平成23年第2回(6月) 吉野町議会定例会会議録(会期11日間)
 
 
平成23年第2回 吉野町議会定例会会議録(第1日目)
 
1.
招集年月日
平成23年6月3日
       
2.
招 集 場 所
吉野町議会議場
       
3.
開 会 時 刻
6月3日    午前11時15分開会
       
4.
応 招 議 員
1番
小 泉
2番
中 井
章 太
3番
上 滝
義 平
4番
野 木
康 司
5番
山 本
隆 敏
7番
松 本
義 昭
8番
藪 坂
眞 佐
9番
浜 田
賢 治
10番
中 西
利 彦
11番
西 澤
巧 平
                           
5.
不応招議員
12番
山 口
満 晃
                           
6.
出 席 議 員
応招議員に同じ
                     
7.
欠 席 議 員
12番
山 口
満 晃
                           
8.
地方自治法第121条の規定により、説明のため会議に出席した者の職、氏名
町       長  
  北 岡   篤
副   町   長
小 松
教  育   長  
上 平  喜 英
総 務 参 事
大 北
雅 祥
住 民 参 事  
西 島  通 宏
地域振興参事
山 田
芳 雄
観光特命参事  
山 本  茂 之
医療福祉参事
田 中
敏 雄
水 環 境 参事  
吉 岡  正 弘
教 育 次 長
表 谷
充 康
                 
9.
本会議に職務のため出席した者の職、氏名
局       長  
岡 本  克 也
主       査
 
 
香 織
 
                 
10.
 議事日程              
日程1
会議録署名議員の指名について
日程2
会期の決定について
 
日程3
議長の諸報告について
 
日程4 報第1号
平成22年度吉野町一般会計事業に係る繰越明許費繰越計算書の報告について
 
日程5 報第2号
平成22年度吉野町下水道事業特別会計に係る繰越明許費繰越計算書の報告について
  日程6 報第3号 平成22年度吉野町土地開発公社決算及び事業報告について
  日程7 報第4号 平成23年度吉野町土地開発公社予算及び事業計画・資金計画について
  日程8 承第1号 吉野町税条例の一部を改正する条例の専決処分の承認を求めることについて
  日程9 承第2号 吉野町国民健康保険税条例の一部を改正する条例の専決処分の承認を求めることについて
  日程10 承第3号 吉野町国民健康保険条例の一部を改正する条例の専決処分の承認を求めることについて
  日程11 承第4号 コミュニティセンターつぶろ指定管理に関する協定締結の専決処分の承認を求めることについて
  日程12 承第5号 宮滝河川交流センター指定管理に関する協定締結の専決処分の承認を求めることについて
 
日程13 承第6号
平成22年度吉野町一般会計補正予算(第9号)の専決処分の承認を求めることについて
 
日程14 承第7号
平成22年度吉野町老人保健特別会計補正予算(第2号)の専決処分の承認を求めることについて
  日程15 承第8号 平成22年度吉野町下水道事業特別会計補正予算(第2号)の専決処分の承認を求めることについて
  日程16 議第24号 吉野町母子医療費助成条例の一部を改正することについて
  日程17 議第25号 吉野町乳幼児医療費助成条例の一部を改正することについて
  日程18 議第26号 吉野町心身障害者医療費助成条例の一部を改正することについて
  日程19 議第27号 吉野町消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部を改正することについて
  日程20 議第28号 第4次吉野町総合計画基本構構想(案)について
  日程21 議第29号 平成23年度吉野町一般会計補正予算(案)第1号について
  日程22 議第30号 平成23年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計補正予算(案)第1号について
 
日程23 認第1号
平成22年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計決算認
定について
 
日程24 認第2号
平成22年度吉野町水道事業特別会計決算認定について
 
日程25
一般質問
     
11.
 本日の会議に付した事件            
    議事日程に同じ            
               
12.
 議事の経過は次のとおり            
               
西 澤 議 長
  ただ今の出席議員総数は10名でございます。
  定足数に達しておりますので、これより平成23年第2回吉野町議会定例会を開会いたします。
  本日の議事日程はお手元に配付のとおりです。
   
西 澤 議 長
  日程1 会議録署名議員の指名について
  会議規則第120条の規定により議長より指名いたします。
  9番 浜田議員  10番 中西議員を指名いたします。
   
西 澤 議 長
  日程2 会期の決定についておはかりします。
  本定例会の会期は本日より13日までの11日間にいたしたいと思いますが、これに異議ございませんか。
          ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本定例会の会期は本日より13日までの11日間に決定いたしました。
  開会にあたり、町長よりご挨拶をお願いいたします。

   
北 岡 町 長
  開会にあたりまして一言ご挨拶を申し上げます。
  まずは、平成23年第2回吉野町議会定例会を招集いたしましたところ、皆様方にはご出席いただきまして誠にありがとうございます。
  ご存知のとおり、先の統一地方選挙で本議員が県議会に立候補されましたので自動失職となっております。また、山口議員が病気療養中ということで欠席となっております。10人の議会でございますけれども、あらためて慎重審議をお願いいたしたいところでございます。また、行政側は4月より参事制を敷いておりまして、議長のお許しを得てとりあえずは参事のみの出席とさせていただきました。必要とあらば、本会議に課長等を出さすことができます。その分、約10人ぐらいの人間が日常業務に携わることができるということで、これもまあ、ご協力いただいて仕事にあたれるというふうなことでございます。
  まず議案の説明でございますが、報告案件が4件、専決処分の承認案件が8件、内容的には条例、協定の締結、補正予算でございます。そして議案が7件、条例案件が4件、4次総合計画の基本構想が1件、そして補正予算が2件、さらに決算認定が2件ということでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
  ご挨拶にあたりまして2点ばかりお話をしておきたいと思います。まず1点は、東日本大震災に関してでございます。ご存知のとおり3月11日、3月議会の最中に震災は起こりました。議会では早速の対応をしていただき、黙祷をささげていただき、また義援金等をしていただきました。それにあわせまして町のほうも取組みまして、まず3月中に500万程度、そして4月以降500万程度の義援金を集めさせていただきました。各種団体、区長会、また4月の花見の時期には吉野山で募金をしていただくという活動をしていただいた結果でございます。この後半の500万につきましては、赤十字のほうに直接持って行かせていただきました。向こうでお話を聞かせていただきまして、義援金は100パーセント被災者のほうへお届けすると。中には日本赤十字社がある程度の手数料を取るという、そういう風評があると。そういうことは一切ございませんということで、その点を皆様方にお伝えくださいということを聞いてまいりました。また、義援金だけでなくて、支援物資に関しましては町ボ連の皆様方、また区長会の皆様方のご努力におかれまして、大量に物資を県のほうに届けさせていただきましたところでございます。また支援活動といたしましては、役場のほうから保健師2名、また水道職員2名、そして吉野病院からは医療チーム、また広域消防からは消防が2体ほど派遣させていただいたところでございます。まだまだ復興できないと思っております。我々も息の長い支援活動を続けなければいけないということで、これからもずっと続けてまいりたいと思っております。あらためて一刻も早い復興を祈念するところでございます。この震災に関しましてある程度教訓を感じております。まずは我々自身が災害に対してどうするかというところで、これも皆様方からもご指摘を受けまして、本議会で審議していただきますが、総合計画の中で防災に関する気質が弱いのではないかということであらためて防災訓練等の気質をさせていただいたところでございます。また被災地の様子を見ておりまして、自治体そのものがなくなっていくような、町や村そのものがなくなっていくようなそういう状況を見ましたときに、地方自治体の異議とは一体どこにあるのかなと、我々の存在価値が一体どこにあるのかなということをあらためて考えされられたところでございます。今議会で審議していただく総合計画、これをきちんと実行してまいりまして、あらためて元気で活力のある町づくりにしていかなければならないなとあらためて覚悟していたところでございます。
  もう1点は統一地方選挙に関してでございます。4月10日に投開票が行われまして知事には荒井知事が当選されました。昨年、1300年を見事に成功されました。あらためて奈良県の誇りというか、県民の誇りをあらためて感じさせてくれたなと私は思っておりまして、これから知事は南部のほうも力を入れるとおっしゃっておりまして大変期待をしているところでございます。また同日県議会選挙も行われまして、吉野町の松尾議員が再選され、そして国中先生が6選を果たされたわけでございまして。この後大変おめでたい話がございまして、国中先生におかれましては吉野郡選出の県議会議員としては私の記憶では51年ぶり、芳川郁三先生以来の議長就任ということで、知事の南部に力を入れることと、また吉野郡選出の国中先生が議長になられたということはこれから弾みがついて、南部のほうにも力が入ってくるのかなとかなり期待をしているところでございますし、我々自身もそれにお答えして、ちゃんとした行政をやってかなければならないというところでございます。
  あわせまして南和協議会。ご存知のとおり南和広域連合が解散した後の南和協議会をこの春からつくっております。以前よりも柔軟な対応がスピーディーにできるようなというふうなことで、とりあえずは介護認定と障害者認定だけではございますけれど、ほかの観光面あるいはここを広域でやったほうがいいだろうということに向けまして、対応がしていけるものと期待しているところでございます。吉野町といたしましても、それ以外の市町村との連携、あるいは広域観光圏を設けておりますので、そういう広域での取り組みということで頑張ってまいりたいなと思うところでございます。あらためて県が力を入れてくださるとはいうものの、国や県に頼ることなく、我々自身の手でしっかりとした町づくりをしなきゃいけない、自立した自治体というものを目指さなきゃならないというところを思っております。私の心情でございますけれども、役に立つものが生き残れるといいますか、それぞれ残っているものは役に立っているんだというふうなところからいいますと、吉野町として町民の皆様方に、もちろん十分なサービスをするところは当たり前でございますが、それ以外にも自治体としての存在意義、我々が広域であり、あるいは県や国とかそういうところでどれだけ役に立てるのかなというふうなところも考えた取組みというところも必要ではないかなと思っておるところでございます。
  以上、申したいこと2点でございました。
  この際ございますので行政報告をさせていただきます。3月から多少長うございますので、飛ばしながら説明させていただきます。まず3月5日、「銘木と銘酒の町」フォーラムというのを吉野ウッドプロダクトの皆様方が中心にやっていただきました。ケーブルテレビでも放送されましたので見ていただいた方がたくさんいらっしゃると思います。木の町をあらためてご紹介をいただき、そして吉野の林業の最初の発端でございます、樽丸というとこを注目された企画でございまして、あわせてお酒のほうのPRも兼ねてやっていただきまして、非常に個人的にも嬉しかったですし、いい試みをしていただいて、これが何らかの次の行政、木の町プロジェクトまたおもてなしプロジェクト等に影響してくるようないい試みだったと思っております。続きまして、3月17日協働交付金実績報告会。これは協働の町づくりの交付金。昨年度の報告会でございました。これもケーブルテレビで放映されましたので見ていただいたかと思います。協働の町づくりのために交付金を出させていただいて、いろんな取り組みをしていただきました。大変意義のあることだったかなと思っております。今年度も続けて交付金を出しておりまして、現在もいくつかの団体から申込があると聞いております。今年もいい企画を続けていただくことを期待しております。続きまして19日土曜日、吉野の桜を守る会救おう千年の桜フォーラムin吉野ということで読売新聞さんが提唱していただきまして、南都銀行さん、あるいは企業さん方、NHK等が入りました吉野の桜を守る会が3年経ちました一応一区切り。長い長い活動をしていく中で、一応の一区切りでございまして、読売新聞社長、私、また県からは知事の代わりで部長さんが来られて食事をさせていただきました。そのフォーラムを開催させていただきました。この後5月30日にも総会がございまして、今後はもっと全国的な大きな広がりをもった、吉野のことは十分守りながらも外への展開も考えたやり方をやっていこうというふうなことも進めながらまいっていこうと思っております。同日、桜大使任命委嘱式と申しまして、これは奈良の新公会堂でコンサートをしておりました「AUN J オーケストラ」。こちらのほうに吉野観光桜大使というのを昨年の12月に一応任命はさせていただいたのですが、あらためての委嘱状をもって委嘱式をやってまいりました。桜をテーマにいたしましたCDを作られ、またいろんな所で和楽器で演奏されておりました。我々と桜に対する気持ちとか、全国的に、あるいは彼らは世界的にも動いておりますので、そういうところでの発信に吉野の桜もPRしていただこうというところでの大使の任命をさせていただいたところでございました。続きまして20日、吉野川を見直す会総会。吉野川を見直す会というのは、漁協が中心ではございますけれども国の機関、また県の機関、また吉野・大淀・下市の3町等が入りました会でございまして、環境整備に対しまして非常に厳しい目で見ているところでございまして、田野瀬先生やまた国中先生も顧問として参加していただいております。これが行政のほうで事務局ならびに会長をせよというところで、今年は私が会長になったというところでございます。続きまして3月27日津風呂湖開き。例年は湖上安全祈願祭だけでございますが、今年は桜植樹式典というのもやらしていただきました。ケーブルテレビのニュースでご覧になった方もいらっしゃるかとは思いますが、東急不動産さんが建物並びにマンション等の販売に応じて桜の木を植樹していこうというそういう申し出をいただきました。約10年間で8000本くらいの桜の木を津風呂湖周辺に植えようというそういう企画でございます。その1年目で720本の桜の木を植えていただきまして、その式典がございました。これに関しましては、この後に、5月30日には東急不動産の本社に参りまして、常務さんに感謝状をお出しさせていただき、また昨日6月2日にはこの間の路をとっていただきました三津の今西さんの方にも感謝状を出させていただいたところでございます。続きまして4月7日東日本大震災災害派遣団壮行会ということで、これもケーブルテレビのニュースで流させていただきました。この時は保健師さんの壮行をさせていただきました。後に水道職員、また4月27日には吉野病院の医師団の壮行会を行いました。これは先ほどの全員協議会でもご案内いたしましたが、この6月15日に職員を代表して行ったということで、職員の研修、またその体験を協同化するために職員向けの報告会を開催させていただきます。その内容につきましては、ケーブルテレビで6月21日あたりに放映する予定でございます。続きまして4月9日桜の吉野祈願祭。これだけでは何かわらないのですが、拉致被害者の早期帰国を祈願するところの会でございまして、あわせて東日本大震災の鎮魂、また早期復旧を祈願する祭でございました。横田めぐみさんのご両親が来られまして、また参議院の前田先生を交えましての祈願祭でございました。4月19日ダイワハウス本社へお礼と書いてございます。これは、ダイワハウスさんは桜を守る会とは別に、3年間ずっと桜を守るためのご寄付をいただき、そのためのコンサートのPRの費用をいただいたりとかしておりますが、昨年の22年度と23年度のご寄付に関しましては、リモートセンシング等桜のまちプロジェクトの一環として使わせていただいているということであらためてのお礼とこれからの継続のお願いに伺ったところでございます。4月25日「交通安全指導用車両」寄贈式。これはJA共済のほうから軽自動車を寄贈いただきました。あわせて翌月5月16日には、これは高規格の救急車を各消防本部にも、これも寄贈いただきまして、JA共済からの寄贈ということで十分に役に立つように使わせていただきたいと思っております。4月28日第4回南和医療を考える協議会。これは新聞やニュースで報道されております。南和の医療を守るために3病院をどうするかということで、中核となる病院をどこに建設するかという話がこの28日に決まりました。近鉄福神駅前のところに中核となる病院を建て、そして吉野病院並びに県立五条病院は後方支援病院としての改修を行うと、それで3病院をやっていくという。大筋の場所等のことはできましたので、これに基づきまして5月20日には国のほうに申請をし、そして5月30日には荒井知事、五條市長、大淀町長、下市町長とともに、厚労大臣等へあるいは国会議員の先生方のところに陳情に伺ったところでございます。概ね好印象でございましたので、満額の補助金80億円というのがとれたら非常にありがたいところではございますが、結果は7月の下旬にわかるということでございます。またこれに関しましては、その後我々の負担がどうするかとか、イニシャルコスト、ランニングコストをどうするかとか、まだまだ詰めないといけないことがたくさんありますが、また皆様方のご協力をお願いいたします。続きまして4月29日吉野宮滝野外学校記念式典がございました。私所用がありまして副町長に出席していただきました。ちょうど1年経ちましたので、記念式典ということで。この1年間では約4000人の方にご利用していただきまして、次の1年には約1万人の方にご利用いただくというふうなことで町全体の活性化にもつながっとると思っております。5月10日南都銀行寄付金贈呈式。これは、今年の初めから南都銀行さんが桜のための寄付金がついた定期預金の募集をされました。0.01パーセントを寄付してやろうということで、この3,4ヶ月の間に300億集められまして、300万円の寄付をいただきました。これも大切に使っていきたいと思います。続きまして11日、春の交通安全出発式ということで、あわせて20日には啓発活動を尾仁山の地で行いました。今年は統一地方選挙がありましたので1ヶ月遅れまして、本来4月のものが5月になって、県民運動を開催したところでございます。それから11日12日と森林セラピーの調査官がみえられ、また講演会が行われました。森林セラピー、森林の中でのセラピーを行って、これは全国で40数箇所ございますが、近畿ではほんの数箇所、奈良県にはございませんので、認定されれば奈良県初ということになります。喜佐谷から吉野山に向かいます万葉の道、高滝のあるところ。そして竜門岳のあります、元竜門寺跡ですね。その方向のロードを申し出てるところでございまして、これは8月に実験をされ、そして今年度中には認定をされる予定でございまして。認定されると観光面、あるいは林業を見直す面というところにかなりの効果が、町づくりに対する効果があるのではないかと期待しておるところでございます。続きまして5月13日の日本赤十字社奈良県支部へ義援金寄付とありますが、これは先ほどの挨拶の中で申しましたとおりでございます。5月19日産業廃棄物処理施設に変更許可に対する説明会ということで、津風呂にございます合同砕石の産業廃棄物処理施設の変更に関しまして、4月11日に県のほうから許可が出てしまったということで、我々としてはもう1回許可が出る前に説明会をして欲しかったなということも含めまして、いろんな思いを伝えさせていただいたところでございます。結論はこの場では出ませんでしたが、県に対しましては住民目線に立った真摯な対応をお願いしますということで、あらてめて県が主催の説明会を近い内に開いていただく予定でございます。5月23日南和協議会市町村長会議。先ほど若干南和のことにはふれさせていただきましたが、これは皆様方ご存知のとおり南和広域連合が解散いたしまして、南和協議会というかたちで進めてまいります。当分の間は介護認定と障害者認定ではございますけれども、この協議会が柔軟に動いて南和の活性化につながるのか、また県の振興課に対する受け皿的な立場もあって、これからのこの協議会が楽しみでございます。会長でございました五條の吉野市長が退任されましたので、あらためてこれには東下市町長が会長になられまして、岡下大淀町長が副会長、それから五條市の太田市長と私が監査委員ということで役職に就いております。飛ばしまして5月28日、第8回奈良県宗教者フォーラムというのが金峯山寺で開催されました。これは東大寺や春日大社等、奈良県内の有数の寺社仏閣、また新しい宗教として天理教さん、あるいは立正佼成会等が入りました。そういう宗教者のフォーラムでございまして。始めのうちはクローズで開催されておりましたけれど、この2,3年前からはオープンでのフォーラムになっておりまして、奈良県らしい催し物といいますか、奈良県だからこそできる宗教者の集まりでございまして。今年度に関しましては、この中にある修験道という形で勉強会を進めておりまして、今後の展開にも期待されるところでございます。続きまして6月2日、入野・窪垣内地籍調査推進委員会。今年度、入野と窪垣内の地籍調査を進めます。また来年度には、新子、国栖の地籍調査が始まります。これで残りは上市地区と若干細かく進めなければいけない所が何箇所かありますが、ほぼ地籍調査の終わりが見えてきたなと思っておりまして、25年度からは上市にかかりまして、26、27年度にはできるのかなと思っておりまして。昭和52年度くらいからやっておりますので、30数年越しということでございますが先が見えてきたなというところでございます。それから同日さくら苑寄附金贈呈式というのがございまして、これはさくら苑ケアハウスにいらっしゃる、今年90歳になられるご婦人から、良くしていただいてありがとうございますということで多額の寄附金をいただきました。それを大切に使っていくために広域行政組合では条例で基金条例を設けまして、きちんと使っていくということにしたというわけでございますが、あらめての贈呈をしていただきそのお礼を申し述べにさくら苑伺ったところでございます。
  以上、長々としゃべらせていただきましたが、あらためまして本定例会の慎重審議をお願い申し上げまして、開会の挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  ありがとうございました。
   
