積を増やすべきであったと、このように思います。吉野町の人口の概ね30%の住民の方々が市街化区域に住んでおられます。ごく一部の皆さんしか下水道などの生活環境向上のためのサービスを受けられないという、いろんな意味でこの都市計画の決定というのは、不公平感あるいは不満しか残らない結果となっているのではないのかなと、こういうように思っております。この点、町長の感想をお聞かせください。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  私もなかなかつかんでいなかった数字をお聞かせいただきまして、大変、市街化区域の割合が少ないということでございました。多分、想像でございますが、昭和59年当時、その前後ぐらい、運動公園の整備がありましたり、したい事業がある、したい事業があるから、その範囲内を広く指定していこうということであったのではないかなと。制度をやりたいことのためにうまく利用しようとしながら、それが一段落終わった時点で、その制度に縛られてしまったというのが現実ではないのかなと思っているところでございます。とりあえず一度決めたものに縛られるとか、あるいは計画を立てたら立てたで、随時いろんな形で見直していかなければならないと、そういう姿勢に欠けていたのかなというふうな気持ちを持っているところでございます。ちょっと話は飛躍いたしますけれども、第4次総合計画でも常に見直しができるように、常にチェックできるように、また現実に即したような契約になるようにというふうな指示を出したところでございまして、その辺のところは今後、今まで長い慣習上、そう簡単には変えていけないかもしれませんけれども、逐次努力をしていくところでございます。
   
西 澤 議 長
  野木議員。
   
野 木 議 員
  今、町長のほうから、そのときするための事業のための制度利用と、いわゆる目先のことしか見えなかったのかなと、こういうようなことも言えるのかなと思います。
  次に、吉野町の平成元年から22年度までの人口の年間移動者数を調べてみました。平成元年から9年ぐらいまでと思われるバブル期を見ますと、毎年300人台で吉野町から転出をしております。大淀町への転出に限っては、毎年100人台、多いときでは百五、六十人というのも何回かあります。橿原市へは毎年平均72人が転出をしております。隣町、大淀町へは、就労や就学のためにのみ住民票を移すとは考えにくく、すべて住居を取得しての転居と考えるのが自然と、このように思われます。ちなみに、大淀町の住宅地の入居開始日を見ますと、吉野平が昭和52年6月、北野台が昭和54年4月、南大和が昭和59年3月、緑ケ丘が平成5年、花吉野が平成11年7月と、このようになっております。
  バブル後も毎年200人台で吉野町からの転出は続き、大淀町に限っては、平成10年から22年までで毎年平均66人、橿原市では毎年平均59人が転出をしております。平成元年から平成22年度までの大淀町への転出合計人数は1,828人、橿原市への転出合計人数は1,413人となっております。大淀町と橿原市への転出合計は合わせて実に3,241人、こういう数字になっております。吉野町の平成元年と平成22年度の人口差が、亡くなられた方々も含めて約5,000人ですので、いかに大淀町、橿原市への転出、転居が多いかがわかります。
  これは働く場所を求めて、あるいはまた子供の教育環境、生活の利便性など、住みなれた吉野町を離れていくやむを得ないさまざまな要因はあると思います。私は、この要因の一つに都市計画による区域区分の線引きがあることが含まれるのではないかと、このように思っております。町長にお尋ねをいたしますが、今言いました人口移動と区域区分の線引き、いわゆる規制があるということの関連についてはどのように思われますか。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  関連は確かにございます。町内で親しみなれた土地に建てようと思っても家が建てられなかったという状況で、仕方なしに町外へ出ていかれた方というのは必ずいらっしゃるものと思っております。ただ、それがどれだけの割合なのかというのが問題であります。確かに議員さんのおっしゃるとおりに、仕事を求めて行かれる方も中にはいらっしゃいますでしょう。ただ、役場の職員の仕事があるにもかかわらず転出しているというふうな状況等も考えました場合に、やっぱり教育問題、それから住環境の問題等があるかと思います。根本的なところで吉野に住みたい、この町に誇りを持ってずっとい続けたいというその気持ちが非常に薄くなってきているところが、大きなところが私は問題があると思いました。その辺のところもこれからは充実させていかなければならないと思っているところでございます。
  ご質問のところに限って申しますと、線引きと出ていかれた方との関連というのは必ず存在はすると思っております。
   
西 澤 議 長
  野木議員。
   
野 木 議 員
  吉野に住みたいという意識が薄くなってきたんではないかというような町長の感想がございました。本当に吉野、役場の職員さんの話も出ましたが、特に職員さんにおかれましては、やっぱり吉野を守っていくという、仮に大淀町、他町に住んでおっても、吉野で働いておる以上、吉野のことをしっかりと強く守るという意識を持って取り組んでいただくというのが非常に大事かと思います。また、町民の皆さんにおかれましても、これからいろいろ協働のまちづくりを進めるに当たって、吉野町を守っていくという、そういう意識をみんなで持っていただきたいと、これからまた町長も本格的に取り組んでいただけると思いますけれども、ぜひそういうことを一番に意識を持って取り組んでいただきたいと、このように思います。
  最後に、県は平成20年8月に、吉野三町都市計画区域は、目標年である平成32年には著しい人口減少が予想され、市街化区域の拡大は極めて困難な状況であると、よって平成22年度に予定されていた区域区分の変更は行わないと、このように決定をして三町もこれを了承いたしました。平成13年に区域区分が変更されたときの目標とする平成22年度の三町都市計画区域内の人口は4万6,000人と、このように設定をされております。実際と1万人以上離れております。行政の考える計画、予想と実際とは何でこんなにも大幅にかけ離れているのか、非常に疑問に思うところでありますけれども、一度決まったらとてもとてもそう簡単になくすことはもちろん、変更することはできないと、二言目にそういう返事が返ってくる都市計画であります。本当にできないのか、しようとしないのか。先ほど町長のお話にもありましたが、ようやく検討、三町が一緒になって吉野三町都市計画区域のまちづくりと、これの調査検討を行うべき会合が持たれました。平成22年12月27日、そして23年5月17日、同じく7月12日と3回の検討会が持たれております。吉野郡町村会からも出されております近畿圏整備法近郊整備区域からの指定解除を受けて、未線引きとするのか、あるいは市街化調整区域での地区計画を充実させるのか、危機感を持って真剣な、そしてスピード感ある対応、さらには柔軟性を持たせた早急な検討をお願いしたいと、これを強く要望をいたします。吉野町の存亡にかかわると言っても決して過言ではないと私は考えております。最後にもう一度、町長の思いをお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  今やっとそういうテーブルができたところでございまして、線引きを外せば自由になるからという、そういう動きではなくて、本当に我々がどういう町をつくっていくかという視点に立っての動きをきちんと対応していきたいと思っています。過去の地域の拡大等あっても、それに見合ったことをしたのかと、ただ何かの都合で広げただけで済ませてしまっていないかと、あのとき例えば河原屋を増やしたところであそこでどんどん市街化が増えていって、実質こうでしたと言えば、多分今度もある程度見直しはしていただけたのではないかというふうなこともございます。成果なり、また我々今、大淀、下市と一緒に県に対して、知事に対して線引き外してくれと、まず最初、簡単なそういう要望をさせてもらいました。それではだめだろうと知事のほうからも指摘を受けました。ちゃんとした計画をつくって町をどうするかと、それからの話であるし、そういう契約さえあれば、どのような制度でも変えることができると信じておりますので、きちんとした町づくりの方向性というものを示してまいりたいと思っております。
   
西 澤 議 長
  野木議員。
   
野 木 議 員
  この先、県と三町の会合の中で、企業のニーズ調査、あるいはまた他地域の事例調査なども行われるようでございますが、鶏が先か卵が先かというような議論ではなくて、吉野町民の生活の基盤を守るために、町長の思い切った英断を持って、一日もより早く具体的に将来の方向を示していただきたいと、このように思います。決して木を見て森を見ないということのないように、最後にお願いをいたしまして、一般質問を終わります。
   
西 澤 議 長
  続きまして、薮坂眞佐議員より出されております
  (1)自然エネルギーへの転換を
  (2)自然災害から子どもたちを守る取り組みについて
  の一般質問をお願いします。
   
薮 坂 議 員
  8番、薮坂です。
  まず、自然エネルギーへの転換ということで質問をさせていただきたいと思います。
  今回の東日本大震災におけます福島第一原発の過酷事故の内容につきましては、もう皆さんが連日の報道で、本当に身にしみて感じておられるところであります。ただ、その後の取り組みや感じ方につきましては随分違うというふうに世論も含め分かれてきておりますので、私は本当に今必要なことは何かということを自然エネルギーへの転換という視点から質問をさせていただきます。
  皆さんご存じのとおりですけれども、環太平洋を中心としまして、地震域震源図というのを、本当に日本なんか真っ赤になるぐらいの震源域があります。アメリカにも原発あるやないかというご意見もあるんですけれども、実際にアメリカは西海岸には震源域があるけれども、東海岸にはほとんどない、だから東海岸に集中的に分布しているというふうな、そういう土地の状況もあります。こういう中で、日本には54基もの原発がある。しかも1度事故を起こすと、本当に時間的にも空間的にも社会的にも取り返しがつかないほどの悲惨な被害が広がる。きのうもニュースでやっておりましたけれども、福島第一原発の放射能を含んだ瓦れきの最終処分を福島県内じゃなく福島県外に持っていきたいということを大臣がおっしゃっていました。今後さまざまな議論になっていこうかと思いますけれども、本当に放射能に対する認識の甘さ、私たち自身が絶対安全だというふうに安全神話に踊らされてきたその結果が、牛肉問題であり、食べ物です。お米にしても、本当に風評被害のみならず、東北三県の皆さん方は今生産ができない、出荷ができないという状況が続いております。
  また、吉野町におきましても、原木しいたけを栽培しておられる農家の方たちが大ピンチだと、このまま原木が入らなければもう廃業しかない、悲惨なお声を上げておられます。といいますのは、この原木というのは東北三県の原木が非常に優秀であることで、ほとんど奈良県の有名な吉野ブランドとしてのしいたけは、この東北三県の原木に頼っているというのが現実です。肉厚で味がいい、しかも一切無添加であること、無農薬であることという、こういうすばらしいしいたけをつくっておられる農家さんたちが、奈良県では10万本必要な原木のうちの半分の以上、吉野町が使っておられる、こんな中でやっぱりさまざまな影響が遠いところの東日本ではなく、吉野にも及んできているというのが実態です。このあたりで、町長さんは原発事故と全国的なそういう被害についてどうお考えかというのがまず1つ目、すみません、2つとも一遍に提案をさせていただきます。
  それから2つ目は、吉野町でできる自然エネルギーの利用と循環型社会への今後の取り組みについても質問をさせていただきます。
  平成21年に吉野町は地域エネルギービジョン策定計画というのを出しました。この中でアンケートに答えられた方も80%近くが木質バイオマス、これがいいんじゃないかと答えておられる。また、木質ペレットボイラーに対する補助金はないのかというふうなお問い合わせもあったということがこの報告書の中に書かれております。
  また、60%近くのアンケートに答えられた町民の皆さんが、水力や風力が使えるんじゃないか。55%の方が太陽光発電というふうに期待をしておられます。こういう調査、策定調査報告書があるにもかかわらず、残念ながら吉野町では自然エネルギーの利用についてはてんぷら油の廃油をバイオマスに、BDFに使おうという、それのみしかないのが現実です。このあたりで何とかして自然エネルギーを吉野町でも、そうすることで、吉野町に新しい産業を生み出すことができる、また小規模の自然エネルギーを取り込むことで地元の業者さんたちに仕事が渡っていく、だから、そういう意味では、次の吉野町、次世代の吉野町をつくる意味でも、自然エネルギーの利用というのは循環型社会に貢献するものだと考えます。この辺で町長さんのお考えを聞かせてください。
   