西 澤 議 長
  日程3 議長の諸報告に入ります。
会議規則第121条但し書きの規定により、閉会中の議員派遣の報告書を別紙のとおり提出しておりますので、ご覧の上ご了承願います。
   
   
  日程4 報第1号「平成22年度吉野町一般会計事業に係る繰越明許費繰越計算書の報告について」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )

  説明を求めます。大北参事。

   
大 北 参 事
  報第1号についてご説明させていただきます。
  平成22年度の一般会計の事業の内、繰越されました事業につきましての計算書の報告でございます。1枚表をめくっていただきまして、繰越されました事業、13事業の財源内訳と明細でございます。住民生活に光を注ぐ交付金事業が2件、地域活性化きめ細かな交付金事業が5件、それから奈良県市町村振興臨時交付金事業が3件、そしてその他の繰越事業が3件、合計13事業となっております。特に昨年末に閣議決定されました緊急経済対策等によります事業によりまして、22年度中に事業の完成が見込めなかったものにつきましての事業でございます。
  よろしくご審議のほどお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  本件につきましては報告にとどめます。
   
西 澤 議 長
  日程5 報第2号「平成22年度吉野町簡易水道事業特別会計に係る繰越明許費繰越計算書の報告について」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )

 説明を求めます。吉岡参事。

   
吉 岡 参 事
  それでは報第2号について説明申し上げます。吉野町下水道事業にかかります繰越名許費の繰越計算書でございます。1枚おめくりいただきたいと思います。繰越の総額は8,000千円でございます。内訳につきましては国事が3,500千円、町債が3,500千円、一般財源が1,000千円でございまして、丹治地区の工事の繰越でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  本件につきましては報告にとどめます。
   
西 澤 議 長
  日程6 報第3号「平成22年度吉野町土地開発公社決算及び事業報告について」を議題として上程し、議案朗読を省略して、直ちに説明を求めます。
  大北参事。
   
大 北 参 事
  報第3号「平成22年度吉野町土地開発公社決算及び事業報告について」ご説明申し上げます。
  決算書の7ページから9ページに事業報告書と示させていただいております。平成22年度につきましては、積極的な公有用地の取得はなく、平常業務に終始したところでございます。平成22年度末の公有用地の明細は7ページの総括事項一覧表のとおりでございます。現在につきましては、積極的な公有用地の災害のないことから、今後ともこの土地開発公社につきましては有益な方策を検討しながら業務を進めてまいりたいと考えております。経理の状況につきましては8ページのとおりでございます。新たな借入金はございません。前年度末残高と同額の82,500千円が借入金として残っております。基本財産は吉野町からの出資金5,000千円で変わりございません。これを踏まえまして、1ページに戻っていただきまして、収益的収入及び支出でございますが、公有土地の一時的な活用はございませんでして、定期預金6千円だけの支出でございました。一般管理費等の支出はございません。めくっていただきまして2ページにつきましては、資本的収入及び支出でございます。突発的な公有地取得資金として予算上は11,000千円を見込んでおりましたが不用額となっております。支出につきましても不用額となりましたが、借入金の支払利息24,750円の支出のみございました。これにつきましては過年度内部留保資金で補てんしております。4ページに翌年度の繰越利益剰余金の処分書をつけさせていただいてまして、48,174,088円が翌年度の繰越利益剰余金となっております。貸借対照表は記載のとおりとなっております。平成22年度末の現金の期首残高10,996,030円から減少額18,750円を差し引きまして、現金の期末残高は10,997,280円となっております。詳細につきましては決算書のとおりでございます。平成23年5月18日に監査を受けたところ、本決算書は正確であることが認められております。
  以上のとおりでございます。よろしくご審議をお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  本件につきましては報告にとどめます。
   
西 澤 議 長
  日程7 報第4号「平成23年度吉野町土地開発公社予算及び事業計画・資金計画について」を議題として上程し、議案の朗読を省略して直ちに説明を求めます。
  大北参事。
   
大 北 参 事
  報第4号「平成23年度吉野町土地開発公社予算について」ご説明申し上げます。平成23年度につきましても、平成22年度と同様、積極的な公有用地の先買いの要請もございませんので、通常業務に終始されると思います。ただし、突発的な用地の先買い等の要請がございますときのために、資本的収入に11,000千円、資本的支出に利息を含めまして11,058千円を計上いたしております。不足する58千円につきましては過年度内部留保資金で補てんすることとしております。収益的収支につきましては、利息等の予算を計上しております。それから、既に借り入れております借入金等の明細につきましては、最終ページに明細を付けさせていただいております。よろしくご審議のほどお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  本件につきましては報告にとどめます。
   
西 澤 議 長
  日程8 承第1号「吉野町税条例の一部を改正する条例の専決処分の承認を求めることについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。西島参事。
   
西 島 参 事
  承第1号「吉野町税条例の一部を改正する条例の専決処分の承認を求めることについて」ご説明させていただきます。
  新旧比較表をご覧ください。この改正につきましては、東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例係る法律が4月27日に公布、施行されましたことに伴います改正でございます。22条をご覧いただきますと、その1項につきましては、東日本の大震災によって生じました損失の雑損控除を平成22年度の確定申告分から適用する。また繰越期間を3年から5年に延長するものでございます。続いて23条の関係、3ページでございますが、住宅ローンの減税適用でございまして、住宅ローンの控除適用が大震災等により滅失しても、平成25年度分の住民税以降の残存期間の継続適用を可能とするものでございます。よろしくご審議をお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本件を報告のとおり承認することに異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。
  よって本件は報告のとおり承認することに決定いたしました。
   
西 澤 議 長
  日程11 承第2号「吉野町国民健康保険税条例の一部を改正する条例の専決処分の承認を求めることについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。西島参事。  
   
西 島 参 事
  承第2号「吉野町国民健康保険税条例の一部を改正する条例の専決処分の承認を求めることについて」ご説明させていただきます。
  新旧比較表をご覧いただきたいと思います。これにつきましては、国民健康法の施行例の一部を改正する政令が、平成23年4月1日から施行されたことにともないまして承認をお願いするものでございます。保険料の基礎賦課額の限度額を50万円から51万円に、後期高齢者支援金等の賦課額の限度額を13万円から14万円に、介護納付金の賦課限度額を10万円から12万円に引き上げる改正でございます。よろしくご審議をおねがいいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。上滝議員。
   
上 滝 議 員
  ちょっと聞きたいんやけど、限度額をあらめる。つまり1万円上げるわけやなあ。それは政令で定めるのであって、町の条例ではどおにもできへんの。
   
西 島 参 事
  ということでございますので、ちょうど吉野町の国民健康保険条例のとこも一部もその政令にあわせまして、今言わせていただいた50万円を51万円に、13万円を14万円に、10万円を13万円に引き上げると、政令どおりということでございます。
   
上 滝 議 員
  この政令って言うのは何の政令ですの。ということは国民健康保険税は、吉野町は4方式で、資産割、所得割、平等割、均等割という4方式でやっておる。各町村によっては率が全然ちがう。吉野町はまだ高いと。それはなぜなのかといったら、吉野町は吉野町独自で条例を定めてそれにのっとって住民の皆さんに負担をかけている。その負担割合の中で限度額が1万円上がったということやろ。この限度額が政令に定めるという政令は厚生省から出されたもの。それともどこが出したもの。
   
西 澤 議 長
  西島参事。
   
西 島 参 事
  政令というか、国民健康保険法の施行例でございまして、それの一部が改正されたことにともなうものでございます。
         ( 「どこが出しとんの」の声あり )
  厚労省です。
   
上 滝 議 員
  西島参事。この専決処分ですけれども、今先ほど言うたように4方式で吉野町は課税しておる。各町村によっては財政状況に応じて判断をしておるというわけでございますけれども、この限度額を1万円上げることによって国保税の負担割合が住民に対して多くかかる。これは理解できますね。
   
西 澤 議 長
  西島参事。
   
西 島 参 事
  限度額を上げるということでございますので、所得の多い方とか、所得割とか資産割とかございますけれども、そういう所得の多い方から限度額を1万円多くとろうということでございまして、全体の保険料を上げるという今回の改正ではございませんので、というのはつまり中間所得層を守っていきましょうという考え方で、高いところからは多くとりましょうという考え方でございます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  わかりましたけども、今後の見通しとして国民健康保険税は、特別会計でございますので、今現在は黒字会計ですか。いやもうよろしいは。時間もないので。黒字会計でしたらよろしいのですけれども、もし赤が出るようで、また負担をかけることのないように、鋭意努力をお願いしたいところでございます。
   
西 澤 議 長
  おはかりします。本件を報告のとおり承認することに異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。
  よって本件は報告のとおり承認することに決定いたしました。

  1時まで昼食休憩をとります。

         ( 午前 12時 0分 休憩 )  
         ( 午後  1時 0分 再開 )

   
西 澤 議 長
  再開します。
  日程10 承第3号「吉野町国民健康保険条例の一部を改正する条例の専決処分の承認を求めることについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。西島参事。
   
西 島 参 事
  承第3号「吉野町国民健康保険条例の一部を改正する条例の専決処分の承認を求めることについて」ご説明をさせていただきます。
  新旧比較表をご覧いただきたいと思います。このことにつきましては、平成21年10月1日から平成23年3月31日まで、出産一時金につきましては緊急の少子化対策として35万円から39万円に引き上げられていたわけでございますけれども、このたび直接支払い制度が平成23年4月以降も継続されることにともないまして、正式に35万円から39万円に引き上げられるものでございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本件を報告のとおり承認することに異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本件は報告のとおり承認することに決定いたしました。

   
西 澤 議 長
  日程11 承第4号「コミュニティセンター つぶろ指定管理に関する協定締結の専決処分の承認を求めることについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。山本参事。
   
山 本 参 事
  失礼します。承第4号「コミュニティセンター つぶろ指定管理に関する協定締結の専決処分の承認を求めることについて」ご説明申し上げます。
  このコミュニティセンターつぶろにつきましては、平成18年4月1日から平成23年3月31日までの5年間指定管理をしておりました。そこで、5年間の指定期間が満了するということで、あらためて津風呂湖自然を守る会から指定管理の継続申請が出てまいりましたので、指定を認めるものでございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。なお指定期間は平成23年4月1日から平成28年3月31日までの5年間でございます。よろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  次の承第5号ともかかわるんですけれども、特にこの指定管理の期間が5年ということもあり、こういう長期にわたるるものを専決処分でするのはやっぱりいかがなものかなというので、やっぱり改善していただきたいと思うんですが、その辺についてもひとつお答え願いたい。それともう1つ、中身的なものですけれども、なかなか公になる機会が少ないと、せっかく指定管理を受けてくださった方たちが有効に使い、しかもそれが吉野町の活性化にもつながる方向で活用していただくためには、やっぱりそれなりの、吉野町議会としてはチェックやあるいは必要な支援も出て来ようとは思います。ですからそういう意味ではもう少し中身を議会でも諮っていただいて、そしてよりよい指定管理のあり方を今後追求していくと、そういうことが可能かどうかについて。質疑ということでしたので質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  山本参事。
   
山 本 参 事
  お答えいたします。5年間という非常に長いわけでして、毎年当然その業務の報告等を求めております。それも審査をさせていただいておりますけれど、あらためましてその辺につきましても指定期間をもう一度考慮して決めていきたいと思っております。そのほかにも、議会にもその辺の報告は逐一していきたいと思います。以上でございます。
   
西 澤 議 長
  おはかりします。本件を報告のとおり承認することに異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本件は報告のとおり承認することに決定いたしました。

   
西 澤 議 長
  日程12 承第5号「宮滝河川交流センター指定管理に関する協定締結の専決処分を求めることについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )

  説明を求めます。山本参事。

   
山 本 参 事
  失礼します。承第5号「宮滝河川交流センター指定管理に関する協定締結の専決処分を求めることについて」ご説明申し上げます。
  これも先ほど承第4号で承認いただきました「コミュニティセンター つぶろ」と同様、本年3月31日をもって5年間の指定期間が満了いたしました。よって宮滝区のほうから指定期間の継続の申し出がございましたので、平成23年4月1日から平成28年3月31日までの5年間、指定管理をお願いするものであります。
  よろしくおねがいします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本件を報告のとおり承認することに異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本件は報告のとおり承認することに決定いたしました。

   
西 澤 議 長
  日程13 承第6号「平成22年度吉野町一般会計補正予算(第9号)の専決処分の承認を求めることについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )

  説明を求めます。大北参事。

   
大 北 参 事
  承第6号についてご説明申し上げます。
  平成22年吉野町一般会計補正予算(第9号)を3月31日付けで専決処分したものでございます。議案予算書の1ページをご覧ください。既定の歳入歳出予算額にそれぞれ362千円を追加し、歳入歳出の総額をそれぞれ5,493,892千円とするものでございます。また繰越明許費につきまして、第2条で既定しております。5ページをご覧ください。繰越明諸費として記載されております13事業につきましては、先ほどの報第1号で報告いたしました事業につきましての予算の部分でございます。予算に関する説明書の18ページをご覧ください。総務費の企画費で町活性化推進費として、町づくりアドバイザーの謝金、それから民生費の社会福祉費、老人福祉費として、緊急通報システムの端末の購入、それから観光商工費の商工業振興費といたしまして、首都圏プロモーション推進事業として旅費の計上。この3つが奈良県市町村振興臨時交付金の事業として年度末に調整を図りましたところ、補正の必要が出ましたので計上したものでございます。また土木管理費の交通安全施設の整備、それから次のページ、20ページ21ページの教育費、教育総務費の教育振興費にかかります事業につきましては、一般財源と国県支出金で国の交付金の財源調整を行ったものでございます。それから土木費の住宅費につきましては、燦上市の繰り上げ償還にかかります費用につきまして、当初、減債基金で繰り上げ償還するということにしておりましたが、年度末の決算見込みにつきまして、一般財源で償還しても差し障りないということになりましたので、減債基金に手をつけず一般財源で処理したものでございます。
  補正予算の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本件を報告のとおり承認することに異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本件は報告のとおり承認することに決定いたしました。

   
西 澤 議 長

  日程14 承第7号「平成22年度吉野町老人保健特別会計補正予算(第2号)の専決処分を求めることについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )

  説明を求めます。西島参事。

   
西 島 参 事
  承第7号「平成22年度吉野町老人保健特別会計補正予算(第2号)の専決処分を求めることについて」説明させていただきます。
  このことにつきましては、平成22年度老人保健特別会計を廃止するにあたりまして、診療報酬請求の過誤にともなう返済金によって歳入超過が生じました。それにより一般会計の繰出を行って精算する必要が生じたものでございます。補正予算書の1ページをご覧ください。歳入歳出それぞれ20千円を追加し、歳入歳出予算の総額をそれぞれ2,635千円とするものでございます。説明書の11ページでは返納金として20千円。それから15ページには一般会計繰出金として20千円。
  以上でございます。よろしくご審議をお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本件を報告のとおり承認することに異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本件は報告のとおり承認することに決定いたしました。

   
西 澤 議 長
  日程15 承第8号「平成22年度吉野町下水道事業特別会計補正予算(第2号)の専決処分を求めることについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )

  説明を求めます。吉岡参事。

   
吉 岡 参 事

  承第8号平成22年度吉野町下水道事業特別会計補正予算(第2号)について説明申し上げます。
  補正予算書の最後のページをお開きいただきたいと思います。予算額8,000千円を繰越いたしまして、事業として使うための補正予算でございます。
  どうぞよろしくお願いいたします。

   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本件を報告のとおり承認することに異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本件は報告のとおり承認することに決定いたしました。

   
西 澤 議 長

  日程16 議第24号「吉野町母子医療費助成条例の一部を改正することについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
          ( 事 務 局 朗 読 )

  説明を求めます。西島参事。

   
西 島 参 事

  議第24号「吉野町母子医療費助成条例の一部を改正することについて」説明させていただきます。
  母子医療費助成条例は、従来、母子家庭の母子のみを医療費助成の対象としていましたけれど、奈良県のひとり親実態調査におきまして、父子家庭の所得が低下しており、経済的支援のニーズが高まっていると考えられますことから、助成対象を父子家庭の父子にも拡大敷いたことから改正をお願いするものでございます。新旧比較表をご覧ください。名称も、吉野町母子医療費助成条例から吉野町ひとり親家庭等医療費助成条例と変えさせていただきます。2条におきまして1号のイにおいて配偶者のいない男子を追加するものであります。追加によって変更を生ずるものの変更であります。また7条2におきまして、平成21年3月31日付けで医療費貸付制度の廃止にともないまして、対象者がいなくなったことによる条文の削除を行うものであります。ご審議のほどよろしくお願いします。

   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本案を文教厚生委員会に付託いたしたいと思いますが、異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本案は文教厚生委員会に付託することにいたします。

   
西 澤 議 長

  日程17 議第25号「吉野町乳幼児医療費助成条例の一部を改正することについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )

  説明を求めます。西島参事。

   
西 島 参 事

  議第25号「吉野町乳幼児医療費助成条例の一部を改正することについて」説明させていただきます。
  乳幼児医療費助成制度につきましては、吉野町の次の世代を担う子どもたちの健やかな成長を願い、若い世代の子育ての支援を行うため、所得制限の撤廃、義務教育終了まで拡大、自己負担額の撤廃を行う条例改正でございます。新旧対照表をご覧ください。これも名称を吉野町乳幼児医療費助成条例を吉野町子ども医療費助成条例といたしました。1条の2のほうで6歳を15歳。つまり小学校就学までの子どもを義務養育終了までと子どもと引き上げるものでございます。またこの条例につきましても7条の2で医療費の貸付制度の廃止にともなって、条文の削除をしております。
  以上でございます。ご審議をお願いいたします。

   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本案を文教厚生委員会に付託いたしたいと思いますが、異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本案は文教厚生委員会に付託することにいたします。

   
西 澤 議 長

  日程18 議第26号「吉野町心身障害者医療費助成条例の一部を改正することについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )

  説明を求めます。西島参事。

   
西 島 参 事

  議第26号「吉野町心身障害者医療費助成条例の一部を改正することについて」ご説明させていただきます。
  新旧比較表をご覧いただきたいと思います。この条例も先の2条例同様に、医療費貸付制度廃止にともなって条文を削除するものでございます。
  以上でございます。ご審議をお願いいたします。

   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本案を文教厚生委員会に付託いたしたいと思いますが、異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本案は文教厚生委員会に付託することにいたします。

   
西 澤 議 長

  日程19 議第27号「吉野町消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部を改正することについて」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。大北参事。

   
大 北 参 事

  議第27号についてご説明申し上げます。
  吉野町の消防団員の定数を現状に合わせ、適正にするための条例の一部改正でございます。説明資料をご覧ください。現在の定数は417名でございますが、これを406名とする変更でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本案を総務委員会に付託いたしたいと思いますが、異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本案は総務委員会に付託することにいたします。

   
西 澤 議 長

  日程20 議第28号「第4次吉野町総合計画基本構想(案)について」を議題として上程し、議案は事務局が朗読いたします。
         ( 事 務 局 朗 読 )
  説明を求めます。大北参事。

   
大 北 参 事
  議第28号「第4次吉野町総合計画基本構想(案)について」ご説明申し上げます。
  基本構想(案)の2ページ3ページをご覧ください。本計画の策定主旨は、住民参加や協働のまちづくりを推進して、住民が未来に希望を持ち、笑顔があふれる吉野町づくりを目指すこと。そして、現実的な将来推計に基づく計画策定と、策定した計画の適正な進行管理を徹底すること。そして、住民の視点に立ったわかりやすい計画を策定すること。こういった点に留意して策定いたしました。4ページをご覧ください。本計画の目標年次は、平成32年度となっております。平成23年度、今年度を初年度として、平成32年度を目標年次としております。16ページをご覧ください。将来の目標を次のとおりとしております。「いのちが輝き笑顔あふれる吉野町~自然の恵みと歴史文化が息吹くこころのふるさと吉野町~」こういった将来目標を設定しております。17ページには将来人口が書かれております。先ほどの主旨にありましたとおり、現実的な将来推計ということで10年後の人口の推計を出しておりますが厳しいものがあります。将来の目標を7500人と設定いたしております。この目標を達成するために施策を講じるわけでございますけれど、まちづくりの方向性については19ページに概要が記されております。豊かな未来にいのちが輝くまちづくりとして、過疎化、少子高齢化が進展するなかで安心して子どもを産み、育てることができ、誰もが健康で生きがいが持て、充実した生活を送ることができる社会の実現を目指す。それから21ページ、自然・環境・産業が調和した持続可能なまちづくりを目指します。自然環境を守りながらクリーンエネルギーの導入や農産物の地産地消を推進して、生活環境の保全と地域経済の活性化の両立を図り、持続可能なまちづくりを進めます。こういうことになっております。それから、23ページをご覧ください。安全安心で快適なまちづくりを目指します。消防・防災・交通安全対策の充実として、防犯体制の確立を図り、地域の中で共に支えあう共助のしくみを整えて、誰もが生涯にわたって安心して暮らせる地域社会の構築を目指します。そして、24ページにはみんなでつくる吉野町ということで、地方分権や地域主催改革が本格化する中で、行政と住民との協働によるまちづくりや自立した公立テクで透明性の高い行政経営が求められています。こういうことを柱といたしまして第4次吉野町総合計画を策定いたしました。お手元の参考資料には、前期の基本計画(案)が配布されておりますので、お目通ししていただければ幸いです。この第4次総合計画が議決されますと、適切な方法で住民の皆様への周知を考えております。よろしくご審議のほどお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。上滝議員。
   
上 滝 議 員
  総務参事の簡単な説明でございますけれど、私はじめに総務参事として、この議第28号第4次吉野町総合計画基本構想(案)が、今になった経緯を言ってほしかったなと。再度言ってください。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  ただいまのご質問にお答えいたします。
  第4次総合計画につきましては、2年前から作業にとりかかっておりました。まず、前回の10年間の反省。第3次総合計画でできたこと、できなかったこと。そして一番考えなければならなかったことは、第3次総合計画の人口指標が高かったこと。そのことにつきまして、10年経ちまして相反する形の吉野町の人口になっておりまして、過疎対策、定住対策そのものがなかなか機能していなかった、できなかったという点が一番大きな反省点だったということが考えられます。そのことを踏まえまして、あらためまして住民アンケート等、住民の皆様が思っていらっしゃることをアンケート等で集約、それから議会の皆様方にもご意見をお伺いする。そういったことと、策定審議会でそういった今までの分析を議論していただきまして、主には昨年度に審議が集中いたしました。ところが当初考えていたよりも内容につきましての審議が長くなったこと、それから分科会等で詳細に審議していただいたこと、もう一つは議会での説明もさせていただいたところですけれども、議員の皆様方からのご意見もまたあらためて策定審議会へ諮ったこと。そういったことで事務サイドの事務処理につきまして多少送れたこともございますけれども、集中した審議がなされたと私どもは考えております。本来であれば3月議会にこの基本構想(案)は提出すべきあったところでございますけれども、まとめる時間が必要で暖めに6月になったということでご理解いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  今の説明の中で、慎重にやってきた。それがために少々遅れたということですな。とりわけ結果しょうがないけれども、18ページ第4次総合計画の最終年にあたる平成32年度の将来人口は、7500人になると想定し、まちづくりを進めることとします。これはなかなか立派なことでございますけれども、10年後は大体私の試算では6500人以下になるであろうと、こう思います。1万人、2万人になることはないでしょうが、行政としてしっかり頑張っていただきたいものでございます。
  とりわけ町長、ちょっと簡単な質問でございますけれども、後期高齢者75歳以上の人は大体何人いるかわかりますか。大体で結構です。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  2500人くらいだと思っております。
   
上 滝 議 員
  町長、いろいろな勉強をされとるということで、吉野町の後期高齢者の人数くらいは間違いなく把握しているだろうと、こう思っていたんですけれども、大体近い線でございます。人口の4分の1、つまり、私調べましたところ後期高齢者の総人口は2088人。4月26日現在でございます。ようするに75歳以上の人がこれだけいるということは、相当、自然現象で今後もますます人口が減っていくのではないかと、こういう思いで述べたわけでございますけれども、一度対象者を、1割負担と3割負担とおりますけれども、とにかくいろんな面でよく現状を把握した上で、施策に取組んでいただきたいと思います。以上。
   
西 澤 議 長
  おはかりします。本案を総務委員会に付託いたしたいと思いますが、異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。
  よって本案は総務委員会に付託することにいたします。
   
西 澤 議 長
  日程21 議第29号「平成23年度吉野町一般会計補正予算(案)第1号について」を議題として上程し、議案の朗読を省略して直ちに説明を求めます。
  大北参事。
   