西 澤 議 長
 町長。
   
北 岡 町 長
  ご質問ありがとうございます。
  まずは、原発事故と全国的な被害についての考え方ということでございます。
  当初は、政府といいますか、東電の発表も確かにおかしくて、こんなに被害が広まっていると思っていなかったことも事実でございますし、また議員おっしゃるとおり、放射能あるいは原発に対する安全神話というのを私たちもどっぷりつかっておったのではないかなと思っております。したがいまして、あのときの報道で全然、然としても大して影響のないようなそういうふうな話がありましたが、実は大変な被害があったということが今現状かと思っております。
  ただ、そのときでもまだ、偏西風が吹こうが、こちらのほうには直接関係ないよなということで、奈良県内あるいは町内等の放射能の測定、そういうことには気を使いましたが、それは現実の問題として、若干数字で出ておりますが、ほとんど問題にするような数字ではないということで、一時は放射能測定器も購入してはからなければならないのかなというふうなところも一応準備しかけたのでありますが、一応今はそれは置いております。
  ただ、これがこんなに、今ご指摘いただきましたしいたけの原木も含めまして、いろんなところで影響していると、それだけではなくて、あるいは稲わらを飼料として食べた牛が、また奈良県内にも入ってきているとか、私が想像していたよりもはるかに影響が大きかったというのが今思っているところでございます。まだまだこれからどんなふうな形で汚染が回ってくるかというのは注意しなければならないなと思っております。
  また、瓦れきの処理等の話もございました。いろんなところで町村会等に出かけていきまして、東北の方、福島の方なんかのお話を聞いていますと、除染はいいけれども、あとどうするかとか、土の問題、中間地どこに置くかでほとんど政府に対する不安なり、我々どう知恵を絞るかということを本当に苦労されておりまして、その辺の対応を人ごとではなく考えていかなければならない、我々もずっとそういうことに注目しなければいけないなと思っているところでございます。全国的な被害につきましては、その程度にしておきます。
  また、吉野町でできる自然エネルギー利用と循環型社会への今後の取り組みということで、ご指摘のとおり平成21年、これは私が町長になってからでございます。地域エネルギービジョン、そのときもこの程度の案しか出てこないのかというふうな思いで聞いておりまして、だれが考えても、この木のまちの吉野では、木質バイオマスでありましたり、ペレットストーブでありましたりということは思いました。現実に調べていただくと、利用できるほどの量が出ていないということが判明いたしておりまして、なかなかこれは企業化するにも難しいというふうなところがそのときの結論であったかと思っております。ただ、今、木のまちということを言わせていただきまして、毎年必ず材の蓄積が増えるわけでございまして、森林の蓄積が増えてまいります。それをどう間伐してどう出してくるか、山に放置しますと、今回のような雨でまた出てきて、洪水の原因になったりとかということもございます。非常に安全性の点から申しましても、これは必ずやっていかなければならない。それも道をできるだけいっぱい入れて、低コストで材を出してくる、そしてその材を使っていただいて流していくというふうなことを総合的にしなければいけないという努力を今、木のまちプロジェクトの中でしようとしているわけでございまして、その中でやっと間伐でありましたりとか、廃材が出てきてからが木材、木質バイオマスでありましたり、ペレットストーブのことなのかなというふうな気がいたしております。ただ、並行しての財が十分出てくるまでにも十分な研究をいつでもそれに取りかかれるということはしなければならないと思っております。また、小水力発電、これも項目にございまして、その当時もかなり調べました。当時あったのは、農業用水の緩やかな流れをうまく使って、本当の小水力発電をするというのがやっとやっているところでありまして、これも設備が効率悪くて、補助金をもらってやっても、次の改修費が出るかがわからないというふうな形でありましたので、その時点では一応のペンディングということでやっておりました。ただ、これに関しましては、その農業用水だけではなくて、我々はやっぱりこの山間部で落差のある水の流れを持っておりますので、それをうまく使えないかというふうなことは常に意識はしておりました。小水力の発電機そのものも性能がよくなっているようでございますし、今回の原発から見て、自然エネルギーへの転換という中で、いろんな施策が出てくると思っております。
  また、先般、国交大臣に就任されました前田武志先生のほうからも、先生は少し前に小水力発電も過疎債に使えるというふうな制度をつくられたにもかかわらず、日本中、どこも使っていないということに若干の怒りを覚えたって変ですけれども、では何とかしようという話を最近提案を受けたばかりでございまして、吉野をモデルにしていただければ一番ありがたいんですが、そういうふうな落差を利用した水力発電等の研究というのもこれからも取り組んでまいらなければならないなと思っていたところでございます。
  議員おっしゃるとおり、本当に廃油を集めましたりとか、菜の花の油を絞ったりという程度のことでございます。これはただただ意識を向上させるぐらいの効果しか今ないと思っておりますが、現実にいろんなプランを目に見えるものに変えていって、そういう自然エネルギー利用というふうな循環型社会への取り組みがあるということを示してまいりたいと思っております。
   
西 澤 議 長
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  今、少し前向きに動けばいいなということで小水力発電の問題が提案をされております。本当にこの新エネルギービジョンの問題点は、この計算式、難しくて専門的過ぎてわかりづらいんですけれども、全過程をそのエネルギーでフォローするならどうかという観点ですべての計算式が成り立っています。この時代、わずか2年前ですけれども、もう今は新エネルギーに対する考え方が全然違っていまして、地産地消を目指すということと地域密着型で地域の経済循環に対応できる、それともう一つは別に、メガソーラーとかあるいはスマートシティーのような形で町全体を太陽光で覆って、例えば群馬県の、ちょっと忘れましたけれども、その町のようにするとか、そういうのとに、今は本当に2つに分かれてきています。だから、地域の実態に合わせて新エネルギーを取り込もうと、そういうときに、全世帯対象になっていったら当てはまらないけれども、今あったみたいに、小水力で例えばそこの在所の20個、30個の電気を賄うんだ、あるいは例えば運動公園一切の電気を賄うんだというふうなことであれば、小水力で、しかも簡単な導管を通すことで落差をつくることができる。今、農山村は自然エネルギーの宝庫だと言われています。ですから、さまざまなその地域に合った自然エネルギーを取り出すという意味では、もう一度このエネルギービジョンそのものを見直さなければならないんじゃないか。特に大震災の後、やっぱり必要な取り組みをしていく、今回の台風のときも本当に大滝ダムが最高2,000トンを放流しますということで、実際は1,800トンぐらいで止まっていたかと思うんですけれども、そんなふうになってくると、下流域が水につかっても何でも、ダム本体を守らなければならないということで放流をする、それが巨大ダムです。そういう点からいえば、本当に小水力だったら、小さなところへためてその水を利用する、あるいは水の流れを利用するというふうな形で、今買い取り法案も通ったということもあります。本当に新しい動きができてきている中で、何とかして具体的に一つでも手をつけていただきたい。その一番エネルギーとして取り入れやすいのが、吉野町の場合は小水力。それから風力に関しましては、このデータどおり無理だと思います。もう一つは太陽光発電。町内全域を平均しますと、非常に厳しいですが、例えば龍門地域でしたら、日照時間が非常に長い。一番の米どころですけれども、そういう地域では太陽光発電の補助金ないのという問い合わせが何件かありました。その中でやはり皆さんが使いやすいエネルギーをその地域で準備する、そういう取り組みに変えていく必要があるんじゃないか、だからそれは町内の事業、企業興しでもあります。今までの従来の鉄工所屋さんやあるいは水道屋さんやさまざまな知恵や技術を生かしながら、吉野町内で循環できる持続可能な町づくりということが4総の中でも書かれています。そういう意味からいったら、今自然エネルギーのポテンシャルは、現在の全発電量の10倍もあると言われています。その自然エネルギーのポテンシャルを十分に生かす、そういう取り組みをぜひしていただきたい。
  例えば飯田市では、CO2削減ということから始まったその太陽光の利用、あるいはLED化の話の中で、街灯を全部LEDに変えようというそういう計画を立てて悪戦苦闘しているときに、市内の業者さんが新しいLEDの形を発明されて、それを商品として売り出す、そのことで市長さんが全国を飛び回っておられる。しかも視察が随分来て、飯田市が環境に優しいまちということで有名になっています。また、そういう大規模じゃないところは、例えば高知県の梼原のように、さまざまなエネルギーの準備、使えるもの、すべてを使っている。例えば水、それから木質バイオマス、バイオマスじゃありませんね。木質のそういうエネルギー、ストーブはもちろん、公共建造物の中でもそういう形で木質の発電、あるいは木質のそういう熱利用、電気利用という形で取り組んでおります。こういう意味では、水も地産地消できるものだし、木も地産地消できる。先ほどのお話では、やっと今廃材、材が出るようなこと、動きが出てきて、材が十分出てきて初めて木質に関しては動けるのかなというお話がありましたけれども、残置材をどうするかというのも今、吉野郡の大きな問題です。残置材が山林に放置されている、それがこの大雨でかなりあちこちで流れている。この吉野町内でも、マノハラでは、昨年のときにたくさんの木が谷筋に流れ込んで、そしてその谷の水をせきとめて、その水があふれたために床下に水がつかったというふうなことがありました。実際に今回のあの台風を見ていましても、簡単な土石流で谷を埋めて、それが床下浸水の原因になっているというふうなことも報道をされていました。山に人手が入る、そういう意味でも、とても大切な取り組みになると思いますので、ぜひここで森、自然、水を生かした吉野町独自の取り組みを進めていただきたい、この点につきまして一言お願いしたいと思います。
   
北 岡 町 長
  そのとおりでございまして、実は小水力も今の柳の簡易水道をするときに、この水を使って多少、少なくともこの設備の分だけ電気つくれないのかとかという検討もさせたりいたしておりました。また、簡易水道の設備が上水に変わったということは、そういう水を引っ張ってくる施設があるだろうと、それは使えないのかということで何カ所か検討させていただいたんですが、そのたびにつぶれています。
  それから、もう1点、新エネルギービジョン、私自身が総合計画は既に見直したと言っている割には、新エネルギービジョン、つくったまま放ってございます。議員おっしゃるとおり、この2年間で本当に状況は変わっておりますので、改めましてこれの見直しと、我々ができることのエネルギーへの取り組みということを来年度の課題として予算組みから取り組んでまいりたいと思っております。ありがとうございました。
   
西 澤 議 長
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  今、法律を変えるということも同時に進めていかないといけないというふうな状況になっておりますが、その法律の壁を破るために、下北山では職員さんが本当に悪戦苦闘してくださって、98キロワットではありますが、小水力発電に成功しております。本当に地道な努力、それから国のエネルギー政策を変えていくための取り組み、同時進行でぜひ吉野町の経済、産業の活性化に寄与するようなエネルギー政策を今後引き続き実施してくださるように要望したいと思います。
  では、2点目ですけれども、自然災害から子どもたちを守る取り組みについてお尋ねをしたいと思います。
  今、釜石の東中学校、釜石東中学校の子供たちが逃げたというその図が新聞にでかでかと載っていました。これは毎日ですけれども、こういう形で子供たちの発表を聞いておりましたら、あんなに危険な中で小学生を連れ、あるいはお年寄りに手助けしながら、てんでんばらばらではあるけれども、第一次避難所は危険だから次へ逃げていった。そして学校におる子供たちは、だれ一人けがもせず、亡くなる方もいずに無事に逃げ延びた。後ろはもう津波が迫ってきた。そういうことがありました。この子供たちの夏休み中の発表を聞いておりましたら、私たちは特別なことをしたわけではない、日ごろの練習どおりに冷静に取り組んだだけですという、しかも足は引っ張られるように重くて、もう津波に巻き込まれるかと何度も思った、でもふだんやっているとおりのことをしただけですというこの発言はとっても重いなと思います。
  今、吉野町も津波の心配はありません。でも本当に川上村が今大変な状況になっている、あるいは大塔村もそう、五條市南部は本当にどうなっているのかさえ把握できない非常に厳しい実態が起きてきています。田辺市では深層崩壊ではないかと言われるぐらいの大規模な土砂崩壊が決して人ごとではないと思う。その中でやっぱり子供たちを守っていきたい。町内の幼稚園、保育所、小学校、中学校で想定されるような自然災害について、どのようにお考えか。また、警報時の学校待機や保護者への引き渡し、これにつきましてはいろんな意見があります。こんなに警報が出て危ないときに、保護者に引き渡して危ないんやないか、あるいは親御さんが家にいたはれへんのにどうするんや、今ごろ帰すんか、そういうお声も現実にはあります。また、学校側としては、特に吉野小学校は橋が落ちたら帰せない。水があふれたら吉野小学校自身が危ない。だから、まだ安全な間に帰すんだ、そういうお考えもあります。本当にいろんな意見が分かれるところですから、いろんな意見を出し尽くして子供たちの安全を守るための取り組みが必要だと思うんですけれども、この点、あるいは子供たちへの日ごろの防災教育や訓練について、町長さん、あるいは教育長さんにお願いをしたいと思います。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  まず、私のほうからお答えさせていただきます。
  私どもの小中学校で想定される災害でございますが、これはご指摘のとおり、津波もございませんし、火山の噴火、高潮等もございません。普通に地震、台風、あるいは風水害、地すべり、山崩れ等かなと思っております。
  今おっしゃっていただいた一番問題点は、私も今の例を聞いて本当に感心しておりました。ふだんの訓練どおりしたと、それで助かっている。それがちゃんとできていないところは本当に悲惨な目に遭っているという、本当によくわかった状態の中で、これも災害のときに警報が出たときに、本当に一律帰すのか、預かってするのかという議論というのはずっと前からあった話でございますので、その状況に応じて、こういうときはこうだと、こういうときはこうだという先生がどういう判断をするかというふうな部分もきちんとこれから具体的にケース・バイ・ケースのことを考えての対応をしなければならないのかなというふうに思っております。とりあえず現状の対応の仕方等につきましては教育長のほうからお答えさせていただきます。
   