大 北 参 事
  議第29号「平成23年度吉野町一般会計補正予算(案)第1号について」ご説明申し上げます。
  1ページをお開きください。本年度の補正予算第1号は、歳入歳出にそれぞれ31,201千円を追加し、歳入歳出それぞれ4,787,701千円とするものでございます。主な費目ごご説明いたします。18ページをお開きください。全体的には4月1日の機構改革におきまして、職員の異動がございましたのでそれにともないます職員給与費の調整がございます。また当初予算時に積算いたしました職員の積算数値と、4月1日では異動しておりますのであわせてその辺も調整させていただきました。それ以外には企画総務費で、先ほど総合計画の説明をさせていただきましたが、住民への周知用といたしまして総合計画の概要版の印刷経費を37万円計上いたしております。また、22ページをご覧ください。衛生費、保健衛生費におきまして吉野病院特別会計への繰出金を計上いたしております。これは、吉野病院の形体が今後変わるということを計画いたしておりますので、その点につきましての繰出金の追加でございます。19,500千円の追加でございます。次のページをご覧ください。24ページ25ページには観光費が記載されておりますが、森林セラピー基地の認定に関します経費を計上いたしております。調査の委託料とその他諸経費といたしまして、2,550千円の計上でございます。26ページ27ページをご覧ください。消防費の災害対策費でございます。先の大震災の支援といたしまして、町の備蓄物資を送りました関係上、吉野町の備蓄品が少なくなりましたので追加で購入して備えるものでございます。また、あわせまして防災訓練をこの秋予定しておりますので、その経費を含めまして3,400千円の追加計上をさせていただきました。これらの財源につきましては、歳入で繰越金を充てることとしております。
  以上、よろしくご審議をお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。上滝議員。
   
上 滝 議 員
  大北参事、簡単な質問で申し訳ないのですけど、この平成23年度吉野町一般会計補正予算書を見ますと、かなり人件費が減った分、増えた分、ございますね。総予算額は4,787,701千円と言われてますけど、その31,201千円の分で観光とか繰出金とかありますけれども、それを差し引いた総人件費はどれくらい機構改革で上がったんですか。
   
大 北 参 事
  お答えさせていただきます。
  今回の補正予算で人件費の増額につきましては、およそ4,000千円でございます。

         ( 「差引は」の声あり )

   
上 滝 議 員
  議長すみません。
  その引いた額が社会教育費で減ったいうのは機構改革に順ずるもの。社会教育費やったやろ。えらい減っとるやろ。
   
大 北 参 事
  人事異動によるものでございます。
   
上 滝 議 員
  機構改革ではないの。
   
大 北 参 事
  人事異動によるものでございます。機構改革にあわせまして人事異動いたしましたので、それが通常の人事異動とは考えにくいところではございますけれども、両方の面が含まれていると思います。
   
上 滝 議 員
  議長。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  私の聞こうとしたかったのはまた後で、「機構改革を問う」で町長に一般質問をさせていただくなかで、話を簡単にさせていただくわけでございますけれど、参事が3人から9人になったと、課長も増えた。減れへん。15が13になった。新しく課長が誕生した。あるいは課長補佐が何人おるのか知らんけど誕生した。その中でちょっと私なりに、管理職の方々、一生懸命やってくれとるわけでございますけれども課長から参事になった割合を考えますと、管理職手当は給料に対しまして13パーセントある。課長補佐は8.5パーセントである。データが出とるんですけれどもその差を考えますとですね、相当な給与が上がったのではないかと。本給は上がってないけど、管理職手当が例えば1.5パーセント。課長から参事になりますと、月平均40万円でも6,000円である。年間72,000円ではないかと。この委員会で参事が多くなる給与体制のことについては総務課長でしたか、誰か忘れたけどそんなに上れへん。100円200円、そういう話でしたけども、よく頑張っておられるので、よくできる人には上げたってもろたらいいんですけど、どのくらい機構によって給与額、管理職手当も含めてどのくらいになったのかなという数値だけを教えてほしかったんです。
  もうわかれへんだら予算決算特別委員会の時にでも。
   
大 北 参 事
  概算ですけれども、先ほど申しましたように人件費のアップについては400万円程度でございます。
   
西 澤 議 長
  おはかりします。本案を予算決算特別委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )

  異議なしと認めます。
  よって本案は予算決算特別委員会に付託することにいたします。

   
西 澤 議 長
  日程22 議第30号「平成23年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計補正予算(案)第1号について」を議題として上程し、議案の朗読を省略して直ちに説明を求めます。
  田中参事。
   
田 中 参 事
  議第30号「平成23年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計補正予算(案)第1号について」説明をさせていただきます。
1ページをお開きいただきたいと思います。1ページにございます第3条の病院事業収益並びに病院事業費用、1,450,346千円に、それぞれ16,000千円を追加いたしますことと、第4条で資本的収入及び資本的支出に3,500千円をそれぞれ追加いたしまして、合計で19,500千円の追加をさせていただきたいものでございます。この内容につきましては、先ほど一般会計でも少しお話ございましたけれど、病棟の一部を医療療養型への転換図るための、人件費並びに改造の費用でございます。
  以上、よろしくご審議申し上げます。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本案を予算決算特別委員会に付託いたしたいと思いますが、異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。
  よって本案は予算決算特別委員会に付託することにいたします。
   
西 澤 議 長
  日程23 認第1号「平成22年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計決算認定について」を議題として上程し、議案の朗読を省略してただちに説明を求めます。
  田中参事。
   
田 中 参 事
  認第1号 平成22年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計決算について、ご説明させていだきます。
  8ページをお開きいただきたいと思います。平成22年度の吉野病院の収益的収支は、事業収益1,389,363,924円、事業費用1,376,651,910円で差し引き12,712,014円の純利益となりましたが、常勤医師の減少により大変厳しい結果となってございます。事業収益の内訳といたしましては、外来患者数は年間延べ42,813人となりまして、前年度に比べ5,381人の減少となります。また、外来収益は23,052,541円の減少でございます。入院患者につきましても、年間延べ23,612人で前年度に比べ1,170人の減少、入院収益は29,396,762円の減少でございます。その結果、事業収益は前年度に比べまして32,592,103円の減少となりました。こういう状況から一般会計からの補助金も前年度に比べまして28,100,000円増加させていただいたところでございます。一方、事業費用のほうでは、医師・看護師が退職いたしましたことから、人件費が13,308,257円減少いたしました。また、材料費につきましても外来・入院患者の減少、並びにSPDの導入によりまして、医業費用の企業利子も減少いたしましたことも含加えまして、前年度に比べまして36,336,422円の減少となっております。
  資本的収支につきましては、企業債と国保調整交付金で免疫測定装置整備、並びに臨床管理システム、医用画像保管システムの整備を行いました。また企業債の償還金として、一般会計より81,500,000円繰入をいたしまして、医師・看護師確保対策費用といたしましても2,123,800円も一般会計から繰入をしたところでございます。1ページをお開きいただきたいと思います。1ページの収益的収支につきましては、収入のほうの決算額が1,392,436,160円、支出のほうが1,379,044,126円となっております。また2ページをお開きいただきまして、資本的収支では収入のほうが126,523,800円で、支出のほうが206,899,298円でございまして、資本的収入が資本的支出に不足する額80,375,498円は当年度分損益勘定留保資金80,375,498円で補填をさせていただいたところでございます。
  以上、よろしくお願いします。
   
西 澤 議 長
  決算認定にかかる監査結果を、ただ今の認第1号「平成22年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計決算」と認第2号「平成22年度吉野町水道事業特別会計決算」を一括して、野木監査委員に報告をお願います。
   
野木監査委員
  決算審査結果のご報告を申し上げます。
  去る5月18日に、田中監査委員とともに決算審査をさせていただきました。
  地方公営企業法第30条第2項の規定に基づき、平成22年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計及び平成22年度吉野町水道事業特別会計の歳入歳出決算並びに関係帳簿・証憑書類を審査したところ、法規に抵触することなく、決算書の各款項目の金額は、歳入歳出簿及び証憑書類に符合しており、よってこれらの決算書は、正常なものと認めましたので、ご報告を申し上げます。
  企業会計決算審査結果の報告を終わります。
   
西 澤 議 長
  認第1号「平成22年度吉野町国民健康保険吉野病院事業特別会計決算認定について」
 
  質疑を求めます。
  おはかりします。本案を予算決算特別委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。
  よって、本案は予算決算特別委員会に付託することにいたします。
   
西 澤 議 長
  日程24 認第2号「平成22年度吉野町水道事業特別会計決算認定について」を議題として上程し、議案の朗読を省略して直ちに説明を求めます。
  吉岡参事。
   
吉 岡 参 事
  認第2号「平成22年度吉野町水道事業特別会計決算認定について」ご説明申し上げます。
  9ページをお開きいただきたいと思います。当年度収益的収入は171,498千円となっております。また、当年度収益的支出は158,028千円となりました。この結果、平成22年度の収支は13,470千円の黒字となりました。本年度の投資事業につきましては、飯貝浄水場汚泥処理施設設置工事他2件ございました。1ページをお開きいただきたいと思います。収益的収入でございますが、決算額が179,514,784円でございます。収益的支出につきましては、164,539,485円でありました。続いて2ページでございますが、資本的収入につきましては、決算額12,754,109円でございます。資本的支出につきましては、決算額で104,147,077円でございます。資本的収入額が資本的支出額に不足する額91,392,968円につきましては、過年度分損益勘定留保資金、当年度分損益勘定留保資金、地方消費税資本的収支調整額でもって補填をさせていただきました。
  以上、よろしくお願いいたします。
   
西 澤 議 長
  質疑を求めます。
  おはかりします。本案を予算決算特別委員会に付託いたしたいと思いますが異議ございませんか。
         ( 「異議なし」の声あり )
  異議なしと認めます。
  よって、本案は予算決算特別委員会に付託することにいたします。


  暫時休憩に入りたいと思います。

         ( 午後 2時00分 休憩 )  
         ( 午後 2時16分 再開 )

   
西 澤 議 長
  再開いたします。
  日程25 一般質問に入ります。
  野木議員より出されております
  (1)これからの財源の確保について
  の一般質問をお願いします。
  野木議員。
   
野 木 議 員
  4番、野木です。一般質問の機会をいただきましてありがとうございます。
  これからの財源の確保についてということで、今回は第4次総合計画ができ上がり、そして、それに基づいて、吉野町を健全な状態で維持、運営していくためには何が必要なのかという質問をしたいと思います。
  吉野町民の皆さんに安心して住んでいただくために、そして、住んでよかったと実感していただくためには、何といっても、どこまで喜んでもらえる住民サービスができるか、よかったなという満足度を高めることであると、このように思います。行政と町民の皆さんがともに知恵を出し合い、協働して町づくりを進めていくことは、これからの吉野町にとりまして大変大事なことであり、また、大きな流れでもあると思います。
  もう一方、大事なことは、町民の皆さんの生活の基盤を守ることであります。公共施設の維持管理、ライフラインの維持確保、高齢者福祉の支援、し尿・ごみの収集、そして、医療、教育、公共交通、防災等々、生活に密接に関係する事業がたくさんあります。これらのことは1日も1時間も休むことなく、また、サービスを低下させることなく続けていかなければなりません。財政状況が厳しくなれば、ほかの予算を削ってでも最低限継続しなければならない事業であります。そのために、いつでも計算できる、足し算できる安定した収入を確保することをしなければなりません。これは自治体として最大限努力しなければならない大きな責務であると思いますが、町長にこのことについてのお考えをお尋ねをいたします。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  ご質問ありがとうございます。今、町づくりのほかに安定した収入を確保しなければならないという話でございました。全くおっしゃられるとおりでございまして、ただ、ご質問の趣旨から言いますと、多分税率を上げることとか、新税をつくれとか、使用料を上げろとか、そういうことではないというふうには思っております。限られた財源の中で、先ほどいっぱい言っていただきました、生活基盤を守るためにいろいろな施策をしなければならない。その中で、力を入れて実施すべき事業に選択と集中で、限られた財源の中でやっていく以外ないということで、なかなか厳しゅうございます。
  この何年間か行財政改革の成果もありまして、多少財政状況は若干好転はしておりますが、まだまだ厳しく、硬直化した財政ということではその範疇から出ておりません。したがいまして、今、議員さんおっしゃったとおり、安定した収入をどう確保していくか、それはこれから独創的なと言いますか、吉野らしい町づくりをしていくためにも、いろいろな施策をしていくためにも、硬直化しない財政のために財源の確保というのは大変重要かと思っております。
   
西 澤 議 長
  野木議員。
   
野 木 議 員
  3月議会の町長の施政方針の中で、町が生き生きとしているとは、収入が増え、安定した生活ができること、将来に不安がないことであると、このように述べておられます。将来に不安がないこと、収入が増え、安定ということは、当然町民一人一人のそれぞれの努力にもよることでもありますけれども、やはり将来に不安を与えないようにすることというのは自治体の大きな責任であろうかと思います。またさらに、町内総生産の増大、それから生産性の高い行政サービスの提供ということも町長は言われております。またさらに、持続可能な豊かな暮らしを支える足腰の強い自治体の構築に努めてまいる所存でありますと、大変力強い思いが書かれておりますが、その中には安定した財源の裏づけがあって初めてできることであります。
  町長もそういうふうに認識しておられるということで、少しは安心したのでありますけれども、吉野町の今後の財政の見通しを財政担当に尋ねますと、歳入では、町税においては平成22年度は7億9,000万円あったのが、平成27年度は7億2,100万円と6,900万円の減少、地方交付税におきましては、普通交付税と特別地方交付税を含めて平成22年度は26億1,400万円あったのが、平成27年度は23億4,300万円と、2億7,100万円の減少と見込んでおられるようです。町税については、人口の減少に伴う生産年齢人口の減少によって、この先減収傾向がとまらないとの見通しを立てているようであります。
  歳入の約半分を占める地方交付税については、交付税改革の影響によりまして、増減に変動があるようでありますが、その一つの普通交付税については、毎年法改正があり、近年の社会情勢、また経済情勢の中で、今後より以上の減少傾向にあると、こう見るのが当然であるのかなと思います。
  さらに、6年前の平成17年度国勢調査では、吉野町の人口が9,984人、平成22年度では8,636人と、5年間で1,348人の減少となっております。人口が8,000人を割りますと、交付税額を決める補正計数というのが大きく下がると。そして、基準財政需要額が減額となり、結果、普通交付税が減少することとなると、このように聞いております。
  また、特殊事情により交付される特別交付税につきましては、平成22年度決算見込額で2億9,200万円、平成23年度当初予算で2億1,700万円と、7,500万円の減少であります。今、東日本大震災の復旧・復興に国を挙げて最優先で取り組まなければならないときに、全国の自治体にとりましては、今後数年以上にわたって、大変厳しい状況が予測をされます。
  次に、臨時財政対策債、いわゆる臨財債というのがあります。この発行可能額は、平成22年度決算見込額で2億8,500万円、平成23年度当初予算で1億7,800万円と、1億700万円の減少であります。この臨財債というのは、町が起債をして借り入れをするのですが、返済に合わせて元利、利息ともに全額国が交付税措置をしてくれるものと聞いております。ただし、町が起債できる限度額を決めるのは国の権限であります。この権限の額も状況から見てだんだんと厳しくなっていくのではと、このように私は予想をします。そんなことから、自主財源、依存財源ともに今後より大きく減少に向かっていくのではと予想をしております。
  次に、歳出を見ますと、人件費、扶助費、公債費の義務的経費は、これは容易に削減できない経費であり、経常収支比率が92.4%と、非常に高い数字で推移をしております。扶助費につきましては、高齢化に伴い、今後も増加が予想をされます。公債費についても、ピーク時は過ぎたものの、特別会計を含めて22年度で14億円近くあります。そのほか吉野病院への繰出金の増加、平成12年から始まった介護保険への繰出金の増加、また、下水道特別会計への繰出金の増加など、半ば義務的経費化をしております。今後このように増加の一途をたどるものが数多くあると思われます。
  ちょっと話は変わりますけれども、増加の一途をたどると思われるもので私の目にとまったものに、平成23年度の電算関係の予算がございます。各合わせて電算機器の委託料、使用料、リース料の合計が1億3,356万9,000円ございます。今や高度な情報時代になり、コンピューターなどは不可欠なものであり、なければすべての業務が前に進まなくなるという状況であろうかと思います。そういった関係の料金については、どの料金が適正なのか、そうでないのか非常にわかりにくいという盲点があります。私なりの考えではありますけれども、相手の顔色を見、さらに相手の足元を見て金額が出てくるという非常にやくざチックな商売の駆け引きではなかろうかと私は感じております。機器を導入したからといって、便利にはなるんでしょうけれども、人が減るわけでもなく、結局その分の負担が増加するということであります。
  たまたま23年度は、電算関係の予算が、総務課で公有財産管理台帳デジタル化事業というのに3,200万円、さらには町民課に、戸籍住民基本台帳事業で2,200万円ほど大きな予算がついております。こういう大きいものが2つあるとはいえ、1億3,300万円というこの金額が多いと感じるのは私だけでしょうか。
  そこで町長にお尋ねをいたしますが、この第4次総合計画の要位置となる、先ほどから言いました中期財政計画の今後の予想について、そしてまた、この電算関係の予算について、町長の考えをお尋ねをしたいと思います。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  自席で失礼いたします。大変厳しいご指摘をいただきました。ほぼ議員さんのおっしゃるとおりでございまして、まず、人口の減少から、あるいは町税の減収、ずっとほぼ安定した減り方で減ってきておるのは間違いないところでございます。
  また、交付税でございますが、これは毎年1月に市町村長用のセミナーがございまして、今年の1月も聞いてまいりました。そのときの政府関係者のお話を聞いておりましたら、まず、23年、24年、25年、3年度分は公共事業を減らしてでも交付税は確保すると、こういうふうなお話でございました。その3年以内に体制を整えなければいけないんだなというふうな形での今年度への入り方でございました。ただ、ご承知のとおり、東日本大震災のおかげで、そのほうがなかなか先が読めない状態かなと思っております。今年度はもうほぼ決まっております。これも途中で減るという可能性もないこともないんですが、そういう厳しい状況の中で、我々も改革を進めなければならないところでございます。
  先ほどのお答えの中で、なかなか硬直財政で厳しい状況でありますという話をいたしました。その中で、どう説明すればいいのかなかなか難しいのですが、私どもに限った難題と他の市町村と共有の話題、あるいは全国的な問題とか、いろいろな仕組みがございまして、その仕組みの中でしか動けないところがあるかと思います。ただ、いろいろなところでの広域行政の中での取り組み、今、奈良モデルをやっていただきますが、そういうふうなところでの取り組みでいかに経費を削減して進めていくかということと、現状の問題、例えば病院への繰り出しというのは、これはもう3年以内には一部事務組合化しますので、ある程度の減少は見込めるだろうとか、あるいは今、全国では珍しいんですが、奈良県として後期高齢者並びに国民健康保険の一元化というのを図っておられるようでございました。これも聞いておりますと、長期的には財政的にはちょっと入れるのかなという気がいたします。
  そういうふうないろいろな形での広域化、奈良モデルの進め方の中で、我々は経費を削減をし、人員を削減し、どれだけやっていくかというところが行政の現状でのやり方でございまして、それを根本的な、例えば大きな企業がいらっしゃって税収がふえるとか、迷惑施設を受け入れて補助金をいただけるとかというふうなことがない限りは、そういうことの細かなことの積み重ねで、きちんとした行政をやっていかなければならないと思っておるところでございます。
  その中で、協働の町づくりという町民の皆様方と一緒にどういう事業をとらえていって、それぞれがどれだけの収入を上げることができるか、そういうお手伝いをどうしていくかということ、その中にあって事業を進めていく中での充実感なり、幸福感というところに価値を見出さなければならないのかなというふうな苦しいことを思っておるところでございます。
  最後に、IT関連の経費をどう考えているかということでございました。これは、まず、後半部分の戸籍の電算化でございますが、これはもう長年の課題であったのがやっとできたということで、しかも1億円ぐらいかかるであろうというふうな、当初、数年までの予測から比べますと、広域化によって二、三千万円で済むであろうというふうな状況で進んでおります。
  また、他の部門の電算化におきましても、他町村との共同、あるいはそういう仕組みをつくれないかと、今模索中でございまして、何とかそういう方向でもっていきたいなと思っているところでございます。
  現状、新たな大きな財源を獲得する、あるいはそういう動きをしていかない限りは、言葉は悪いけれども、じり貧というふうな形の中で、どう逆に切り詰めていって、金銭的でないところの幸福感をどうもっていくか、不安解消を、お金ではなくて、声をかけることにより、あるいは地域に職員が出ていくことにより、どれだけの不安を解消するかと、そういうふうな面からのソフトな部分というのも重要かなというふうな課題を考えているところでございます。
  お答えになりましたかどうか。
   
西 澤 議 長
  野木議員。
   
野 木 議 員
  安定した減り方というのは、ちょっと初めて聞いた言葉なんですけれども、仮に、それが安定した減り方であるということが、ある程度予測があるとすれば、それは先に先手を打つというか、5年先、10年先までしっかりと考えるべきだと私は思うので。安定した減り方というのはちょっとおかしいと思うんですけれども、決して減るのを待っているわけでもないし、やはり減ったらどうしようかということを考えるのが、これは行政の責務であると思う。
  大変失礼ですけれども、3月11日に被災者の皆さん方、大変なご苦労、困難に耐えておられます。先ほども言いましたように、特別交付税というのは、もっと日本の健全な自治体は辛抱せよということが必ずあると思うんです。ですから、そういうのを十二分に見越した上で取り組まなければならないのかなと、こういうふうに思います。町長の言われた、私も協働の町づくりというのは大きな賛同をしておりますけれども、これがすぐ収入につながるというのも非常に考えにくい面もございます。ですから、やはり増やすということ、後で申しますけれども、しっかりともう一度考えていただきたいなと、こういうように思います。
  次に、財政計画の収支改善に向けての取り組みについて、3月議会で出された資料がございます。次のように報告をされております。
  今後の展望として、地域産業の不振、就労人口の減少などによる歳入の減少、反面、社会保障費の増大、公共施設、生活環境施設の維持管理、また、改修費用の増大など多額の財源が必要となる。したがって、これに対応し得る財政力を備えなければならないということであります。そして、ここからが大事なんですけれども、もはや従来の延長線上の行財政改革のみでは財源不足の解消は不可能であると。さらに、前例踏襲の予算編成では財源不足の解消は不可能であると。ここにはっきりと書かれております。
  非常に簡単に言えば簡単ですが、大変大きな内容であり、大きなことであると、このように思います。私も全く同じ見方でありまして、今回のこの一般質問で一番言いたかったこと、それは財源不足の解消に向けて、全職員知恵を絞って取り組んでいただくのはもちろんではありますけれども、歳入を増やすために新たな財源を求めて動こうというこの行動が見えてこないこと、職員の皆さんからはよく限られた財源の中でと、先ほどの4次総合計画の中でも早速書いてありました。その考えでは、節約、あるいは倹約の発想しか出てこないのではないのかなと。なぜその前向きの発想がもっと出てこないのかなと、こういうように正直思うわけです。
  役所は税金で動くといわれます。すべてではないにしても、役所というのはこういう考え方が当然であり、長い歴史の中でそれが自然であり、また普通であると、こういう空気が支配をしていると、今改めて感じておるところであります。失礼な言い方かもわかりませんけれども、民間企業のように会社の利益はもちろん自分の給料さえも確保するために必死でものをつくり、そして、頭を下げて売らなければならない、こういう厳しい状況になっております。その中で、初めからお金がついております。あとは使うだけであります。だから、財源を増やすという発想が出てこないのかなと。このような考え方では本当に吉野町が危機的状況になるのもそう遠くないのではと、心配をしているところであります。このことは町長が一番よく承知しているのではと、私は思うんですが、いかがでしょうか。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  まず、安定した減り方ということで、ちょっと誤解をされたようでございますので、安定して減ってまいりました。このままでやりますと、安定してそのままずっと減っていくので何とかしないといけないということは、そういうふうに思っているということは理解していただけるかなと思っております。
  今おっしゃっておりました財源をどう確保するかでございます。簡単に言いまして、企業誘致と住民の定住促進というのがごくごくオーソドックスな財源の確保であると思っております。企業誘致も何度も議員さんからも質問もいただいておりまして、ただ、それなりに我々のところに企業誘致をするだけの材料を持っているか、企業団地も造成しておりませんし、貯木場等で結構あいているところがあるではないかぐらいの発想しかございません。今から改めて企業団地をつくっていくというとなかなか難しゅうございます。
  また、吉野に合った企業、吉野というブランドを使うのが適している企業を探そうということも、一応そういうお話をしたことがございます。これもなかなか難しい問題がございますが、本格的にプロジェクトを組んで取り組めていないのが現状でございました。
  といいますのも、役場の機構の改革でございますけれども、そういうトップセールスをしようにも、なかなか副町長をはじめ自由に動ける体制ではなかったと。今回の機構改革で参事さんにある程度責任を持たせて、我々も自由に動けるような形をとろうということも、そういう意図の一つのあらわれでございます。
  また、企業誘致したからそれで人が来るのか。企業誘致そのものにも、企業が来るときに大体何人ぐらい就労してくれるんですかねという話の中で、では今、吉野町に来たときに、吉野町に働く人が結構できるのかというと、そういう状態でもない。
  来年4月に柳で特別養護老人ホームをやっていただきますが、約100人ぐらいの雇用があるというふうに聞いておりますけれども、それを用意できるのかと言われたら、なかなか難しいものがございまして、結局は町外からもお勤めになるであろうということを思っております。
  また、働く場所があって、しかも吉野町にゆかりがあってという方々でも、なかなか吉野町から出て行かれる。これは何度も申しておりますが、吉野町役場という住居があって、それぞれの職員さんはそれぞれ町内に拠点があるにもかかわらず、かなりの方々が町外へ出て行かれている。これはどういうことを意味しているのかということを考えないと、企業が来るが人は住まないわということもあることでございます。そのために、今、子育て支援をきちんとやろう。吉野町に住んでよかったと、吉野町で子供を育てたいと思ってくれるようにどうやっていこうかというところのそういうソフト面の充実が非常に重大かなと。なかなかそれぞれが複合した状況の中で、一つずつの解決をしていかなければならないというふうに思っております。
  逆に言いますと、ちょっと通勤すれば、あるいは電車も走っておりますので、大阪への通勤圏でもありますし、五條や大淀では、そういう企業の誘致の形もされている。ではそこに勤めて吉野町に住めばいいではないかというふうな考え方もあるかもしれません。そのためには住宅、あるいは住宅地の整備というのも大きな課題かなと思っております。
  ただ、先ほども言いましたが、かなり人口も減り、疲弊している状況の中で、一発大きな逆転ホームランというのはあり得ないので、少しずつの施策を少しずつやっていく。その中で複合的に先が見えてこないかなというふうな形しか今はお答えできませんのは、情けない答えかなという気もいたしますが、でも、それなりに中荘小学校の跡地には宮滝で、野外学校やっていただける、あるいは先ほど申し上げました柳では特別養護老人ホームをやっていただける。今はまだまだ先のことはわかりませんが、グリーンファームのところで、農業法人がちょっと計画を考えていただいているとか、そういうふうな一つ一つの積み重ねと雇用の積み重ねで、大きなホームランとは行かなくても、本当にシングルヒットの積み重ねというのは大事ではないかなと。飽くなき努力を続けていかなければならないと思っております。
   
西 澤 議 長
  野木議員。
   
野 木 議 員
  大変答えにくいと言いますか、一言では言えない非常に難しい課題であろうと思うんですけれども、先ほど言いましたように、従来の行政改革、あるいは予算編成では到底不可能であると、結果がもうはっきりしておるわけです。企業誘致なり、そして、それにつながる住民の安定した定住というのは、長い目で収入につながる大事な施策であろうかと思います。また後でちょっとお話しますが。
  松下幸之助さんが、「この世の貧乏をなくし、人々を幸せにするためには、生産に次ぐ生産によって物資を豊富に生み出すことである。そこに我々の尊い使命がある」と、このように企業の使命を宣言をされました。これは昭和7年のことであります。この使命宣言が社員を奮い立たせ、そして、今日の世界有数の企業への成長の原点と、こういうようになったわけで。
  人が成長するには使命感を持つというのが非常に重要なことであろうかと思います。企業であれば何のためにその企業が活動するのか。また、その企業の使命は一体何であるのか、明確にする必要があります。企業の目的と使命を明確にして、初めて、そこで働く人たちが自分たちが何のために働くのかというのを把握するわけであります。それで、町長に吉野町の役場、そこで働く職員の皆さん方の使命は何であるとお考えでしょうか。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  使命といいますか、仕事の目的は、町民のための奉仕でございます。それは間違いない形でございますが、さっきちょっと説明し足りなくて、吉野の魅力を高めないといけない。企業、あるいは住んでいただくため、吉野のことを思っていただくためにも、ブランドの力を発揮してやらなければいけないということが、今回の総合計画の中でやはり桜であって木であるということに、それをもう一回やり直さなければいけないというところから、今そういう取り組みを始めているわけでございます。
  使命感、ちょっと私の冒頭のごあいさつの中で、私自身は役に立つものが生き残れるというパターン、そういう心情をいつも持っているわけでございますが、そうすると、吉野町自身も役に立たなければいけない。誰のために役に立つのか。町民さんのためにはもちろんでございますが、これは近隣であり、県であり、国であり、世界中のために役に立つという、吉野町はそういうことを言える町でもあるかなというふうに思っております。
  ちょっと話が飛躍するかもしれませんが、今回ずっと桜の危機を訴えて全国各地からいろいろなご寄附をいただきました。これにこたえるのは、私が思っている以上に吉野というのはすごい力があったというふうなことを思っております。吉野のことを思っていただいている方は本当にたくさんいらっしゃる。これにおこたえするには、我々は桜をきちんと守って発信していきたいと。日本人の心の象徴である桜の代表的な吉野の力、桜が象徴する日本人の心をもっと発信していく。そして、いろいろな各地の方々から吉野の存在感を認めてもらい、書きとめてもらい、そこに我々はお役に立てるであろうというふうな形で思っておりました。我々がそういうふうなところまで活動ができるのか、皆さん方のお役に立てるためというふうなそういう使命感を持って活動ができるかなというところがお考えかなと思っております。
  先ほどの、議員おっしゃった中に、強い自治体、足腰の強い自治体を目指すという話も引用していただきました。我々自身が、吉野町が何を目指し、どういう自治体でやらなければいけないかということもこれから先十分検討していきまして、自治基本条例のようなものつくり、自立した自治体として地元も守り、そこでも展開していくかというふうなところに我々が生きる見地があるのかなというように思っております。
  今現状でそこまで言いますと、なかなか難しいところもございますし、この閉塞感に夢のような話を言うなということもあるかもしれませんけれども、そういう気概を持って、それで吉野町をきちんとつくり上げていくんだというふうな気持ちをいかに職員すべてに醸成させるかということが私の仕事かなと思っております。
  お答えになりましたかどうか。
   