西 澤 議 長
  教育長。
   
上 平 教 育 長
  警報時の学校待機とか、保護者の引き渡しということでご質問があったわけでございますけれども、それに対してお答えさせていただきたいと思います。
  町内の学校等におきましては、集中豪雨や台風の接近などの気象の影響によりまして、登校してからの警報発令となれば、子供たちの安全な下校が危ぶまれる場合はございます。登校後に気象警報が発令され、これから先、時間がたてば安全で安心して下校ができない状況が予想されるときは、気象状況、道路や河川の状況等を的確に判断して安全に帰宅できると確認ができた場合、保護者に連絡をとるとともに、通園、通学バスを調整の上、幼稚園、小学校にあっては教職員引率のもとに通学路が安全なうちに下校させている状況でございます。
  また、学校での待機ということにつきまして、気象状況とか地域の道路、それから通学路、橋、浸水等の状況から判断いたしまして、下校させるには安全が確保されないと認められるとき、または安全が確保されないと認める地域につきましては、家庭、地域に連絡をとり、待機する方向で考えている状況でございます。以上でございます。
   
西 澤 議 長
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  もう一つ、今お答えいただいたものも関連するんですけれども、例えば今日でしたら、警報が出ているから自宅待機をという放送が入りました。そしたら勤めておられる親御さん、あるいは学童保育を必要とする低学年の子供たち、この子供たちへの配慮はどのようになっていますか。
   
西 澤 議 長
  教育長。
   
上 平 教 育 長
  現在のところ、警報が出ました場合はいわゆる学校、園等は非常に危険であるということで登校させていない状況であるわけでございますけれども、一人一人の配慮、親がいてないというふうな、保護者がいてない場合等につきましては、これから十分検討をしていかなければならないなというふうに感じているところでございます。また、それぞれの園長とか学校長等含めまして、また保育所の所長も含めまして、どういうふうに対応していいかということで検討させていただきたいと思っておるところでございます。以上でございます。
   
西 澤 議 長
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  今、お話を聞いてちょっと安心したんですけれども、従来とは現在の災害が違ってきています。本当に短時間で豪雨があるとか、従来だったら台風が接近してくるからわかるから1日前とかに状況が把握できたんだけれども、今は本当に恐ろしいような状況ができています。また、1時間前まで通れていた道があっという間に土砂崩れというふうな現状もあります。特にこの中の防災計画をずっと見せてもらっていても、そういう学校関係、教育関係、子供たち関係というのはありませんので、やっぱり子供たち関係の防災の計画をきちっと、防災というか、減災の、なるべく子供たちが災害に出遭ったときに被害を受けなくて済むような計画を立てていただくことが一つと、もう一つは子供たちの数が非常に減ってきているので、先生方が大体把握をしてくださっているかと思うんですが、家庭状況の中で、例えば今でしたらお家にご家族や保護者がおられない、でもご近所さんがおるからという形で子供たちは警報が出たら帰るというふうなパターンがあります。でも最近の状況を見ていたら、ご近所さんがその子供さんを責任を持って預かるのは非常に難しいのではないか、だからやっぱりケース・バイ・ケースというお話がありましたけれども、本当にそのケース・バイ・ケースをさらに深めて、大体学級の中の子供たち、あるいは保育園も幼稚園も全部含めてですけれども、保護者と連絡がとれて帰せる子供さん、あるいは時間差をつけて保護者に手渡したほうがいい子供さんとか、さまざまなケース・バイ・ケースをきめ細かく防災計画に盛り込んでいただくということが必要になってくるんじゃないかなと思うんです。だからぜひ子供たちの安全のためには計画を立てていただくこと、あるいは個々の子供の状況を把握して盛り込んでいただくことをしていただきたい。
  また、ちょっとあんまり時間がないので焦っているんですけれども、地震の場合に巨大地震が起きた。耐震はしてありますけれども、本当に耐震って逃げる間のほんわずかの時間もっているという、校舎が無事にもっているだろうというふうなことですけれども、今の状況を見ていましたら、大きな地震が起きたら、必ずあちこちの河川の氾濫も含めて、吉野の場合、考えていかなあかん。そういう場合の避難等について、学校にいる場合、子供たちは、あるいは幼稚園、保育所、どうするのか、地震に対しても教えてください。
   
西 澤 議 長
  教育長。
   
上 平 教 育 長
  失礼します。先ほど防災計画等の話もございました。それからまた家で保護者等がいない場合の子供たちのそんな状況についてはどうかということでご質問があったわけでございますけれども、帰宅時、家で保護者等がいない場合につきまして、学校、園、また所等で待機、保護する方向で考えていくよう指導していきたいというふうに思っているところでございます。
  それから、いろんな場合、やっぱり先ほどからのお話にもありますように、必要に応じて安全な場所への、状況をしっかりと把握して、安全なところは、安全な状況はどんなんかということを状況に応じた対応をとるように指導していきたく考えておるところでございます。
  それから、防災教育ということにつきましては、町内各学校等にございまして、県教委の指導、それからまた町の防災計画等に基づいて防災教育を行っておる状況でございます。自然災害に対する防災教育につきましては、学校安全という観点から年間を通して学校等の教育活動全体を通して体系的に防災教育が行われているところでございます。
  それから、今お話がありましたように、もし万が一ということで、豪雨出水等による浸水のおそれのある学校等への対応につきましては、現在避難先とか、避難経路を想定しているわけでございますけれども、今後、避難経路の再確認等、十分検討をするように指導していきたいと思います。
  これから子供と教職員の命を守るということで、それを第一義に考えまして、防災教育として、危機予知能力の向上に努めるように学校、また園、所に対して指導していきたいと考えております。以上でございます。
   
西 澤 議 長
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  ぜひ各保護者の皆さんともタイアップしながら、1件ずつの保護者の了承も得て学校待機の場合とかはしていくというふうなきめ細かい取り組みをお願いしたいと思います。
  浸水の場合、あるいは大きな地震の場合も含めてですけれども、避難先や避難経路を考えていくということですけれども、早急にやっぱりこれに関しては立てていただきたい。特に浸水、水があふれるという危険性が非常に高いということがこの今回の豪雨ではっきりしてきたと思うんです。だから、高いところへ逃げるというときに、ぜひ地域の皆さんたちの力も借りられたら、地域には自主防災組織ができているところもあります。本当に子供たちが逃げていく道中でさまざまな地域の見守り、そういう力を発揮していただけたらいいなと思うので、ぜひそういう形で、開かれた防災、減災の取り組みをしていただきたいなと思います。以上、要望して終わります。ありがとうございました。
   
西 澤 議 長
  暫時休憩いたします。

         ( 休憩 午後 2時30分 )
         ( 再開 午後 2時40分 )

   
西 澤 議 長
  続きまして、上滝義平議員より出されております
  (1)住民から見た行政
  (2)香束簡易水道について
  の一般質問をお願いいたします。
   
上 滝 議 員
  3番、上滝でございます。
  今回は住民の皆様方からの声をもとに一般質問をさせていただきます。私が行財政改革から町長さんにいろいろと行革の意味でお話をした部分がございますので、それとひょっとしたら重なるかもわかりませんけれども、よろしくはきはきと答弁をしていただきたいと思います。
  住民から見た行政なのでございますけれども、まず1番目は、町議会議員の数が多い。2番目に、特別職の給料及び退職金が高い。それから3番目は、職員数及び役職が多い。そして公用車も多い。最後に4番目は、人口減少の歯どめを。これは行政に対して提案もあります。
  まず1番目は、どこへ行っても町議会議員が多いという話がございます。過去の経緯にさかのぼりますと、昭和44年には16人でございました。平成13年には14人であります。そして1万円ほどの報酬をカットしてございます。また、平成21年の3月には12人に削減され、報酬も1割カットになりました。しかし、その後の人口減少に伴いまして、住民の方々から定数削減の声が多く現在聞かれます。議会としては、小泉総務委員長のもとで、議会のあり方、議会議員の削減について論議中でありますが、このことに対しまして町長ご自身の考え方をまずお答え願いたいと思います。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  ご質問ありがとうございます。議会の人数なりのことかと思います。人数とお給料とそれから仕事ぶり、その他の総合的な観点で考えなければいけないなと思っています。ちなみに多分特別職の話も出ますでしょうから、特別職が一番お給料が高かった平成14年、町長、助役、収入役、教育長、特別職が4人おりまして、86万円の町長を筆頭に286万円という月額であります。そういう金額でありました。考え方ですが、現状は今、町長、副町長、教育長で、町長は74万7,000円の給料でございますが、現状189万4,500円、189万4,500円、当時が286万円でございますので、66%ということでございます。議会がその間どうなっているかということでございます。議会は平成14年、議長が38万円というのを筆頭に、副議長32万、議員さんが29万、この当時は14人でございますので、合計いたしますと418万という月額でございます。これを今の現状に直しますと、議長が33万、副議長28万、議員さんが25万5,000円ということで、議員さん今合計で12人でございますので、合計しますと316万と、418万が316万で75.6%と、こういうふうな現状でございます。数とお給料と仕事ぶりということで申しますと、考えなければいけないなと思っております。ただ、議会でございますので、私の私見で申しますと、議論を十分なされないといけない。人数に合わせて減らしていくと、我々が8人、10人なら、もっと少ない上北山村、黒滝村は2人か3人でええのかというそういう単純な議論になりますので、でなくて何人で議論することが会議が、あるいは委員会が成立するかということを考えますと、私は最低10人ぐらいが、討論というのが必要なのではないかなというふうな私個人的には思っております。その中で皆さん方がどれぐらいのお給料でやるかということは、それは皆さん方でお考えいただきたいということでございます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  今、町長から答弁をいただいたわけでございますけれども、私個人としては、必ず何人かは削減しなければならないと思っております。同時に、議会議員の皆さん方は全員住民の空気を吸いながら、人口も減ってきておることでございますので、削減はしなければならないと、こう思っておると思います。
  次に、2番目は、先ほど町長の給料も特別職の話もしましたけれども、私から改めて2番目に問うべきものは、特別職の給料及び退職金が高いということであります。議会議員は退職金はないし、また年金もつい最近、23年6月に廃止をされました。そして町負担も相当助かっておるかと思います。この特別職の問題につきましては、現在、先ほど町長も申し上げましたが、町長は給料が74万7,000円ですね。5%戻して74万7,000円、月額。ボーナスについては、1年間275万4,562円支給されておる。そして退職金1期4年間で1,600万円受給されることになっております。その現在の町財政を見て、相当のカットをすべきではないかという私の思いでございます。そのことに対し町長の考えをお答えください。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  まず、議員さんに退職金なくて町長に、常勤と非常勤でありますので、常勤の者に退職金があるのは当たり前でございます。
  また、一般会計で四十数億、また特別会計分を入れますと100億近い金を預かって町を運営いたしております。この程度のと言ったら失礼ですけれども、ほかにカットしてするべきことがある、それまでもなくして非常に支障があるところがあるのかというふうな部分から考えますと、現状ではこのお給料をいただいていても何ら不都合ではないのかなという気がいたしております。下手なカット、あるいは寄附行為をしますと、また問題もございますし、私どもの特別職の給料、同程度の規模の人口の町村でありますと平均以下の低いほうでございまして、ちなみに議員さんのほうでいいますと、若干高目の給料だということも頭の中に入れていただきたいなと思っております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  今、町長はこれが当然だと、前の答弁でも、一生懸命仕事していますし、パフォーマンスで下げることはできないというような話がございましたが、現在の町財政の中で相当のカットをすべきであると私は思っております。県下の情勢を見ますときに、例えば天川村ですか、今でも村長みずから給料を5割カットしております。それ以外に御所市、桜井市も給料がカットがある、県下の市町村で財政状況にかんがみて減額をしておられる、進んで身を切っておられるということはすばらしいことだと私は思っておる一人でございます。
  次に、町長、下げる必要はないと自分では思っておるんですか。再度お聞きします。
   