西 澤 議 長
  野木議員。
   
野 木 議 員
  ちょっと私の質問の答えとはずれておるように思うんですけれども、もちろん町民の皆さんのためにお役に立つと、これはもう当たり前のことで、これはもうどっちかというと、職員さんの服務に、いわゆる義務に近いことであろうかと、こういうように思うんです。やはり僕が考えるには、町民の皆さんの幸せのために働くという志と気概、また、生命・財産を守るというこの意識、常に町民の皆さんの健康を守って、最低限の生活を全力で守り、またサポートすると、こういうのが私、職員さんの使命ではなかろうかと考えております。
  職員の皆さんは株式会社吉野町の社員であると。そういう認識のもとに町長という社長を先頭に、ここにおられる幹部職員の皆さんは、特に、今言いました使命感を持っていただいて、町民の皆さんの満足度を高めるために、ぜひぜひ財源を増やす発想を持っていただきたいと、このように思います。そして、行動に向けてどんな方法があるのか。町長言っておりますように、常々考えていただきたいと、このように思うわけであります。
  先ほど町長のほうから企業誘致の話が出ましたが、非常に吉野にとりまして、企業誘致の営業というのは難しい条件が多々ございます。まずは手に品物を提げて売りに行くこともできない、あるいはここやというのを見せるわけにもいかない。非常に難しい条件があろうかと思います。物理的な好条件もなく、また、足かせとなる条件もございますし、難しいと思いますけれども、これからちょっと私言いますのをもし参考にでもなればと思いますので、ちょっと述べさせていただきたいと思います。
  まず1番目に、目的、場所を絞った上でのそれに合う企業訪問と、これはもういろはのいであります。ただ、場所が人様の土地であるというようなこともありまして、非常に難しいこともあろうかと思いますが。
  次に2番目に、町民の皆さんから、例えば官僚経験者でありますとか、有名企業、それから、県内に事業所を置く企業に勤める人、あるいは退職した人など、いろいろな形でその企業とかかわりつながりのある人へ直接企業紹介、物を言えるような人を探してもいいかなと、こういうように思います。
  3つ目に、大学などの学校法人の連携なども考えられるとは思います。
  4つ目に、公共性の高い施設。官、民があるとすれば、官の割合が高いほど非常に安定感があるのかなと、こういうように思います。
  また、5つ目に、広い土地を必要とする企業。これはやはり都市部と比べて土地の単価が割安なために非常に大きなメリットもあるのかなと思います。運送業の集積地なども適しているのではと、このように思います。
  6番目に、世界的な水不足の中で、今飲料水が不足しておると聞いております。鹿路の水を何とか生かせないものかと。1日1,000トンの水が流れております。おまけに大腸菌がゼロであります。一時そういう話もあったようでありますが、何とかこのすばらしい水を生かせないかと。
  そして7番目に、ちょっと発想は違いますけれども、東日本大震災での原発事故によりまして、今水力、風力などのクリーンな資源エネルギーが注目を浴びようとしております。その中で関西電力の樫尾、楢井の発電所などのスケールアップ、もしこれが実現できれば、いわゆる電源立地交付金、水力発電の交付金が増えるというような発想もあろうかなと、こういうふうに思います。
  第4次総合計画の新しい産業の創出と企業誘致の推進という中で、取り組みの内容といたしまして、1番目に、新たな企業立地優遇制度を導入しますと。2番目に、企業誘致の窓口を設置し、情報発信を充実しますと。3番目に、産・官・学の連携を図り、新しい産業の創出、企業を支援しますと。一歩踏み込んだ内容かと評価をしたいと思いますが、これに具体的な肉づけを皆さんでしていただかねばなかなか実際に進まないところもあろうかと思います。
  企業誘致に成功いたしましても、いろいろな軽減、あるいは減免措置なども考慮しなければなりません。即効果は期待できない。やはり地元住民の雇用でありますとか、新しい住民の定住、それから、地元からの資材、物資、あるいはまた食材などの調達による経済効果などが大きなこれまた要素となります。何よりも来ていただいた企業の繁栄、継続というのが一番大きな要素となるわけでありますけれども、いずれにいたしましても、効果が出るまでに大変な時間がかかります。そういう意味から、一日も早く企業誘致等に取り組まないとと思いますが、もう一度町長の考えをお願いをいたします。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  先ほど計画の話をしていただきました。企業誘致の材料をつくり出す、3つほどの方策を言っていただきました。なかなか状況は難しいんですが、企業誘致、あるいは定住促進のためのプロジェクトのような形、横断した組織というのを必ず立ち上げて、そういう推進を図っていきたいなと思っております。
  先ほど申しましたとおり、本当に複雑な組み合わせで、どういう条件がどうそろうかというのは十分に考えていかなければならないところでございますが、早急にそういうことを立ち上げてまいりたいなと思っております。
   
西 澤 議 長
  野木議員。
   
野 木 議 員
  私、別に町長一人にああせいこうせい、責任を押しつけるつもりも何にもないんで、荷車を町長が引っ張っていただいたらいいんです。引っ張っていただいてかじ取りをしっかりしていただいて、そして、後ろから幹部職員の副町長初め参事の皆さんがしっかり押していただいたらいい。一人でも押す力が抜けますと、当然荷物も重たくなりますし、スピードも遅くなります。ですから、町長、しっかりとしたかじ取りをしていただいて、後ろからしっかりと皆さんで荷車を押していただいて、ぜひ前を向いて進んでいただきたいと。本当に僕、時間に余裕は余りないと思うんです。どんな状況がくるかもわかりません。やはりいつでも、もしこんなことが起こったらというようなことも想定の中に入れて、財政を考えるのが当然であろうかなと、こういうふうに思います。
  何遍も言いますけれども、幾らやりくり上手でも節約には限度がございます。結果を恐れずに、ぜひ前向きに限られた財源の中の発想ではなくて財源を増やすという行動に移っていただきたいと、こういうふうに思います。限られた財源をいかに効果的効率的に活用できるか。さらに最小の経費で最大の効果を引き出せるかと。今までせんどこれは言ってきたことだ。ですから、今までの当たり前のことの対応では財源不足の解消には追いつかないという状況がここにはっきり書いてあるんです。ですから、ぜひ新しい発想で取り組んでいただきたいと、こういうように思います。
  町民の皆さんは、優秀な職員を期待をしております。また、職員の皆さんは町民の皆さんから期待されているということをしっかりと自覚して進んでいただきたいと、こういうように思います。
  以上で質問を終わります。
   
西 澤 議 長
  続きまして、薮坂眞佐議員より出されております
  (1)住宅リフォーム助成制度の実現のために
  (2)「木の町」吉野の木材による仮設住宅の検討を
  (3)滞在型観光の町づくり
  の一般質問をお願いします。
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  8番、薮坂です。当面する3つの課題について質問いたします。
  まず、住宅リフォーム助成制度についての実現のための質問をさせていただきます。
  3月議会で検討していただけるという答弁をいただいたというふうに理解をしております。私はこの制度のよいところは、吉野に住み続けたいと願う人たちが、住宅改修しよう、つまり家にお金をかけたら、もうそこは住み続けるということのあかしでもある。だから、住み続けていただける定住人口が確保できる。あるいは今の地震の中で、皆さんおっしゃるのは、東海、東南海、南海地震に対する耐震補強をやっておかなあかんかな、あるいは千股断層地震が6弱、6強という本当に恐ろしいような震度が発表されております。東海、東南海に関しては連動ということが大いに考えられる。決して千股断層も例外ではありません、そういう点での耐震補強を進めようではありませんかということを町自体が呼びかけるという上でも、非常に大切な時期にきていると思います。
  また、節電やエコロジーライフということで、原発に頼らない節電対策を何とかしようというふうに考え、二重窓のガラスにしようとされた方がおられるんですけれども、わあちょっとあかんからと、ためらわれた。そういうところにちょっと後押しをする。それが住宅リフォーム助成制度だと思うんです。
  地元の業者さんに仕事を依頼し、利用することで、地域内の経済循環に貢献できます。また、吉野の災害で一番想定されるのが急傾斜地の土砂崩れです。直後の人命救助や復興に欠かせないのが地元に業者さんがおられるということではないでしょうか。東日本大震災のところでも、通行止めのところに無事だった業者さんが重機を持って走って駆けつけてと、そういう事例が幾つも報道されておりました。重機や道具があるということ、地元の業者さんたちがおってくださるということ、これが本当に今後の吉野町の安全を担保する一つになろうかと思います。
  災害協定を結ぶような業者さんが幾つぐらいあるのかとか、どの程度の業者さんが協力してくれるかとか、そういうのはデータとしても出ていないようでよくわかりませんけれども、本当にそういう業者さんたちが生き残ってもらうためには、やはり日常的に仕事があるということ、住宅リフォーム助成制度は直接業者さんに利益としては還元しませんが、広陵町の事例でしたら、1,600万円という町予算に対して3億5,000万円の工事が発注をされております。
  ですから、本当に町がちょっと後押しをするだけで、町内の業者さんたちを有効活用しようというそういう町民の皆さんたちのお金を使ってもらえる、有効に使ってもらえるというそういう経済効果が非常に高いと思うんですけれども、木の町プロジェクトで考えていただけるというこの点について、町長さんの基本的なお考えを聞かせていただきたい。
  また、今のシステムをつくっていくために、どのようにしようとされているのか。総合計画のほうも見せてもらいましたけれども、なかなかこの木の町プロジェクトが具体的にどう反映するかということでは、この総合計画には全然具体化という時点まではいっておりません。主な取り組みというのも出されているんですけれども、そのすき間にはまり込んでしまっていて、なかなか住宅リフォーム助成制度なり、地元の業者さんたちの活性化なりというところあたりが見えてない。だから、この総計とも関連して、ぜひ地元の業者さんたちの生き残り、これは人口流出に歯どめをかけることにもつながると思います。
  商売がやっていかれへんからもう橿原へ働きに行く。家族みんなが行くというふうなお話も何度も今まで聞いてきました。そういう意味から言ったら、ぜひ広陵町の事例にあるように、経済循環を地元で行うために住宅リフォーム助成制度を早急に実現をしていただきたいと思うんですが、この点についてお尋ねをいたします。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  ご質問ありがとうございます。
  3月議会でお答えしたとおりでございまして、今、木の町プロジェクト自身は、私の考えだと非常に大きな形を思っておりますので、その中で埋没してしまう、あるいはなかなかうんと遅いと困りますので、その立ち上げと並行してといいますか、先駆けて、もう既に業者等、あるいは関係団体と担当課のほうは交渉しているところでございまして、助成制度のたたき台のようものが、今ほぼでき上がりつつあるような状態かと認識しておるところでございます。
  詳細につきましては、担当参事のほうから述べますが、先ほど質問の中の一つ、地元の業者の災害協定等ございます。これももうほとんどの方と災害協定を結んでおりますし、その方々がずっと仕事をできるように、できるだけ地元の発注をしたいというふうな方針というのは前から言っているとおりでございます。
   
西 澤 議 長
  山田参事。
   
山 田
地域振興参事
  住宅リフォーム制度の実現のためにということでご質問をいただきました。その件について、私のほうからお答えをさせていただく部分が少しございますので、ちょっとお話をさせていただきたいと思います。
  3月議会でも、住宅リフォーム制度につきましては、木の町プロジェクトの中で考えていきたいということを返事としてさせていただいたところでございますが、それ以降、まず、住宅リフォーム制度、これは県内、また国内、いろいろな団体でリフォーム制度が実施されておるわけでございますが、私どもといたしましては、木の町プロジェクトという中で実施をしていく上で、1点、まず抑えなければならない点があるかというふうに考えております。これはやはり吉野の地元の木を最低限でも、少しでも使っていただくと。要するに、吉野の木を全く使わないリフォームではなしに、吉野の木を使っていただいたリフォームに対して助成をしていくことが、木の町プロジェクトの推進にもマッチするんではないかというふうに考えておるところでございます。
  内容的には、他町村とよく似たところがございますが、今考えておりますのは、吉野町内の業者が施工をし、吉野町内に居住をする住宅に対するリフォーム助成ということを考えておるところでございます。国のエコポイントでありますとか、エコポイントの奈良プラスがございますが、これらにつきましては、国のエコポイントの条件をクリアしていなければ補助の対象にならないということがございまして、その一番大きな条件といいますのが、屋根とか壁を断熱化するか、もしくは窓を二重サッシにすると。それを行うことによりまして、あとプラスの部分についても補助の対象になってくるということでございますが、私どもが考えております吉野町のリフォーム助成制度につきましては、その辺の部分を除きまして、国のほうでは50万円といわれておる部分を、若干20万円程度まで下げてきた上で助成を行っていくことができないのかということについて検討を進めさせていただいております。今現在、製材組合でありますとか、また建築組合等々といろいろな協議を重ねさせていただいておるわけでございますが、何点かまだまだすり合わせなければならない事項というのが生じてまいっております。
  例えば例で挙げますと、吉野町内で吉野町産材を利用するということになりますと、建築組合とかに聞きますと、町内でリフォーム工事をやる際に、木材はほとんど町内で購入されていないという実情がございます。これはリフォームの場合に、使う木の量が少ないので、例えば吉野材センターでありますとか、そういうところで購入をしないということが原因というようなこともございますので、その辺について今製材組合のほうとの話し合いの中で、少額でも、少量でも販売していただける窓口を設けていただけないかというような形で、この今考えておりますシステムがうまく運用、また循環していけるような仕組みづくりというものを考えてきておるところでございます。
  最終的には、この6月議会にはとても間に合わなかったところでございますが、9月議会までに、できればこのリフォーム助成制度というものを確立いたしまして、それに伴う予算措置が必要となれば、補正予算なりのお願いもしていきたいというふうに考えておるところでございます。
   