北 岡 町 長
  現状、財政の状態がだんだんましになっている状況におきまして、今は下げる必要はないと思っております。非常に財政が行き詰まり、これはいけない、あるいはそれを態度を示さないと、ほかの事業が進まないということがありましたら、また考えますが、現状では必要がないかと思っております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  3番目でございます。3番目は、職員数と役職が多い、公用車も多いということでございます。一般会計の行政職員数は、大淀町175名、吉野町136名、下市町92名、そのうち管理職は吉野町46名、最も多く、大淀町43名、下市町39名になっています。また公用車についても、吉野町55台、大淀町44台、下市町41台となっています。この数字を見て、聞いて、町長はどう思われますか。人口と財政に見合った行政であるかないか、お答え願います。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  ちょっと車の数に関しましてはどの課でどのように使っているかというのはすべて把握しているわけではないので、今数字聞きました時点では、若干多いかなという気はいたします。ただ、これも職員の数とも比例いたしますといいますか、関連がございまして、下市町の場合は保育所等がございませんので、その人数、あるいはまた病院もお持ちでないので、病院の事務局等の人数といろいろ条件違いますので、単に大淀が幾ら、下市が幾らという問題ではないかと思っております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  町長、初めに言いましたように、この人数は一般会計の中の行政職員でありますので、特別職は入っておりません。世間では参事3人を9人にした。何でこのくらい参事を多くするんだと、どのくらいの成果を上げたものかということをよく私は耳にします。ほかの議員さん方も耳にしておると思います。その成果があらわれれば問題はないわけでございますけれども、何でやろう、何でやろうというような声がたくさん聞かれる状況でございますので、町長は前にたしか職員は、行政職員は80人にするとか、あるいは財政調整基金を10億にするとか、いいかげんなことばっかり申していましたが、その基礎となる資料があるのか、ないのか。ありますか。職員に80人と言いましたな。あるいは財政調整基金が10億と言いましたな。そんな根拠はあるんですか。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  まず、参事の数、役職の数のほうから話をさせていただきたいと思っております。これは前も申し上げました。上滝議員さんにおかれましては、役職がつけば仕事しないんじゃないかというふうなところからの発想でございます。私は、参事職あるいは課長職は2倍、3倍と働くので、役職をつけたほうがよく働いていただけると思っております。
  また、今非常に解決しなければならない問題、仕事がたくさんございます。取りかからなければならない仕事がたくさんある中、私、また副町長でそれに取りかかるのは非常に無理がございますし、それを副町長がすべて掌握して指導していくのもなかなか難しいものがありまして、すぐ対応することが難しゅうございます。今、参事職を置きまして、それを担当できる参事、それと意見をできるだけ合わすために、週1回の方向性のチェックをしております。彼らにほとんどのところを判断して動けるようなそういうフレキシブルな対応をすることによってたくさんの仕事ができてくる。そういうふうな対応をとっているところでございまして、効果はあったんかと言いましても、4月からでございますので、この効果はこれから見ていただきたい。また、どういう仕事をするかというのは、ケーブルテレビ等で皆様方にお知らせしていただいている。こういうふうなことを課も紹介し、やっているところで町民の皆様方からご理解いただき、またそれぞれの方々がそれぞれにチェックしていただく、そういうふうな形がとれれば望ましいと思っているところでございます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  町長、あんた勝手な想像で、私は参事職になったら仕事せえへんて、そんなあほなこと私は思っていませんよ。今の参事が増えたから、どんな仕事をしておるということはわかるけれども、どのくらいの重みがあって、どのように町民に反映されておるものかということを聞いておるので、あんたが勝手に、あんたと違うわ、町長ご自身が私に対して、参事職とか役職になれば、遊んでおってもというような話ししましたな、先ほど。何にもせんでも役職という部分でとらえておるように言うてましたわな。それではないと思いますねんけれども、私は吉野町の職員の若者に、参事職がこのくらい多うなって、今、参事どのくらいの仕事やっとんぞと聞いたら、若者はどない言うんかいうたら、決裁の数が増えて何にも変わっておりませんというのが正しい若者の職員の答えです。いやいや、私が今質問しておんねんから。そんな話を聞くときに、1年、2年たってどうなるか知りませんけれども、吉野町の町民の方々は、このくらい参事増やして何すんねんやろうというような声が多いということは確かでございます。
  次に、4番目に入ります。

      (「まだお答えしていなかったことがあるんです」の声あり)

   
上 滝 議 員
  もう結構です。もう結構ですわ、時間がないので。議長、いきます。
  4番目、4番目はちょっとこれは提案にもなるかと思います。人口の減少に歯どめをということでございます。吉野町の人口は昨年10月1日の国勢調査の結果、8,636人でありました。その後も人口は減少しており、第4次総合計画では7,500人と推定されています。私は、このままの状態でしたら6,500人程度、いや、6,000人、いかに減少するのではないかと危惧しております。この人口の減少の原因は何なのかということを私なりに分析しますと、まず1番目に働く場所がない、日常生活が不便、職場が遠く通勤に不便等々、いろいろなことがありますけれども、働く場所を確保するためには、企業を誘致することも一つの方法です。しかし、実際に来てもらうためには、法人税の見直しが必要だと私は思っております。人口の減少によりまして、吉野町内の商工業を営む人たちにも大変影響があります。非常に不況でございます。
  この法人税を簡単に私のほうからご説明させていただきますけれども、今、平成22年度中に法人事業者数は188件ございます。そのうち課税標準になっております12.3%の法人税率に取り扱われている事業者は126件でございます。そのうち均等割がたくさんありまして、法人税割がかかっているのは126件中34件でございます。これはよろしいですけれども、資本金が1,000万円超、1,000万円を超える事業所は標準税率を使わなくて14.7%の税率を使用しております。2.4%の高い税率を使っております。その資本金1,000万円の事業所の件数が吉野町では62件ございます。そのうち14.7%の税率を用いておる企業が19件でございます。できたら町の活性化を願うがために、あるいは雇用を促進するために、この企業の税率を標準税率に全部してほしいと。そのことによってもっともっと活性化になるのではないのかという思いでございます。それ以外は均等割でございます。この1,000万円の超える62件のうち、私聞いていますのは、2件が、もう吉野町が魅力ないから、事業所を移転したいねんというような声も事実あります。しかし、吉野町のためにそんな事業所を離れるということしやんといてよ、それなりの特典があるでということで、私なら3年間なら3年間、この不況のときに標準税率に戻したっていただいたら、14.7を12.3に条例改正したら、大変事業所は助かるし、利益も生んだら町内の人を雇用するのではないのかと、こういうふうな思いでこの問題を提供したわけでございます。そのことに対して町長のお考えをお願いいたします。
   
北 岡 町 長
  その前に、すみません、先ほどのちょっとお話ございまして、参事が増えると決裁がふえて困っているという、若者が庁内にいるというお話がございました。決裁は決してふえておりません。参事職の決裁の権限も増やしておりませんので、決してないわけで、それは説明不足、参事さん方、ちゃんと説明していただくことを改めてお願いしますし、どなたがそう言っているかもできたら教えていただきたいものであります。
  また、先ほど職員は80人ぐらい、5年先から10年先を目指せということでございまして、これは別にどういう順番でというわけでもございません。基金の10億は、私はこの4年間で3,500万から調整基金だけで5億ほどたまりましたので、これを10億目指すのはそんなに難しいことではないだろうと思っているところでございます。
  今の質問でございますが、長らく税務課長も持った状態で役場にいらっしゃったので、もう少し早い段階で提案していただけたら、いい提案だったのになと思って聞いておりました。

      (「またそんなこと言うておるのか」の声あり)

   
北 岡 町 長
  議員さんもご存じのとおりかと思いますが、これは14.7と12.3というのは、三町で大体足踏みをそろえてずっとそういう税制をやってこられたようでございます。現状ただ2段階やっているところは余り少なくて、全国的にもそんなに大した、たくさんの自治体はやっていない。多少問題あるかなとは思っております。基本的には町村部分では12.3のほうが多いというふうに聞いておりますし、市のほうでは14.7が多いのかなというふうな、そういうふうなことも聞いておりまして、是正することは効果的な額も考えまして、これはそのご提案は検討していきたいなとは思っております。ただ、そのことが企業誘致あるいは企業振興にすぐつながるかというと、それよりももうちょっと大きな違う問題もあるかと思いまして、定住化という全体の中で企業誘致、企業振興あるいは企業を興していくこと、そういうことと生活環境を整えること、総合的に定住化を考えていかないと、どれをやっても中途半端になってしまうという、今そういう危惧を持っているところでございます。参考にさせていただきます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  町長、何か余計なこと、役場へ行っておったさかいにとか、どうちゃらこうちゃら言うけれども、実際ほんなら結論として、働く場所の確保のために何か計画をすることはあるのか、ないのか、町長からお答えください。
   
北 岡 町 長
  働く場所をつくることの計画でございますが、先ほどから薮坂議員さんのほうからも新エネルギーに関してのそういう産業化できないか、あるいは遊休農地の部分でまだまだやることがないかとも思っておりますし、極端な例を申しますと、役所も絡んでの農業あるいは林業ということも企業としてやっていけないかというふうなことも検討する価値があるかなと思っております。ただ、何度も申し上げますが、働く場所があっても職員さんのように、ここで働いてでも外へ出ていかれる方もいらっしゃるという事情もよく考えなければならないと思っております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  とにかく住民の皆さん方の考え方は、町内で働く場所があったらええのになという願いがございます。働く場所の唯一は吉野町の役場へも今度採用試験がございますと聞いていますけれども、町外から採ったりしています。町村では町内を優先して採っておるというようなこともございますけれども、そこらはご検討を願いたいわけでございますけれども、大変町長、この役場以外、中小企業を営んでおられる方々の景気が悪いという認識はございますか。とっても悪いんですよ。そんな中でタイトルだけ「いのちが輝き笑顔あふれるまちづくり」と言うておるけれども、笑顔あふれるのは北岡町長だけと違いまんのか。世間の声はそうですよ。私、吉野町中、1軒1軒歩いて機関紙を出しました、この間。いろんな意見も聞きました。町が執行する権者やから、我々は、町民から選ばれた、町長も町民から選ばれておるねんけれども、町会議員の務めは、町の執行するものをチェックする機関であると私は思っておる。それ以外によいことは、進んで執行部に提案をしておるつもりでございます。例えば0歳から義務教育終了まで医療費の無料化をされた、あるいは紙おむつも困っておられる方にされた。つい最近、町長は福祉で町づくりというようなことでもいろいろと福祉に目をつけていただいておることは、私自身は感謝しております。しかし、福祉に一番金がかかるんです。そこら小手先だけでそのとき、そのときだけの行政をしてもらったらあかんと、今後将来どうなるんやろうと、私もあした死ぬかもわかりません。あさって死ぬかもわかりません。現在後期高齢者が75歳以上、2,100人もおる中で、人口が8,600人か、4分の1ほど後期高齢者がおる中で、今後5年先、10年先どないなるんだろう。町長に私、きついこと言いますけれども、町長は地盤、看板、かばんそろった人です。私はそろっていません。しかし、しっかりと町会議員の任務を果たすために皆さんと一緒に勉強をしてやっておるつもりやのに、簡単にあんたの思い違いやとか、あるいはどちゃらこちゃらと言うようなことが多々あるけれども、とにかく情熱のある上滝として理解していただきたい。もう時間、まだちょっとあるな。
  最後になりますけれども、香束簡易水道についてでございます。これは8月5日に香束簡易水道の状況をお聞きしました。その後の状況を町長のほうから簡単にご報告願いたいと思います。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  香束簡易水道の前に、先ほどの中で言いっ放しでは困りますので、お答えしておきたいと思います。
  まず、景気の悪さ、十分感じております。私も会社を経営しております。非常に難しい。これだけ逼塞している中で事故等ございまして、本当に知恵を働かさなければいけない。その中で自分たちのよりどころ、吉野という名前の使い方、どういうアイデンティティーを持って売っていくか、そういうふうなところで本当に皆さん苦労されておられる。町としてできるだけの応援をしたいという、その辺のところはもっと商工会を要に、話し合いながらいろんな策を練っていきたいと思っております。
  また、私の会社でございますが、社員募集いたしましても、残念ながらほとんどが町外から参ります。どういうことかよくわからない、それね。本当は地元の方を雇いたいですよ。いろんなことありますけれども、結局そうなってしまうというのは、何か問題があるのかなというふうな気はいたしております。
  それから、働く場所でございますが、私どもだけではなくて、今度、中竜門小学校跡には、特養もつくっていただきます。ここで全体では100何人、町内からも30人ぐらいの人は雇っていただけるんじゃないかなというふうなこともございます。そういうふうなところで、少しずつなりの努力はさせていただいているし、職場はできていくものと思っております。
  また、福祉に金がかかると、簡単にいうとかかりますけれども、かけようでございまして、これを今言っております地域で福祉をつくっていくと、そういうふうなところで協働で何とか頑張って、みんなで福祉をちゃんとやっていこうという、そういうところのやり方で何とかかかるお金を減らしていきたいなと思っているところでございます。
  それから、もう一つ、町会議員の役目という話でございまして、町会議員さん、チェックしていただきまして、あるいは提案していただいたり、あるいは条例の提案等のいろんな権限ございます。町長、勝手にこないするとおっしゃいましたが、私は勝手にすることはまずございません。これほど丁寧に議会に説明することは、私の議員当時はなかったというふうな気持ちで一生懸命説明して、納得していただいて行政を進めておるつもりでございます。
  では、今の香束簡易水道について、8月5日に説明させていただきました。香束簡易水道、話をすれば長くなりますが、簡易水道というのは、もともと始まりから言いますと、土地で簡単な水道をしていくところから始まっておりまして、それが制度ができて自治体がきちんとやっていかなければならないというところに徐々に変わってきていると。香束簡易水道におきましても、それまではとり水でやっておられたのかもしれませんが、昭和41年に認可を受けての配水をし、ちゃんと緩速ろ過の浄水場をつくり、やり始めたところからでございます。これがずっと運営していましたのが平成2年、グランデージのオープンに合わせたころにもう一台の第二浄水場が建設のところからなかなか複雑な状況になってまいりました。条例でもうたっておりますが、香束簡易水道は町の施設でございます。これを一部の地元の方々は我々と自分たちの施設だと思っておられる。その辺のところがどうしても納得いかず、平行線でございました。これを何とかご理解をいただきなからやっていけないかなというところで、今度ご自分たちで浄水器を整備されるというのを去年からの課題でございました。これを役場のほうで補助金を申請してやりますと、もっと安くできるんですがというふうに話しさせていただいたんですが、自分たちでやるとおっしゃって、ではその監督をさせてくださいというふうなところから覚書をいたしまして、3月に浄水器を入れかえていただきました。今後その施設を使っていただきながら、今までのような運営をきちんとやっていただけるものと思っておりましたが、この4月に入りまして、香束自治会のほうで、組合員と非組合員の間で自治会で対応を変えるというふうな事象が発生いたしまして、これは困ったことであると。自治会のほうもなかなか総会も開いていただかない、そういう運営も困ったと、自治会の内容についてもなかなか口も出しにくいけれども、そういうふうな事象は望ましくないので、その原因となっている水道の組合のほうの契約をとめさせていただきました。契約をとめたところ、組合のほうで我々のもともとの契約にも入っていない集金業務を始められました。これは全くやってはいけないことをやっておられるということで、今後の保守管理契約をできないというふうなことも申し伝えました。その辺のところからのいきさつがずっとございます。議会のほうにも5日に相談いたしまして、もっと町ではっきりしろと、1度町できちっと管理をしてから、もう一度ゆっくり考え直せというご指摘をいただきましたので、鍵を取り替え、町で今、一部の住民の方々のご協力を得ながら管理をしていると、そういうところでございまして、自治会の体制がちゃんと整い、総意できちんとした体制が整いました場合には、またご相談することがあるかと思いますが、現状はきちんと町で管理していきたいというところでございます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  ご丁寧な答弁いただいたわけでございますけれども、私の視点から物を言えば、行政側は吉野町の簡易水道であるという認識をしております。これは当然それでいいわけでございます。ところが、香束水道組合では、我々が新設したろ過機であり、補助金も一切もらわないで我々が水を守ってきたと、そういう主張を現在しておるそういう状況の中で、吉野町の施設という理解であれば、香束水道組合ともっと膝をつき合わせ、話し合いが必要ではなかったのか。7回ほど話をしたけれども、できたら町長、副町長みずから組合の方々と議論をして、理解を得る努力をしてほしかったと私は思うんです。聞くところによると、6月から町長は1回出合ったと。8月5日の報告からこっちまでは2回出合ったと。延べ3回出合ったんですか。わかりませんか。何回か会うたという報告がございましたけれども、この平行線をたどっておる今現在、この問題が発生してからいろいろな差別問題があるそうです。町としては、人権差別のない明るい社会を構築するために一層の努力をしていただきたい。町長は立派な方でございますけれども、時には人権侵害の言葉があったり、差別意識があると私は見ます。町長、最後になりますけれども、ちょっとお聞きします。同和問題啓発活動推進本部の本部長ですか。人権問題ですか。間違いました。人権問題啓発活動推進本部の偉いさんは町長ですか。町長にお聞きします。人権、人権って、言葉は非常にきれいです。この根底は何なんですか。教えてください。
   
北 岡 町 長
  憲法に示されております基本的人権の尊重から導かれています。
   
上 滝 議 員
  私の言うておる差別事象の中で人権のという言葉はきれいやと。その人権の根底は何なんですかと聞いておる、奥底にあるもの。
   
北 岡 町 長
  日本国憲法で規定されております基本的人権の尊重からきているところでございます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  それは当たり前のことでございまして、私の言いたいのは、人権の根底は、一人一人の命の大切さを言うわけです。つまり言葉でいえば、一人一人の人間の尊厳なんです。そのことを言ってもらいたかったんです。上手に質問はしませんでしたが、それを言ってほしかったんですね。一人一人の命を大切にする。水なんかなかったら生活もできませんよ。そういうことでいろんな問題があって論議しておる中で、差別があったら大変悲しいことでございます。その差別のない明るい町にしていく努力を再度、よろしくお願いをしたいと思います。
  いろいろ申し上げましたが、行政全般にわたり見直しをしていただくものは見直しをしていただき、住民の皆様の立場になって物事を考えていただくよう重ねてお願いを申し上げ、私の質問を終わります。ありがとうございました。
   
西 澤 議 長
  続きまして、浜田賢治議員より出されております
  (1)地域防災計画について
  の一般質問をお願いします。
  浜田議員。
   
浜 田 議 員
  地域防災計画について質問をいたします。
  まず、昨日の台風12号でのこの吉野郡の複数の村々でも大きな土砂崩れがありました。現在まだ今避難中という方はたくさんおられたり、また昨日のニュースでももうお亡くなりになった方々、また家屋の倒壊に遭われた人々には大変ご不幸に見舞われご冥福とお見舞いを申し上げます。
  また、3月11日に発生いたしました東日本大震災によって被災され、いまだ行方不明の方やお亡くなりになられました数万人の方々にも改めてご冥福をお祈りし、また原発の影響も含め、いまだ復帰されておられない地域や多くの方々にも一日も早い復旧を心からご祈念申し上げます。
  さて、この東日本大震災のニュースをその直後から、またその後の津波の報道などを見ておりまして、阪神・淡路大震災も大変大きな震災であったのですが、それとはまた違った大きなショックを覚えたわけであります。
  平成7年に発生いたしました阪神・淡路大震災は、内陸直下型のマグニチュード7.3、最大震度7の地震が発生をし、その二次的な災害として、倒れた家屋の火災が神戸の町中を火の海にしておりました。それに対して、このたびの東日本大震災はマグニチュード9の海溝型の地震で、当然陸上でも最大震度7の影響で多くの家屋が倒壊いたしましたが、その後の真っ黒な津波がその町の多くの建物や田や畑だけでなく、逃げ惑うたくさんの人々をも飲み込んでしまいました。地震が起こり、家屋倒壊、そして津波へと災害は連鎖をしていったわけでございます。この吉野町で振り返ってみますと、少なくとも私たちの経験した限りでは、台風などの風水害の影響で山の土砂災害や吉野川の増水があり、特に大きな災害といえば、昭和34年の伊勢湾台風が思い出されます。この伊勢湾台風も結局は川上村高原の山肌が崩落をし、吉野川の水をせきとめ、一時的に自然のダムとなりました。そして強力な水圧でせきとめた土砂を押して鉄砲水となって私たちの町を襲ってきたわけであります。
  台風の強い雨風が山林の崩落を起こし、自然のダムが壊れ、そして鉄砲水と、これも連鎖したことになります。幸い、私たちの町では最近では大きな地震の経験も少なく、阪神・淡路大震災のときにでも震度4程度で強い揺れは感じましたが、大きな破壊はなかった模様です。しかし、今後この町にも大きな地震が起こり得る可能性も十分にあります。まず、吉野川に沿って中央構造線断層帯があり、吉野町のわずか北には千股断層があります。もし中央構造線断層帯がもとで地震が発生した場合、マグニチュード8で約20万戸の家屋の全半壊、人的被害は約2万人と言われています。千股断層の地震の場合、マグニチュード7.1でもし発生すれば、これも14万戸の全半壊と1万5,000人の被害を受けるだろうと想定されています。そのほかにも今世紀初旬にあるだろうとされている東南海地震や南海地震もマグニチュード8以上と考えられています。これらに加えて連鎖被害として、水の被害があったらどうなるのでしょうか。吉野川の上流には、大きな大迫ダム、大滝ダムがあります。吉野町には津風呂ダムがあります。吉野町は海からの津波はまずないと思います。しかし、私だけでもなさそうなんですが、この東日本大震災の津波を見て、実はダムの決壊を想像しています。決して可能性のないことではありません。
  昔、津風呂ダムが危険だという話を聞いたことがあります。津風呂ダムは奈良盆地に農業用水や家庭用水を送るために、昭和22年に計画された農水省管轄のダムです。工事が始まったのは昭和29年、昭和35年4月から貯水を始め、昭和37年に完成しています。建設当初から数えて、そろそろ60年近くになります。当時何が原因でそういう騒ぎになったのかを調べるために、先日津風呂ダムの建設が始まった昭和29年から昭和40年までの約10年間の新聞から、それに関する記事を探してきましたので、ご紹介をいたします。
  議長、資料を配付させてもうてもよろしいでしょうか。
   