西 澤 議 長
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  若干町長さんの答弁とずれていて、どう考えればいいのかよくわからないんですけれども、一つ心配するのは、木の町プロジェクトでくくってしまって、地元の木を使うことに対してのリフォームというふうになれば、住宅リフォーム助成制度の趣旨を一つねじ曲げていることになると思うんです。ですから、当然地元の木を使っていただく、そして、吉野の木が動くということがもう最大一つの条件ではありますけれども、もう一つは、例えばリフォームが必ずしも木を使わない、バリアフリー化したいんだけれども、まだ介護保険の認定も何も受けていない人が、道路から自分のところへ来るまでの道を車いすが通れるようにしたいとか、そういうリフォームだってあるわけで、ですから、国のエコポイントはさまざまな条件がついていますけれども、奈良プラスでは、国のエコポイントにかなり条件を緩和しています。
  それで、50万円以上というのが奈良プラスですけれども、その奈良県の措置よりもっと低い工事に関してどうするかと。50万円以上でしたら奈良県の補助制度にのっかれる。250万円でしたか、それ以上のエコポイントが国のエコハウスだったらのっかれる。そういうところにのっかれないようなものを、私は50万円以下という形で3月議会で求めたんです。ですから、それとは別に追加として吉野町の住宅リフォーム助成制度を実現していただきたい。
  広陵町の事例を見ていましたら、20万円以上に対して上限が10万円で1割の補助という形で明確に出ています。その中身には、木を使わないというのも含めて地元の業者さんたちに還元できるような形のそういう助成制度としてつくっていただきたいので、ぜひ検討をさらに深めていただきたいなというふうに思います。
  この点については、私自身の理解とお願いとは、この線に沿って取り組んでもらえるのかどうか。もう吉野の地元の木以外だったらコンクリートの壁をしますとかというのは対象にならないというふうになったら困りますので、町長さんにお尋ねをします。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  まず、20万円というのは大体出ている線でございまして、20万円以上というのがございますが、基本的には吉野の木を使ったというところ、木造ということはありませんけれども、ぜひ入れたいなという気はいたしております。
   
西 澤 議 長
 薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  当然なんです。だから、木を使ってリフォームしてくださるお家は吉野の木を使ってくださいでいいんだけれども、一切木の部分と関係ないリフォームをされるおうちの場合はどうなるんでしょうか。
   
西 澤 議 長
  山田参事。
   
山 田
地域振興参事
  少し私のほうからお答えをさせていただきます。
  まず、木を使うということにつきましては、そんなに深く考えていただかなくても、例えば廊下が狭い、何だというときに、要するに、地元産材で廊下を張ってくれなくても、例えば根太の部分に使っていただいても結構ですと。少しでも吉野産材を使っていただきたいという住宅リフォームというものを考えておると。そして、今、町長のほうからも申し上げましたように、20万円以上の工事程度から対象としていきたいと。ただ、例えば外からの階段をスロープ化したいとかというようなものにつきましては、他町の例とかも見ていますと、外構工事については対象としないという部分が多いということがございまして、今の時点では住宅、居住部分の改修についてのみリフォーム助成の対象にしていきたいというふうに考えておるところでございます。
   
西 澤 議 長
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  木は、もう根太の部分でも何でも吉野の木を使ってくださるというのは一番ありがたいことなんですけれども、外構だけではなくて、例えば玄関のたたきでありますとか、木を使わないリフォームも結構たくさんあると思うんです。その人たちの後押しをするという意味でも、例えば20万円の工事に10%でしたら2万円の補助金でしかないけれども、それでもひび割れしているところを装うと思ってんねんとか、そういうふうになれば、それは町内業者さんのところに仕事が回るということになります。ですから、町内の業者さんたちに仕事が回るような住宅リフォーム助成制度であってほしいな。もちろん吉野の木を使ってもらえるおうちにはどんどん使っていただくというのを条件にしながらですけれども、木を使わないところにも回してもらえるように、ぜひもうちょっと中身を充実して、豊かな内容になるようなリフォーム助成制度にしていただきたいと思うんですけれども、その点は町長さん、いかがですか。
   
西 澤 議 長
  北岡町長。
   
北 岡 町 長
  住宅リフォーム助成制度の根本的なところのお考えかと思うんです。今、議員さんおっしゃっているのは、冒頭におっしゃったように、ここに住み続けられるように、あるいは工務店さんなり、業者の方々が仕事があるようにというお話、私どもはどうしても吉野材をというか、木材関連の産業振興という頭が、どうしても私の頭からとれませんので、ぜひ木を使っていただきたいというのが、どうしても私個人的にはつけたい条件なんですが、現場の中でその条件をつけるとつけないでどれぐらい違うんだろうかとか、そういうことも予測をしながら、財源ももちろん重要でございますので、ある程度の検討はさせてまいりたいと思います。
   
西 澤 議 長
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  では、ある程度の検討ということですけれども、ぜひその検討をしていただきたい。そして、本来の趣旨であります、まず利用者、施主さんが喜んでくださるような制度であり、町内業者さんたちに仕事が回る、あるいは経済循環がこの吉野町内で行われるような、そういう循環型社会のためにぜひ検討を深めていただきたいというふうに思います。
  では、2点目ですけれども、同じく今回の震災を見ておりましたら、本当に木材ということの意味、随分といろいろ考えさせられました。吉野町の林業は、吉野は木の町といわれていますけれども、本当に川上から川下までという林業の特徴をすべて持っております。特に製材や橋づくりなど、関連業者さんがかつての吉野町の経済を支えてきたという経緯から、吉野町には生産者であると同時に消費者、アンドユーザーと呼ばれる人たちに非常に近い位置におられる生産者さんもたくさんおられます。木の町プロジェクトで吉野モデルと名づけたプロジェクトが具体化されるということで、いろいろ総計の中にも出されており、期待をしているところですけれども、この中で、ぜひ吉野モデルが具体化するときに、単なる金もうけでなく、ブランド吉野にふさわしい社会貢献の意味合いを持つような取り組みをしていただきたい。
  この総合計画の中の38、39ページをずっと見せてもらっていたんですけれども、私が今要望しようとしている木造の仮設住宅にぜひ吉野の木材を使ったような、そういう木材需要の掘り起こしをというこの願いからいえば、38ページと39ページのちょうど真ん中になってしまって、2つのページをつなぐような取り組みになっていこうかと思うんです。
  大震災のとき、岩手県の住田町ですばらしい取り組みがなされ、それが非常に注目をされています。今年の1月に町長さんが、大きな東日本の地震が来ることはもう避けて通れないから、仮設住宅に木造をということで設計をさせた。その設計図の完成が3月十何日かだったようです。3月11日には設計図はまだ完成していなかった。でも、被災された避難所の悲惨な様子をご覧になっていて、町長さんは、仮設住宅というのは県の許可がいるんですが、もう県や国やと待っていられないからというので、独断でどんどんその不十分な設計図を修正しながら仮設住宅をつくり始めて、そして実際につくられて、どんどん入居が始まっています。
  避難所で心身ともに疲労困憊しておられた皆さん方が木造仮設住宅に移られて、木の温もりにほっとするとおっしゃっているのを聞いて、私はこの木の町吉野町の責務はこういうところにあるのではないか。木の温もり、あるいは木のよさ、そして、しかもこの木の仮設住宅というのが非常にシステマチックな設計で、半日で1戸完成できる。また、価格がプレハブ住宅の半額ぐらいの250万円でできるというものです。バリアフリーであり、木のよさが最大限発揮されます。また、地元の大工さんや建設業者の皆さんたちの雇用につながるということで、復興には欠かせないものとなっています。しかも、この木造の仮設住宅では、仮設の期限が過ぎて解体されれば、普通の住宅として場所を移動して再構築することができます。ぜひ仮設木造住宅ということのシステムづくりみたいなことを検討していただきたい。木の町プロジェクトにこれはきっちりのっていこうかと思うんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  ご指摘ありがとうございます。全く寡聞にして知らなかったので、いい話をお聞かせいただきました。
  吉野モデルをつくっていく中で、私が一応ポイントになるのは、どう安定して材を供給してきて、それがどう使われていくかというその辺のところだと思っています。そのために安く出してくる、あるいはそれをどう形づけていくかの中で、最終的には需要を掘り起こすという意味の中で、仮設住宅というそれに対してどう取り組むか。材の値段の問題とか、吉野材はやはり高級な住宅でないとみたいな、どうしてもそういう固定観念から逃れられないところもあるかもしれませんけれども、全部が全部そんな高級な家ばかりではございませんので、まず、全体が流れている中での非常に考えるのにいいお話かなと思っておりますので、ぜひ需要を考えるところ、掘り起こすところでの検討というのはぜひ入れていきたいなと思っております。
   
西 澤 議 長
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  需要掘り起こしの取り組みをしていただければ、本当にたくさんの木が有効に活用されていくのではないかなというふうに思います。この住田町の事例を見ておりましたら、物干し台からさお、それから郵便受け、すべてが木になっておりました。木でできていて、これたったら簡単だし、ものがなくてもその辺の木があれば大工さんの技術だったら郵便受けだってつくれるんだというふうにおっしゃっていました。
  また、坂本龍一さんでしたか、ミュージシャンですけれども、この人がもっと木を使った住宅で木造仮設住宅をつくろうというふうな呼びかけをされて、110棟の建設資金を募りました。そういうこともあって、本当にこのモアツリーズというんですが、ここの団体たちが、やはり日本人は木の家に住む、また、森林が活用されれば避難者も皆さんたちに温かい温もりのある仮設住宅を提供できるではないかということで、3億円という目標を達成しているようです。
  さまざまな形で林業の立場から復興を応援したいとおっしゃっているこういう音楽家もおられますので、ぜひ私たちも、吉野は木の町ということですので、木を使ったさまざまな取り組み、新しいニーズの開発をして、実際に家を建てるのは行政ではありませんけれども、こういうことができるのではないか、行政としてはこんな後押しができますよというふうなシステムをぜひつくっていただきたいし、また、できれば国や県からの補助金もいただいて、吉野町としてはお安く仮設住宅を100戸つくりますよというふうな形で、今必要としている東日本へ吉野から木を送り、大工さんを送り、向こうでつくることができればなというふうにも思うんです。その辺でのシステムづくりについて、町長さんに最後にお尋ねをしたいと思います。この件はいかがでしょう。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  そこまでできると大変すばらしいことかと思いますが、誰がするのかという問題、業者さんとのとりあい、どこまで支援する、ではどういう補助金があってどういうシステムをつくるかという、なかなかこれはそう簡単にできるものではないと思いますが、そういうことを目指した取り組みを検討していくように指示したいと思っております。
   
西 澤 議 長
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  簡単にはできないからこそ、とってもやりがいがあるし、吉野ブランドが商売だけではなくて本当に社会貢献できると思いますので、ぜひ職員さんたちの知恵と力を合わせて、いいシステムをつくってくださるように期待をしたいと思います。
  最後の質問ですけれども、滞在型の観光の町づくりということで、最初のごあいさつにもありましたけれども、奈良県が南部地域を振興するために力を尽くしてくれている。知事を初め、国中さんが議長になられたということもあって、南部地域における開発とか、振興について質問をしたいと思います。
  県の出されている資料の中に南部地域における自転車利用促進ということで、自転車の利用促進による滞在型観光の拡大と県民の健康づくりというのが提案をされています。これは今年の初めに県から出された資料に基づいて、私はしゃべっているんですけれども、その中で、自転車利用ネットワークの形成、吉野、五條地域における幹線ルートを構築するというのがもう既にうたわれています。ぜひ吉野や五條の地域における自転車利用による滞在型観光、これが可能であれば、道路なり、自転車ロードの整備なりをしていく、そして、それが1日では無理だから途中で吉野町のどこそこで泊まりましょうとかというふうな形で、今おもてなしの心の醸成ということがこの4総で出されていますけれども、でも、では心だけでは人は泊まってくださらない。人が泊まってくださるためには、それなりのメニューを準備しないと、吉野山はすごい桜だけれども、見に来てくださって、なかなか今年なんかはお泊まりが少なくて帰られる。それはとても残念なんで、来てくださった人に泊まってもらえるようなメニューを準備すべきだというふうに思います。
  その中で、この自転車利用を促進するためには、自転車ロードの建設でありますとか、あるいは、例えば電車で駅まで来てくださったら、バスでどこそこまで運びますよ。そうしたら、例えば国栖まで運んで、国栖でレンタサイクルがあって、それに乗って皆さんが、町内を吉野川とともにずっと東から西に向いて横断しながら吉野町を楽しんでくださる。それで、途中で宿泊もしてもらえる。そういうふうな吉野町全部を挙げたような観光のまちづくりができればなというふうに思うんです。
  ですから、県の出してくれているこの資料を、ぜひ県の施策にのっかれるような形で、特に来年度から記紀万葉プロジェクトが動き出します。吉野町は史実と伝承はきっちり分けてもらわなければ困りますけれども、それはそれとして、やはり豊かな歴史の宝庫でありますので、今まで日の当たらなかったそういう史跡にも目を向けていただける。自転車ですと結構あちこちに気軽に動くことができます。だから、そういう意味では滞在型観光ということでの取り組みをぜひしていただきたい。ルートを確保したら交流人口が増えることは確かです。また、あちこちでちょっとした青物市や、あるいはお団子をつくりますというふうな形ででも、地域の皆さんたちが元気になってくださるような観光の町づくりができるのではないかなと思うんですけれども、この点はいかがでしょうか。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  大変タイムリーなと言いましょうか、これからしようと思っていることを言っていただきまして、誠にありがとうございました。
  自転車と滞在型とくっつけていただかなくて、まず、滞在型の話を若干しなければならないと思っております。冒頭に言いましたような広域観光圏を目指しつつ発足いたしました。今、弘法大師の道の方向での出発になりましたので、今後もまた、まだ入っていらっしゃらない奥の町村にも声をかけまして、全体で、といいますのは、やはり1カ所ではなかなか滞在はしていただけません。昨年の秘仏開帳でもたくさん来られたんですが、ほとんど周りに行かなかったということもございますので、案内不足とか、いろいろありながらももう1カ所どこかへ行ってもらわないと泊まっていただけないということで、広域の観光圏ということで滞在はやっていきたいなと思っております。また、それとは別にいろいろなことを体験しながらの滞在というのもあるかなと思っていました。
  自転車でございますが、平城遷都1300年のときに自転車が結構注目されまして、奈良盆地内で元気もんプロジェクトのような集団、いろいろな方々がNPO等なんか通じながら自転車のサイクリングのルートをしようと。盆地内ですから結構動きやすいので、乗り捨てがオッケーということをやっておられました。その会議をやっているのを聞きましたとき、若干知り合いもおりましたので、サイクルトレインというのをやっていたこともあるし、吉野もぜひ入れてくれよという話もそこからきたのかどうかわかりませんが、県も割と広域で考えていただきました。
  今、自転車を利用した周遊観光として奈良県自転車利用促進事業、この中で吉野町でも高原ルートとして宇陀水分ルート、妹峠ルート、大和青垣ルート、吉野川ルートというふうなルートとして4つほど指定されておりました。これに合わせまして、サイクリングロード的にはこの狭い国道で、ちょっとその辺は土木、警察、なかなか難しい問題があるかもしれませんが、我々としては自転車道として走れる部分をどう指定していくか、それから、どこに基地を置くかというところを今検討中の段階で、駅前周辺でありますとか、三茶屋見附、あるいは国栖の公民館、あるいは歴史資料館でありましたり、いろいろなところの拠点を設けてどう回ってもらうかということをこれから考えていこうと言っているところでございますので、またいろいろなお知恵を授けていただいたらありがたいかなと思いますので、よろしくお願いします。
   