西 澤 議 長
  どうぞ。
   
浜 田 議 員
  では、事務局、よろしくお願いします。
  今お配りしておりますのは、今からちょうど55年前、ちょうど55年になります。昭和31年10月29日の大和タイムスのトップページのスクープ記事のコピーをお渡ししております。大きな見出しには、「重大岐路に立つ津風呂ダム、砕けやすいもろい地質、根本的に再検討の声、また今さら中止も・・」、それから「ジレンマに悩む関係者たち」と書かれています。新聞が古いですので、細かい文字が見えにくいところが多くありますが、中身を少し抜粋して読んでみます。
  右のほうに書いてあります。最近になって津風呂ダムは地質の関係から技術的にも相当問題があり、工事を強行するとすれば、工賃が予想以上に高くなるので、根本的に再検討の余地があるのではないかという声が専門技術家の間で高まっている。既に地元民への補償額を含めて工事費約4億5,000万円が使われており、だからといって無理をして工事を強行した場合、ダム築造という仕事の性質からいっても、仕事に不備な点があっては、下流地元民多数の生命と財産にかかわる重大な問題であるというので、政治問題になる可能性も強く、今後の成り行きが注目されている。
  左のほうに書いてありますのは、問題の土質であるが、洪積層といって、堆積岩と風壊岩とがまじったもので、土質の砕けやすいものであることは素人目にもわかるぐらいであり、水の浸食にも弱いと言われる。この問題については、関係者や地元民の間でも約2年前から危ぶまれていたところで、この秋になって現場の事情に相当詳しい某農林省技術専門の高官や電源開発会社の某責任者は、今の調子では相当難しいが、今となってはメンツの上からやらざるを得ないだろうと語ったと言われ、ごく最近来県した前建設相某高官も今の調子ではとてもできぬだろうと語ったと言われていると書かれています。
  実はこの新聞が出て直後、下流の住民が大層心配されたと聞いております。ただし、この新聞が出た後、1週間たってから、この記事に対する反論も新聞記事でまた出ておりますので、それはそれで今詳しい報告はしておりませんが、加えて出ていったことだけは報告をしておきます。
  参考までに津風呂ダムができた時代というのは、振動法と呼ばれる耐震設計で、震度3までの地震に対応できた基準のレベルワンの地震動であります。最近のダムはもちろんのこと、建築物の耐震は震度6に対応したレベルツー地震動が今では条件ということです。実はこのレベルツーであっても、過去の阪神・淡路大震災の半分程度の基準なんです。今となってはレベルツーでも決して十分ではありません。
  しかし、今これらの記事を読んでも、私はこれらの書いてある内容の信ぴょう性については全く判断ができません。今までよりも安心はできないなと強く思うようになっただけです。先日に議会の産業建設委員会で津風呂ダムを視察し、各議員さんからは安全性を確認されたようですが、過去の短期間のデータをもとに答弁された程度で、未確認の調査もあったりで歯切れが悪かったようです。今後、津風呂ダムの安全性については、また町長から農水省にお尋ねをいただき、検証され、不足があればすぐに国の責任で安心するまでの対応をしていただきたいものと考えております。正直なところ、農水省が何枚安心・安全のレッテルを張られても、下流の人間は安心できないのが本音であります。
  今回この一般質問もCVYを通じて多くの町民の方がごらんになられるでしょう。私は住民の皆さんに不安をあおるつもりはありません。東日本大震災、その後の原発事故でもわかるように、住民の不安が混乱につながることを恐れて東京電力が国民に隠していたことが多くあったと聞きます。そのために周辺住民に何の備えもなく、結果的に被災しております。だから、私は今回あえて報告する義務があると考えております。
  そこで、私たちがまず考えなければならない問題は、このようにダムの被害の可能性がわずかであってもあるにもかかわらず、吉野町の防災計画に地震の対応がほとんど見えません。吉野町の防災計画では、災害後の救助、医療、食料調達など、一段落した後の役所としての対応が示されていますが、直後の住民の行動については示されておりません。私たちは災害は直前に予見できないことが多くあります。また、現実に自然を相手に災害が発生しないようにすることも破壊を食いとめることも私たちの力では到底できません。家屋の倒壊などの被災は避けられないとしても、身を守ることを最大として考えるべきと思います。そのために重要なことは、現状をすばやく把握をして、身の安全を守れる場所を確保する能力、危機管理能力をつけることだと思います。多様な、また複雑な災害のシミュレーションから、地域に応じた被災しない方法を研究し、また訓練を徹底しなければなりません。
  もし、津風呂ダムが全面的な決壊をした場合、水位はどれほど上がるでしょうか。最大で数十メートルクラスと言われています。昨日の台風の水が増したぐらいとはけたが違うと思います。河原屋、立野、上市、飯貝、丹治、橋屋、左曽、六田、そして大淀へと広がって、そのあたりは壊滅状態になると思われます。下流のみならず、吉野川も逆流をして、中荘も竜門にも必ず影響が出るでしょう。当然下流になるにつれて広がるとともに水位は下がるでしょう。しかし、住民はどれほどまで高い土地に登れば助かるのかを事前に学習しておく必要があります。最高の水位の高さを吉野町は農水省と相談をして一日も早く出すべきと思います。
  さきに防災のハザードマップができました。これは主に急傾斜などの山肌のやわらかい地域を発表されたようですけれども、これに加えてこのような水害が及ぼす影響のある範囲のマップも欲しいところであります。
  さて、津風呂ダムだけではないのですが、一般的にダムは歴史を追うたびに土砂がたまります。だから、襲いかかるのは、多くの土砂と押し流してきた家屋の廃材が混じった水になると思います。また、津波の場合は海上で発生し、陸上に到達するまでわずかでも時間があります。ダムの決壊は瞬時に町を襲います。大きな、そして濁った水の山は高さと勢いで下流を一瞬にして飲み込みます。東北の津波以上の恐怖かもわかりません。しかし、吉野町は高齢者が大変多く、逃げるどころか、わずかな段差でも移動が大変な高齢者が多いことも現実です。東北のある地域では、いずれ大きな津波が来ることを想定して、住民からの景観を壊すなどの反対を押し切り、防潮堤を思い切り高くつくって、今回被災しなかった町や、住民みずからが高い津波から逃げるための山道をつくり、また高齢者の移動手段としてリヤカーを利用、そしてそれを綱引きのようにみんなで引き上げるなど、さまざまな事前の計画と訓練が多くの人命を救っております。川から上がればすぐに急峻な土地の吉野町で、できるだけ時間をかけずに一人も残さず確実に逃げるためのノウハウが吉野町の防災計画に必要なのです。それともう一つ、今の防災計画に大きな勘違いと思われる部分があります。先ほどお話ししているように、台風のときには山間部の土砂災害とは別に吉野川に近い場所で大きな水の危険があります。それにもかかわらず、各地区の理事会や区に協力していただきでき上がった自主防災組織の計画の中には、ほとんどの避難所が決まったように各地区の既存の公民館や集会施設であります。どのような災害状況にあっても、最終的にはそれらの集会施設に集合となっているような地区が多いと見えます。これらは連鎖する二次災害を想定していない証拠かと思います。ほとんどの公民館や集会施設があらゆる災害に対しても、安心・安全である保障をもって建設されたものとは限りません。集会施設は災害が一段落した後、すぐに生活に復帰できない場合に利用するもので、災害継続中にすぐに走る場所ではないはずです。災害は連鎖します。二次災害を考えなければなりません。それなのに災害によっては安心できる場所から危険度の高い場所への公民館や避難場所に移動することになっている地区はありませんか。吉野川のそばにある吉野小学校もこの役場でさえ時には大変危険であることを考えなければならないことがあります。
  以前、中国地方で台風のときに、危険予防するために地域の人たちが公民館に集団で避難していました。しかし、その公民館が土石流で流され、多数の死者が出たことがありました。こんなことが起こると必ず単純に公民館に集合をかけた人の責任問題になります。当然のことですが、避難する場所が安全かどうかの確認をして行動しなければなりません。
  また、昭和27年7月18日に発生しました吉野地震、マグニチュード6.8でしたが、この付近では幸い震度4で、吉野地震全体の被害は余り大きくありませんでした。しかし、この吉野地震は夜中の1時9分発生です。その時代の真っ暗の夜中の1時に何ができたのでしょうか。災害は明るいお昼とは決まっていません。夜の災害を想定した訓練も必要かと思われます。先日9月1日の防災の日の全国的な訓練でも、わざわざ夜の訓練をしている地域がありました。吉野町も必ず実施すべきだと思います。国では、今までコンクリートダムが決壊したことがないと言われます。しかし、たまたま日本では100年前からつくり始めたコンクリートダムが幸いして決壊した経験がないだけで、今後もない保証もありません。大地震はもっと大きな周期でやってきています。ダムの決壊など、ないにこしたことはありません。だれも望む人はおりません。しかし、東北の津波も大昔から峠の途中に、これより下で住むなと警告してあった地域もあると聞きます。しかし、津波自体を軽く考え、ゆっくり避難をして、結局大津波に飲まれてしまった多くの人がいます。今回の震災を想定外の災害と言う人がおりますが、だれが何の根拠が想定するのか、余りにも無責任としか言いようがありません。
  最近、東日本大震災を経験して、日本中地震などの大災害を心配している人が増えています。明日発生するかもしれない大災害です。吉野町も一日も早く現状の防災計画を見直し、まずは住民が被災しないように具体的な計画や避難等の訓練を早急に実施するようお願い申し上げます。備えあれば憂いなしという言葉のように、侮ることなく、できるだけ大きな備えを準備しておくべきだと考えます。
  以上でございますが、町長のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  ご質問ありがとうございます。たくさんの事柄をおっしゃられたので、何をどう答えていいか、抜けているところがありましたら、後でまたご指摘いただけたらありがたいと思っています。
  まず、津風呂ダムの危険性の話がございました。先日の見学に行っていただけなかったのが残念なんですが、これも皆さん方がふだん想像するところです。決壊したらどうなるんだろうというのは聞かれているところでございます。先日の見学で私はある程度安心をいたしました。ダムの構造そのものがコンクリートの塊という形で持っていると。あれは横よりも縦のほうが長いぐらいの大きな塊であって、これごろんとひっくり返ることもなければ、よほどのことがない限り割れることはないというふうなご説明をいただきまして、その点では安心をいたしました。
  ただ、それはあくまでコンクリートの塊としてですので、それが山とくっついている部分、その辺に関してはその辺が掘れてくる可能性なり、とれてくる可能性というのはないこともないというふうなこともお聞きいたしまして、ということは一気に崩れてくることは考えられないと、徐々に崩れてくる、あるいは徐々に漏れてくることはあるのかもしれないというふうな感覚を得ましたので、そういう場合にどの程度の崩れ方をするのであろうかということは考えなければいけないかもしれませんが、とりあえずは一気に山津波的に来ることはないであろうというところで私自身は安心したところでございます。
  今、議員のいろいろおっしゃっていただく中で、被災しない方法を考えろというご発言は大変気に入ったといいますか、ああ、なるほどと思っておりまして、今、防災計画で大きな流れになっておりますから、各地での自主防災組織の活動をやっていただいて、組織によりましては頻繁に訓練されているところもあれば、炊き出しだの、練習だけみたいなところもありますけれども、その集まりの中でいろいろなことを考えていただきたいということと、ここに県なり専門家を呼んでいただいて、こういうシミュレーションがあるとかという、そういう講演なり講習なりという形というのが我々が今できることかなと思っております。
  もう一つは、すみません、回答のほうがばらばらで申しわけないんですが、集会施設の耐震性、これは非常に大事かなと思います。一義的にすべて集会所に避難場所になっているとおっしゃいますが、それがいい場合も多分あるでしょうし、それがまずい場合もあります。それはそれぞれの組織なりが考えていただくことでもありますけれども、我々も集会施設の耐震性というのはもう一回改めてチェックし直さなければならない。それと避難場所として認められているなら早くそれをやらなければいけないということは思っております。
  一番の問題はこの役場の耐震性のことでございまして、これもどこかでご報告したかと思いますが、昨年診断させていただきまして、非常に危ないといいますか、耐震をちゃんと工事するなら1億以上のお金がかかりますよというご指摘をいただいているところでございまして、それを飲み込んで耐震を確実にするのか、役場そのものの移転もあるのか、あるいは建て直しもあるのかというふうなことはちょっと長期的に考えなければいけないところでございますが、とりあえずここが何らかの地震が起きて、耐震ができていなくて、機能が麻痺した場合の対応をまず考えなければいけないということで、ここの耐震の工事の前に公民館の耐震の診断に入りまして、公民館の耐震のほうが多分少し低価でできるだろうというところから、そちらのことをまず考えていくという姿勢を示しているところでございます。
  その他いろいろございましたが、地域防災計画、数年前に私が議員の頃にでき上がっておりましたのが、全く手をつけずにできたものを昨年度、一応の変更をさせていただきました。ただ、あくまでも本当に机上の変更でありまして、課の名前が変わったりとか、大した実用性があるような計画に変わっているとも思っておりません。これも本年防災の訓練をいたしますけれども、その訓練をしながら、あるいは多分その訓練におきましても、この訓練が現実的なのかどうかという議論も多分ございます。とにかくいろいろなことを工夫を重ねて改良し、改良しということをやっていかなければならないので、この防災計画に関しましても定期的に見直すという、そういう機会を必ずつくり上げて、皆さん方にご相談しながら、きちっと具体的に役に立てるものに変えていきたい。また、その中で自主防災組織に対するご指導等もきちんとさせていただきたいという思いでございます。何か抜けておりましたら、申しわけありません。
   
西 澤 議 長
  浜田議員。
   
浜 田 議 員
  すべてに答えを求めたわけじゃなかったんですけれども、まずダムが大丈夫かどうかという話、私も、建ってからもう60年近くなっていますので、大丈夫であるだろう、あってほしいというふうに思うだけで、先ほど言いました新聞もさっきも言うように、何を根拠にここに書いてあるのかというのも私もはっきりわかりませんので、これを丸々のんでいいかわからない。さっきも言いましたこの1週間と昭和31年11月6日付の新聞、実は担当課に渡してありますけれども、そこにはこれをちょっと否定するような、余り力強い返事じゃなかったんですけれども、反発した部分があった、そうじゃないという部分があった。それもどちらが正しいのかどうかわかりません。私が言っているのは、壊れる、壊れないとか、大きく決壊するとか、小さく決壊するじゃなくて、最大の災害を想定した訓練をしておかないと、もちろん部分的なクラックが入ったぐらいでしたら、皆さんに周知する時間も十分あるし、逃げる時間もあるけれども、それが何分あるかというのはわからないので、瞬時に移動できる方法が考えられたらベストですので、ベストの方法をやっぱり考えてほしいなというふうなことなんです。決して壊れるということを前提には話はしていないつもりなんです。ただ、逃げ方だけを皆に町民に周知をしておかないと、水が流れてきてからでは遅いですよというお話です。
  それと、先ほど避難所の公民館、この役場とか集会施設の話を町長からお返事ありまして、少しちょっと聞き違いをされてくれたのかなと思いますのが、避難所自体の耐震性は問題にしていません。避難所がある場所自体が、直接言いますけれども、例えば飯貝の公民館も川の横にありますよね。吉野小学校も川の横ですよね。そういうようなところというのは、水害があったときに町民が防災計画で何かのときは公民館に行かなあかんねんというふうな思いがありますので、そういうふうなこと、行動が大変危険やということなんですよね。もちろん山の災害とかでしたら、山から逃げることは大事かと思いますけれども、次に川の水が増えるかわからないというふうなことを想定したときに、そちらへ地域の人たちを誘導することが大変危険であるのと、今既に防災計画の中で、自主防災組織の計画の中で、避難所は集会所ですよと皆さんがすぐに言わはる。それは大変危険なことで、災害を見てから避難場所を決めるべきなんですけれども、そのいわゆるマニュアルが何か途中で止まっているというか、十分でないような気がします。それは各地区の区長さん、自治会長さんの考えかもわかりませんけれども、もしそうであるなら、町は町でご指導なりしてやっていただいて、もう少しいろんなものを想定した形の避難所を持ってもらわなあかんと。それとさっきも言うように、ダムが大きく全面決壊する可能性はゼロでは決してありませんので、そんなときには、仮にこの上市の町がどれぐらい水がつかるかというふうなことをおおよその目安でも聞いておいて、今、正直私、地元のことしかわかりませんけれども、どこまで逃げようかなと。上市の場合、みどりの村まで逃げやなあかんのかなと。太師山まで逃げたら助かるのかなと。あそこのおっちゃん、おばちゃん、どないしようかという話をめいめいしているんですよね。だから、昨日の増水とはちょっとけた違いやと思いますので、もしなった場合ですよ、皆さんがそれを心配されておる。だから、それは何らかの形であくまでも全面的に決壊して全部水が出るというのが最大の事故ですけれども、それを何らかの形でシミュレーションして、ここまでいけば大丈夫ですよというふうな数字ぐらい、位置ぐらいは町として指定できるのかなと思います。
  吉野町は川から逃げたら山がある。山に逃げたら山が崩れてくるというふうに考えますので、正直逃げ場所のないところがあります。でも災害は違いますけれども、山の昨日の台風のような土砂災害でも結構広範囲ではいっていますけれども、山全部がひっくり返ることはない。川の増水の場合、ダムの決壊の場合は全部いかれますので、正直言って山に逃げたほうが、ピンポイントとしての災害ですので助かる可能性はまだあるかもわからない。それはそのときの状況にならないとわかりませんけれども、そういうふうな判断能力も各地区でつけれるように町がそれなりの指導をしていただきたいなと思います。
  10月10日にも一応予定どおりの防災計画があるんですよね。多分県やらと、いろんなところ、警察やら消防団やらとの連携のものやと思います。避難する方らもシミュレーションとして何人か出られて、どういうふうな形かわかりませんが、避難されると聞きますけれども、役所のスタッフがどのように動いていくかというふうなシミュレーションも大事ですけれども、やっぱり一番最初は、先ほど言いましたように、被災しないように町民をいかに逃げる方向に指導していくか、連れていくかということは大事やと思いますので、ぜひそれに向かって、いつ起こるかわからない災害に向けて対応していただけたらと思います。ちょっと時間、超過したかわかりませんが、一応これで終わります。ありがとうございます。
   
西 澤 議 長
  続きまして、山本隆敏議員より出されております
  (1)4年間の北岡町政とこれからについて
  の一般質問をお願いします。
   
山 本 議 員
  質問の機会をいただいて、ありがとうございます。
  質問の前に、今回の台風12号で被災された方々にお見舞い申し上げたいと思います。
  平成20年に初めて町長が町長になられて、早くも3年半という時間がたってしまいました。その間の町政はどうだったのでしょうか。僕は大きく言いますと、人事異動が多いな、町長は観光行政が熱心だなという印象があります。先般の国政の野田新総理が新しく総理になられたときに、野田総理は自分のことをドジョウと表現されました。泥臭い政治をやっていきたいとの思いを言われました。今、世間ではそれがはやり言葉のようになっておりますが、町長はご自身のこの3年半を自分で振り返ってみてどうだったんでしょうか。非常に失礼な言い方ではございますが、自己分析という形でお願いしたいと思います。
  そして、年が明けますと、町長選挙が控えておりますが、それに対する思いも一緒に述べていただけたらありがたいなと思います。よろしくお願いします。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  ご質問ありがとうございます。3年半、がむしゃらにやってまいりまして、今ご質問いただいて、見直し、また今後に対する思いを改めて考えているところで本当にいい機会をいただきまして、ありがとうございました。
  自分のことを人ごとのように観察するのは割と得意なほうでございますので、見れるかなと思っております。今、野田総理のことをドジョウというふうに表現されまして、私この3年半、出てきた課題は何かとにかくちょっとでも出てきたら、それにかぶりつくようなそういう態度で、何でもかんでも食いついてちょっと消化不良を起こしたりとかしながらやってきた、本当にがむしゃらにやってきたつもりでございますので、同じような仲間で表現すると、ダボハゼのような町政をしてきたのではないかなというふうなことも若干思っております。
  この3年半でございますが、内容的には、まず前町政からの引き継いだ事項、それから引き継いだ中でも特に行財政改革が3年経過であと2年残っているという状況の中で、残りの行財政改革をどう進めるかというそういう観点と、私が選挙のときに、いつまでにするとは言わなかったので、正式なマニフェストでございませんが、マニフェストもどきのようなことを言わせていただいたり、公約のようなことを言わせていただいたことに対してどれだけできたかという、そういう2面があるかと思っております。
  まず、行財政改革で財政的にどれだけ改善されたかということをある程度の数字で言わせていただきたいなと思っております。
  まず、財政指標で申しますと、公債費比率、全体の中で幾ら借金返しに使っているかという比率でございますが、これが17.2という危険に近い数字から、現状では12.5という、安全とまでいきませんけれども、ほぼ許していただけるような数字に変化しております。
  また、将来負担比率というのがございます。将来に対して借金どれだけ持っているかという比率でございますが、151.4という、上限は300幾らですから、これでも余裕はございましたけれども、今現状は96.7というところまで減らすことができました。
  経常収支比率、普段どれだけのことに経常的な経費で使っているかという、そういう比率でございます。これも引き受けたときには98.4、1.6%しかこんなことに使えないというふうな状況の中から、今現状88.0というところまで改善されておりました。非常に数字的にはよくなっております。
  また、職員数でございますが、先ほど上滝さんの質問にもございました。ちょっと私と数字が違うかもしれませんが、病院も入れますと全体で242人というのが219人、約10%、一般会計の、あるいは普通会計担当というところでも大体1割程度の人は減らせたのかなと。私が引き継ぐときにはもう既にかなりの予定以上の削減ができておりましたところから見て、まだそこから1割減らすことができたと思っております。
  基金に関しましては、合計で4億3,800万円というところから13億7,000万というところまでふやすことができました。特に財政調整基金、財政が、いざというときに使える金という意味で持っている金でございますが、これが3,500万というところから5億300万というところまで今年度の末には増やすことができる予定になっておるところでございます。
  そういった改善をしながら引き継いだ事業といいますのは、一番大きかったのが、借金で大変なところに大事業を2つ引き継ぎまして、吉野中学校の改築耐震化でございまして、またこれとケーブルテレビのデジタル化でございまして、告知放送と多少不便なところ、まだまだ改善の余地はあるかと思いますが、2つの事業、大変短期間に、しかも予想よりもお安くきちんとできたと思っております。
  それから、引き継いだ中で懸案事項、行財政改革の中にもうたわれておりましたが、特に廃校舎の利用というテーマがございまして、これも吉野山小学校は吉野山自治会に指定管理することができまして、また中荘小学校は若干の元入れはいたしましたが、宮滝野外学校として、大阪府青少年活動財団のほうに使っていただいております。
  また、中竜門小学校の跡地に関しましては、地元からのご希望どおり、宇陀の辻村病院さんのほうから特別養護老人ホームの特養の施設として今年度末、来年度からの営業ができるというふうなところまで持ってまいったところでございます。今残っているのは国栖小学校、幼稚園の部分がどういうふうなきちんとした使い方ができるかなというところがテーマかと思っております。
  また、耐震化におきましても今年度吉野幼稚園の耐震化を行いまして、これで幼小中すべての耐震化ができることになりました。
  また、引き継いだときには考えられもしませんでしたが、学童保育も何とか皆様方のご協力によりまして、今年は吉野小学校だけでございますが、来年度からは吉野北小学校の範囲内におきましてもきちんと進めることはできると大変喜んでおります。
  幼保一元化、ちょっと先走ったところもあったんですが、かえっていろんな議論ができて、また国の制度も考えながら、今きちんと内容を詰めていっている状況でございまして、国の制度次第で近いうちにこども園としての出発が考えられるようになるのではないかと思っております。
  長らく閉まっておりました見附三茶屋も工房街道さんが何とか今動かしていただいております。また、これも解決できなかった中竜門と国栖の支所の問題でございますが、何とか支所としての機能は廃止させていただいて、戸籍を本庁に持っていき、そしてこれは戸籍の電算化という事業が今年度で完成することになっております。戸籍を電算化することも長年の課題でございまして、これをまた違った意味で1町7村という広域での事業というふうな取り組みもできたことで、非常に喜んでおるところでございます。
  というところで、引き継いだ内容からいいますと、ほぼ80点ぐらいあげてもいいんじゃないかなというふうな思いは、ちょっと甘いかもしれませんが思っております。
  次に、私がマニフェストもどきで言わせていただいたことと公約との関連でございます。まず選挙中に、このような笑顔あふれる吉野町にという、こういうのをつけさせてもらって、今これ思うと、内容的に具体的なところで非常に稚拙なものであって、汗顔の至りではございますが、まず人のネットワークをつくろうということで、形的には還暦の同窓会をつくり、またふるさと応援団みよしの倶楽部というものを結成し、まだそこまでしただけで、結成した後、これをどう活用するかというところまでいっておりませんが、一応そういう動きにできております。また、同時並行でふるさと納税の制度も皆さん方のご協力によりましてかなりの人数、金額をいただいているところでございます。
  もう一つ、バスをもっとまめに走らそうと、便利よくと思ったのでありますが、これも国の補助金を入れながらやっております。ただ、運輸局の認可の変更がなかなか難しくて、すごく対応が遅いんですね。いろんなことを提案、実験できなかったんですが、とりあえず来年度からは補助金余りなく、きちんとやっていかなければならないので、今これはずっと課題として、大きな課題として残っております。
  ほかにはいろいろ言わせていただきました。町内総生産を増大しようということで、遊休地の活用等でございました。これは葛の栽培でありましたり、ニンニクでありましたり、とんがりピーマンでありましたり、農業委員会さんのご協力を得ながらとか、JAさんのご協力を得ながらとか、いろんなことをやっておりますが、やっているだけで根本的な解決はまだできていないと思っております。
  また、林業の関係で、作業道をきちんとつくろうと、もっとつくらなければいけないんですが、この4年、今年度末には一応、私のいる間に15キロの作業道を新設いたすことになります。これはヘクタール当たりに直しますと、公道も入れますと、ヘクタール当たり21.4メートルから23.4メートル、公道をのけますと8.6メートルが10.6メートル、まずヘクタール当たり2メートルぐらいの作業道の新設をすることになります。ただ、これは理想からいいますと、ヘクタール当たり60メートルぐらい、五、六十メートルぐらいしなければなかなか効果は上がらないと思いますが、少しずつでありますが、改善されているところであります。
  吉野をもっとブランドとして売ろうということで、吉野の名前は、名前としてはかなり売らせていただいておりますが、私がしたわけではございませんけれども、地域商標ということで吉野割箸というのが認められ、もっと総生産の向上につながればいいんですが、なかなか厳しいところがありますけれども、そういう動きがございます。
  河川を整備して、本当はまた漁業の水産を高めるようなことを言いましたが、そこまでいっておりませんが、河川整備は必要なところ、リバーフィールドの清掃を協力いただくというシステムを何とか立ち上げることができまして、これをもっと広げたいなとか、あるいは漁業組合との関係をもうちょっといいものにして、何とか生産としての形、産業としての形を考えなければならないかなという課題も残っております。
  長くなりましたので、簡単にいきます。観光の充実という意味におきましては、桜の整備、これは桜の危機を訴えながら、いろんな方のご協力をいただき、そのシステムを今年度中につくり上げるところでございます。また、国栖の里は新たな公という補助金をいただいて頑張っていただいたり、また里灯りとかで、これは頑張っていただいていますが、まだ決め手となるところまでいっていないと自覚しております。
  それから、観光協会やあるいは観光圏の整備、そして森林セラピーの申請等、いろんな方のご協力を得ながら進めておるところでございます。
  教育に関しましては、ふるさと教育をしっかりやってくれということで、これは副読本の整理でありましたり、あるいは小学校、中学校の皆さん方に一番すばらしい吉野の花を見ていただこうと、今年度ようやくそのお花見をしていただくことができまして、これ一生の思い出として、吉野の自慢として、誇りとして持っていただけるものと確信しております。また、ふるさとの味を味わっていただくという給食にもいろんな手段を投じているところでございます。
  行政サービスの向上というのを大きなテーマに上げさせていただきました。これは先ほど議員の質問の中にございました。異動が多いなとか、変更が多いなということでございます。就任したときには、役場の1階のレイアウト、ご記憶かと思いますが、外回りの大変使いにくい、わかりにくい状態だったのをとにかく町民の皆様方が使いやすいようにしようと、そのためには、名前はちょっと課は増えるかもしれないけれども、増やしてわかりやすくしようと。ポイントは、そのときに環境の課をつくったことと財政の課をつくったことでございまして、これは十分効果があったと思っております。現状は、今の総合計画にあわせまして、参事制もひいたこともあり、また名前を変えての取り組みをしております。非常に昔の名前になじみのある方にはぴんとこないかもしれませんので、ケーブルテレビ等で放映させていただいてご説明をさせていただいているというところでご理解いただきたいなと思っております。
  医療問題におきましては、吉野病院の立て直しということで、あり方委員会とかいろんなことを模索した中、結局のところ、県と近隣市町村と組んで、今、南和の医療を考える協議会ということで進んでいまして、3年先には一応の救急もきちんと受け、我々も十分使いやすい病院になるはずでございます。
  高齢者福祉に関しましては、中竜門小学校跡に特養の施設が来ていただくこと、また楢井にはグループホームができていること、また現状では地域福祉計画をつくりつつあること等、できる範囲でやっております。また、そういう福祉施策そのものでなくて、高齢者が長寿で健康でいるために、吉野スポーツクラブ等のそういう活動の支援というのも一生懸命しているところでございます。
  都市計画の見直しという点に関しましては、これは先ほどの野木議員さんの質問にございましたので、省略させていただきます。
  自分のやっていることを挙げたことは、手はかけたけれども、そんなにきちんと出来上がっているわけじゃないので、これは60点ぐらいかなと。合わせて75点ぐらいの優良可不可というところでいうと、良と可のぎりぎり、ぎりぎり良かなというぐらいの成績かなという気はしています。かといって、まだまだ安心できませんし、これからの課題がたくさん残っております。
  2期目のことも、次のこともやらせていただいていいんでしょうか。ということで、まだまだしなければなりません。ことしはまた第4次総合計画をつくっていただきました。これ木のまち、桜のまち、おもてなしのまち、また子育て支援と健康長寿で日本一を目指そうということと協働のまちづくりということを上げさせていただいております。これで一応の取り組み方を進めておるわけでございますが、現状では、まだまだこれに書き足りないなというところもいろいろな方と話す中で思っております。観光になりますのか、環境になりますのか、川という観点が、特に今回の台風も含めまして、環境整備、あるいはこれを産業として生かせないかと意味でいくと、川のまちというふうなスタンスが一つ要るなというふうなことも思っておりますし、これも先ほどからの一般質問で既にお答えになりました定住化対策、これをその他いろんなばらばらではご提案等させておりますけれども、定住化政策としてまとめて考えなければいけないと、働く場所という意味での企業の誘致であり、産業振興であり、あるいは企業を興すことということ、起こす起業ですね、環境という部分では、住宅であり、あるいは教育環境であり、そして生活の環境、お買い物その他、住みやすい環境をどうつくるかという、そういうのは割とばらばらで、政策ではなくて本当に総合的に考えなければいけないなと思っているところでございます。
  もう一つだけハードのことでございますが、吉野山の簡易水道が昭和の初期からの簡易水道でございまして、全面的な改修をしないと、世界遺産でもあり、全国で名前を売っている観光地でございますので、これは恥ずかしくない対応をするためにも、この吉野山の簡易水道の改修というところに全力を注がなければならないなというふうなところを思っております。
  まだ今整理しているところでございまして、いろんな方とのお話もございます。いろんな方とご相談し、次はどういうふうなこと、目標の政策を打ちながら、皆さん方にお訴えをしていこうかなということもまだまだこれから煮詰めるところがございます。本当にまだ3年半でございますが、思いっきり飛ばしてまいりまして、これからちょっとじっくりと本当に町をどうつくり上げるかということを念頭に置いた動きをこれからきちんとしてまいりたいと思っておるところでございます。本当にご質問ありがとうございました。
   
西 澤 議 長
  山本議員。
   
山 本 議 員
  ありがとうございます。たくさん言っていただきました。3年半、たかだか十何分で言いあらわすのはとても難しい話でして、僕も初め一つ一つ聞いていこうかなと思ったら、30分ではとても無理な話なので、自分でしゃべってもらったほうが早いんだろうと思って聞かせていただきました。ありがとうございます。
  僕自身、北岡篤という人はこの1期目で非常に財政的にも改善された、非常に新しいこともたくさんされた、そういうことも思っております。そして今、本人の口から2期目もチャレンジしたいということを聞かせていただき、安堵しておるところであります。強い思いを持って3年半前に町長になられたでしょうから、この思いがなし遂げられるように、さらに努力してほしいし、町民のために頑張ってほしいと思います。
  ただ、今、町長、自分の口で割と平均して75点とか言って、いいのか悪いのか、これはいいんだろうなというような印象があるんですが、一議員として見させていただくときに、子供とか高齢者とか、生活弱者と言われる方々に対しての施策は僕は一定の評価をしておるつもりでおります。ただ、青壮年の方々、今この吉野町を一番しんになって支えてあげようと思ってくれている方々に対する施策が少なかったのではないでしょうかという思いがあります。
  そして先般も福祉で町づくりの場所に行かせていただいて、資料を見せていただいたら、平成22年の国勢調査速報によりますと、吉野町は1,348人減少しまして、県下町村の中で1番であると。こんな1番にはなったらいかんのですけれども、吉野町は、市は別ですけれども、町村の中で1番だったという非常に悲しい事実があります。僕がある町民の方としゃべっていましたら、これから将来自分の子供の教育を考えたときに、吉野町ではいられないという、非常に厳しい意見を聞かせていただいた。だから僕は北野へ行くんだ、北野へ家を建てるんだという、こういう事実もあります。
  そして、もう少し厳しいことなんですが、町職員の方々の過半数が町外に住んでおられるというこの事実、町職員の方って僕は一番吉野町のことを隅から隅までよくわかっている方々だろうと思うんです。僕ら以上によくわかっていると思います。定年近い方々だったら40年近く町の職員として町のことに触れてきているんだから、その人たちが吉野をよく思わないというのは、何かあるんでしょうね。それを自分で自分のことを精査するのはしにくいかもわかりませんが、そこのところも1度考えてみてください。もっと魅力あるところにするにはどうすればいいかと。現実じゃないんですよ。今悪いところがあるんだから、どうすればよくなるんだということを考えてほしいと思います。
  そして、これは苦言ですが、町長に、さきの定例議会で、町の人口をほぼ安定した減り方で減ってきておるのは間違いないところというご発言がありました。これは僕はしちゃいけない発言だろうと思います。安定的な減り方というのはないです。それは深く反省してほしいと思います。どうしても減らないように、減らないように、先ほど野木議員さんの一般質問にも、上滝議員さんの一般質問にもありました定住化という話、これはお二人が思っているとおりで、僕も思っています。とても大事な話で、人口が減ってくるというのは何かにつけてぎすぎすしたところが出てきますので、人口を少しでも減らさないように、どうぞ、町長が次の町長選に臨むという言葉を聞かせていただいたんですから、そのときのマニフェストには定住化政策を1番に打ってほしい。非常に地味で勇気と根気が要る施策だろうと思います。いっときに100人、200人なんて増えないと思います。一人一人また増やしていかんとしようがない施策だろうとは思うんですが、どうぞ次回のマニフェストの一番ベースとなる部分に定住化政策というのを考えていただきたいなと思います。
  そのためには定住化の奨励金とか、一戸建ての町営住宅の新設であるとか、またまた極端な話ですが、公共料金の値下げであるとか、よその町村にはない特化した何か吉野町らしさを出していただいたらいいんじゃないかなと。先ほど上滝議員の話にもありました、法人税の見直しをしたらどうやと上滝議員さんの非常にすばらしい提案がありました。僕もそのとおりだと思います。何かに特化したらいいんだろうと思います。ちょっと前の一般質問で教育長にも言わせていただきました。吉野町を教育で特化したらどうなんやと。外から教育を受けるために吉野町へ来るような町にしたらどうなんやということも言わせてもらった覚えがあります。それも一緒にしてやってほしいと思います。よろしくお願いします。
  なでしこジャパンはワールドカップで優勝して国民に元気をくれました。今度の北岡篤のマニフェストは、町民に元気をくれるようなマニフェストにしてほしい、そう思います。町長、最後に一言、よろしくお願いします。
   
北 岡 町 長
  ありがとうございます。
  なかなか厳しいご意見でございました。安定した減り方という、誤解を生じたかもしれませんが、何も策を打たなかったら予想どおり減っていくんだと、それが実証されたのがこの何年間かということを言わせていただいたつもりで、では、それに対して対策を打てば減り方はましになるはずであるということでございます。
  今回総合計画におきましても、現状が8,600幾らのがコーホート法という確実な方法をやりますと、10年先に6,800台、それよりももっと下目にいきそうな雰囲気があるので、そのまま放っておきますと、先ほど上滝議員がおっしゃったとおり6,500という数字というのがひょっとしたらあるのかもしれません。これを何とか、特に根拠はございませんけれども7,500とそこまで、少なくとも半分ぐらいにとどめたいと。7,500という具体的な数字を出して、それにどう取り組むかということを次は主張してやってまいりたいと思っております。
  今まで本当に定住化ということに対しまして特にぽつんぽつんと、ばらばらの政策が時々あったかもしれませんが、本当に本格的に取り組んでいないことは事実でございますので、これには本当に次の大きな課題として考えて、思いっ切りこれに取り組んでまいりたいという覚悟でございます。
  それから、元気を与えるようなとおっしゃいました。元気というのにもいろいろあるんですが、私個人的には、定住化のもっと根本的なところかもしれませんけれども、吉野に対する誇りを持たせたい。教育で持たす部分もありますし、あるいは今住んでいる方々、特に青壮年に施策がないとおっしゃいましたけれども、青壮の方々と一緒にまちをつくっていく、そのための子供たちやお年寄りに対する施策と考えていただきたいんですが、そこで町づくりしていくのに自信を持つ、一つのワンステップ、ワンステップが大事やと思うんですよ。私、荒井知事にごまするわけではないんですが、去年の1300年、奈良でもできるんじゃないかと、やればできるんやということを、奈良はやっぱりすばらしいということを去年の1300年で、ある程度の方々に植えつけることはできたと。奈良なんて何しても知れているというふうなあきらめ感から、若干違う流れが出てきておると思っております。これを我々は吉野町でやらなければいけないと。だから子供たちにいいものを見せ、本当に吉野に対する誇りを植えつけていくと同時に、我々自身も協働でまちを興していって、その中で本当にいいまちを我々つくっていくんだと、吉野はすばらしいという、そういう誇りを持ち、勇気を持つことができる、そういうふうなところから、それが元気さにつながってくるというふうなことを信じておるところでございます。
  まだまだ思いが先走っておりまして、なかなか文書化、具体化できておりませんけれども、何とかまとめて皆さん方にお示ししたいなと思っているところでございます。ありがとうございました。
   
西 澤 議 長
  山本議員。
   
山 本 議 員
  ありがとうございます。強い思いを聞かせていただきました。我々議会の人間も、あるときは厳しい意見を、あるときには賛成した意見も、互いに切磋琢磨し合いながら、次の吉野町をいい吉野町にしていきたいと思います。本日はこれで一般質問を終わります。ありがとうございました。
   
西 澤 議 長
  これで、一般質問を終わります。
  本日上程いたしました議案の審議がすべて終了いたしました。
  明日から特別委員会、常任委員会を開催いたしまして、付託議案等の審議をお願いしたいと思います。
 
  明日からの委員会の日程を申し上げます。
  9月 6日 午前10時    文教厚生委員会
  9月 7日 午前10時    産業建設委員会
  9月 8日 午前10時    総務委員会
  9月 9日 午前10時    予算決算特別委員会
  9月10日           休 会
  9月11日           休 会
  9月12日 午前10時    予算決算特別委員会
  9月13日 午前10時    本会議(第2日目)
を開会いたします。
 
  明日からの委員会には、十分ご審議を賜りますようお願いいたします。
  本日はこれをもちまして散会することにいたします。
  ご協力ありがとうございました。

         ( 午後 3時8分 散会 )

 
 

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