西 澤 議 長
  薮坂議員。
   
薮 坂 議 員
  実際に動き出したらすばらしいなというので、本当に実現をしていただきたい。こんな時代ですので、ガソリンをまき散らさずに自転車でエコロジーな観光客をお招きすることができれば、吉野町は本当に美しい自然豊かな町ですので、吉野にふさわしい観光をしてもらえるのではないかなというふうに思います。ぜひ実現をしていただきたいなというふうに思います。
  ただ刊行を読んでいましても、この総合計画をもっともっと充実させていかないと、具体的な取り組みが見えてこない。今後とも総合計画を充実した形での取り組みを望みたいと思います。
  以上です。
   
西 澤 議 長
  続きまして、上滝義平議員より出されております
  (1)行財政改革について
  の一般質問をお願いします。
   
上 滝 議 員
  3番、上滝でございます。毎回一般質問をさせていただいてありがとうございます。本日の発言事項につきましては、行財政改革についてでございます。要旨は、役場の機構改革に問う、ということでお話をさせていただきたいと思います。
  その前に、3月でしたか、一般質問をさせていただいた中で、住んでよかった町づくりの一つとして、無料で紙おむつを支給してほしいという意見のもとに、早速、北岡町長は対応していただき、そして、要介護3以上で本人が非課税の場合は紙おむつを無料で支給すると、大変思い切った、経費はどのくらいかわかりませんけれども、寝たきりの方が喜んでおられると思います。広報よしの5月号で拝見したわけでございますけれども、大変私自身ありがたく思っております。まず御礼を申し上げます。
  しかしながら、この吉野町は高齢化社会で大変なお年寄りが増え、若者の定住がなくなってきておるという現実を見たときに、これから福祉医療をどうするんだろうなというような思いがいっぱいでございます。とりわけ後期高齢者の人数、つまり75歳以上の4月1日現在の人口は2,088人おられます。その中で若干寝たきりの人がおる。それに対して温かい手を行政が差し伸べていただいたことについては、感謝しておる一人でございます。町長、この長寿社会に対して町長ご自身のご感想を、自席で結構でございますけれども、一言お願いをいたします。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  長寿社会そのものが悪いとは私は思っておりません。長寿で健康で長生きをしていただく、いつまでも明るく楽しく過ごしていただく、このことが大事で、そのために介護予防を含め、行政としてどう取り組むかというところが大事かと思っております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  ありがとうございます。
  なかなか明快な答えを出していただいて、今日は私は怒らないでもいいかもわかりませんけれども、本日の発言事項は行財政改革でございます。その行財政改革をこれからお話をしたいと思います。
  まず最初に、平成17年度から21年度までの5カ年計画で進めてきた行財政改革の進捗結果と財政状況について、町長のほうからお答えください。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  何度もご報告しておりますから、今さら報告することはないかと思いますが、私の考え方で申しますと、大変行き詰っていた財政の中で、思い切った行財政改革をしていただきました。ただ一律にカットとか、そのために後ちょっと不都合な点が出てきたとか、いろいろございますが、成功したと思っています。財政上としてはある程度好転いたしましたので、成功したと思っております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  町長、いきなりこういう質問をされたら、しんどいかと思いますけれども、広報にも5カ年の行財政結果を書いてあったわけでございますけれども、特に人件費の削減で、5カ年で11億8,007万2,000円、これだけ効果額があったわけです。このときに、平成17年度に多くの職員がやめられました。それは55歳以上の方が勧奨退職でもって、町長みずからが肩たたきでやめていただきました。その結果、たくさんやめました。そのやめた方々の気持ちをわかっておれば、一言どうぞ。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  直接お聞きしたわけではございませんが、想像するに、もっと仕事がしたかったであろうが、町のためと思ってご協力いただいたと思っております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  そのとおり、つまり職員の方々はやめたくなかったんですけれども、町財政が厳しいのでみずから身を引いたという方がたくさんおられるんです。そんな中で逆行したことが、また役場の機構の中で話をしますけれども、とにかくそれが一番大きいんです。それ以外に町長になってから、下水道の値上げと国民健康保険の値上げと、世界でもとっていないし尿処理汚泥清掃手数料というものをとって、効果額としてはここになりましたけれども、ここに書いてない部分で、町長、国栖支所、中竜門支所の効果額はどうですか。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  単純な数字で、はっきり覚えておりませんが、どちらも100万円単位ぐらいでの効果額になったのではないかと推測しております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  町長、うそを言ったらあかん。100万円ぐらいではない。つまり町長はよく勉強されていますけれども、私の調べたのでは、効果額はゼロです。それだけいっておるんです。ただ、役場の都合で電算化するために中竜門支所と国栖支所の戸籍を引き揚げたというだけです。金は十分国栖支所、中竜門支所には払っておることを私は聞いております。効果額はゼロであったと。情けないなと。これは企画で聞いたんです。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  それは施設の使用料等のお話かと思います。人件費が、職員が時間を減らしましたり、つとめる時間を変えましたので、人件費的にいいますと、どちらの支所も多分100万円ずつぐらいの減額になっていると思っております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  いろいろ論議しますと時間がたつのが早いので、次にいきます。
  この改革によって住民サービスの低下や諸団体への補助の廃止による効果はありましたか。そして、今後の方向はどうなんですか。
  どうぞ。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  一律に減らして、どんどん減らさせて、いろいろな軋轢があったかと思います。その中で、ただその補助金で正しかったのかとか、それはどういうふうな補助金であったのかという見つめ直すいい機会になったと思っております。現状はそこの運営だけに、ほかに全然収入がない場合で必要な団体は別ですが、その運営にだけ使うことはやめてくれと。事業に対する補助金として効果があるものに出していこう。割と今やり直しまして、めり張りのあるような方向に動きつつあると思っております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  次に、役場内部の改革に対する進捗状況でございます。その効果を教えていただくわけでございますけれども、1つ目に、一般行政職員の推移と最終の目標人数はどうなのか。2番目に、一般行政職員と技能労務職員の職務内容の違いはどうなのか。3番目に、一般行政職員と技能労務職員、嘱託職員、そして、臨時職員の採用方法はどうなっておるのか。簡単にお答えください。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  まず、目標とする人数でございますね。これは人口の減る割に減らなければいけないと、基本的にはそう思っておりまして、5年、10年、はっきりは申せませんけれども、80人ぐらいをとりあえずの目標にもっていかなければならないなと。5年、10年先にはと思っております。ただ、病院をかかえておりますので、病院の分ですぐ100人は3年先にはまず減ると。病院には今、百数十人はいらっしゃるかと思いますが、その中でサービスを低下せずにどう人員を減らしていくか。一人一人の能力を上げるとか、いろいろな方策をこれから徐々に進めておるところでございますが、徐々にそういう80人ぐらいを目指せというふうなことは言っております。
  それで、一般職員と技能職員、技能のほうの用務員さんというのは、その業務に限ってのお仕事ということでございまして、これはかつてがそういう形で吉野山荘でありましたり、あるいは給食でありましたり、そう決まった形でやっていただいたのが、その仕事がなくなるようになったとき引きあげたりとかということで、役場の中がそういう全然整理されていなかったことが事実でございました。用務員さんのままの待遇で一般職と変わらぬ仕事をされておったりとか、嘱託でずっといるけれども、ずっと嘱託を何年も続けられるとか、そんなところが非常に交錯しておりまして、整理できていなかったので、徐々に今整理をしているところでございます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  次に、後でその話をさせてもらいますけれども、町長、今現在参事及び課長、課長補佐の人数を改めて教えてください。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  参事は、外に出しております参事と中で参事制を引いている担当を持った参事とございますので、そのすべてをお答えしてよろしいですか。
   
上 滝 議 員
  はい。
   
北 岡 町 長
  広域と社協にいますのと、あと特命で山本、あと担当を持っていますのが6人おりますので、すべてで参事は9人でございます。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  今、町長が参事は9人だと。課長も課長補佐も大体増えてきておると思いますけれども、この機構改革によって部長級の参事を7人を増やしてきて9人としたと。新たに課長をつくり、課長補佐をつくる。要するに管理職だらけになって、一般職員の数が少なくなっていた状況、それは財政的に実働面においても、よい改革であるのかないのかというのが疑問視されておるんです。
  一般の人の声を聞きますと、何でこのくらい参事が増えんのやろう、増やすのやろうというような問いかけに対して、どう答えますか。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  何度も機構改革のところで説明しておりますので、わかっていただいているとは思っておりますが、管理職といいますのは、基本的に一般職よりも2倍、3倍と仕事をするものであると私は思っておりますので、その分皆さん方、鋭気を感じて仕事に邁進していただいているところかと思っておるところでございます。増えました費用に関しましては、参事職に課長職から上がった者の年間の上がり方が40万円でございます。その上、課長が抜けました分、課長から課長補佐は課長へ補充いたしました部分が約200万円ちょっと、それから、主任から課長補佐に上げましたものが160万円ぐらいということで、400万円ちょっとの費用が年間で増えております。これは1人当たりの給与にもなりませんので、おのおのが2倍、3倍、あるいは2倍、3倍はオーバーかもしれませんけれども、その程度仕事をたくさんするということによって、これは十分賄えるものであると思っています。
  この質問を上滝議員からいつもいただくときに、どうして理解していただけないのか、なかなかわからない。それで、思ったんですが、上滝議員がいつも言われるのは、管理職ばかり増やしてどうすると。管理職は働かへんというそういう固定観念がおありなのではないかなと思う。私は管理職は2倍、3倍働くという話で進めているので、そこはどうしても理解していただけないと思っております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  今、町長が見る見方、見解の相違だという話をしていただきましたけれども、私の考え方を申し上げますと、福井前町長のときに、平成17年でしたか、肩たたきをしてきた。つまり55歳以上の方はもう子育ては終わってしまっておるだろうと。だから、肩たたきをして財政状況が悪かったのでやめていただいた。にもかかわらず、今回はそれを戻してきたという事実がある。その福井前町長のときに、勧奨退職が大勢役場のためにやめていかれた中で、福井町長は、年金を受給されるまで再任用制度を利用してはどうかというような提案で、給料を55歳以上半分にして、年金をもらう65歳まで勤めさせてはどうかというような意見があったわけです。私自身は町長とちょっと考え方が違うのは、余りにも管理職を増やすことによって、財政難や財政難やと言っておる割に役職が多いではないかと。そのために人件費が相当ウエートを占めておるではないかと。こんなことをしておったら大変やなと。今、参事級の人が一生懸命やっておられるけれども、55歳以下の子育ての大変しんどい思いをしている人らに、たとえ2,000円でも3,000円でもあげてほしいなと、こういうような気持ちで私は物を言ったわけでございます。
  町長の言うその参事も、それなりの管理職を1.5%あげているからしっかり仕事もしてくれるだろうという思いはあろうかと思いますけれども、人間にも限界がございまして、何ぼ一生懸命やろうとしておっても、お金がなかったら前へ行きません。要するに、財政をきちっと健全化しながら行政を運営してもらいたいという意味で物を言いました。
  その証拠に、北岡町長になってから、ちょっとですけれども、預金額が4,500万円が2億円ほど今、増えました。また、あと2億円ほど増えるそうです。そんなことで財政調整基金を増やして、若者定住策を考えていただけるかとは思いますけれども、3町4村の実情を調べたときに、大淀町は預金額12億円でした。下市町が6億円でした。吉野町は2億円でした。川上村は9億円でした。そんなデータがはっきりと出ていますし、もう一つつけ加えたら、吉野町の1人の借金額は135万円ほどであります。これに対して大淀町は77万円、下市町は139万円、下市町も悪いですけれども、とにかく金がなかったら何にも前へ進めないという状況の中で、福井町長がせっかく汗を流し、しんどい思いをしてやめていった職員に対して逆行するようなことはこれでいいのかという気持ちがあります。
  以上です。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  いろいろ誤解されているところがあると思いますので、もう少しはっきりさせておきたいなと思います。
  まず、最後に言いました借金でございますが、これは簡単に減るものではございませんので、私自身は借金を増やしておりませんという部分と、福井さんが一生懸命肩たたきでやめられた。あのときの減らし方の計画をご存じですか。肩たたき過ぎて、5年、10年の間にするようなことを3年ほどで一遍に、予定の何倍か減ってしまったんです。それで、仕事としては本当に回らなくなっていました。その時点で、これではいけないという部分、それで、新たに職員にやはりそのままずっと仕事をしていただかないといけないというふうな部分で、だから、前にやめられた方のお気持ちはどうなのかわかりませんけれども、肩たたきし過ぎたのではないかなと、私は……
   
上 滝 議 員
  いや、吉野町の財政が悪いからそう考えたんですよ。
   
北 岡 町 長
  そういう私の考えで今は肩たたきはしておりません。ただずっと勧奨の制度は残っておりますけれども。
  それで、年金をもらうまでという話がございましたので、再任用とまではいきませんけれども、65歳までは何らかの形で、本人が希望したら働けるような形はとろうということでいっておりました。
  それと、まず預金の話で、預金と言われたら困るんですが、基金でございます。
  財政調整基金、最低が三千何万円という時代があったようでございますが、財政調整基金だけでなくて、特定の基金も含めまして、とにかく今使える基金、いざとなったら使えるというお金をとりあえず10億円を目指そうということで、財政調整基金4億円ほどやっと積み立てるような状況になっておりまして、まだまだかと思いますが、そういう意味では財政的にも好転している状態だと認識しております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  町長、吉野町の21年度末の特別会計、一般会計合わせての借金額はどのくらいあるとわかっていますか。わからへんのやったらわからへんと言ってください。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  正確な数字ではございませんが、今私の把握しているのは120億円ぐらいかと思っております。
   
西 澤 議 長
  上滝議員。
   
上 滝 議 員
  町長の言うのは元金だけが120億円と。私から計算しますと、利息を含めて134億円です。そんな状況の中で、何をしてくれ、これをしてくれと言ったってはっきり言ってできません。しかし、先ほど野木君の一般質問の中でお話があったように、行財政改革なくして明日がない、私はそれしかないと思うんです。もっともっと23年度にかけても行財政改革をしていただかなければなりません。いろいろと申し上げましたが、公共の利益のために、住んでよかった町づくりとして的確な行財政改革を推進していただくことを願って、私の一般質問を終わります。
  ありがとうございました。
   
西 澤 議 長
  続きまして、中井章太議員により出されております
  (1)第4次吉野町総合計画基本構想における将来人口について
  (2)自立できる地域を目指した自治体連携について
  (3)行政機構改革の現状と今後の取り組みについて
  の一般質問をお願いします。
  中井議員。
   
中 井 議 員
  2番、中井でございます。一般質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。私のほうから3点発言事項をさせていただきたいと思います。
  まず、1点目でございますけれども、皆さん方、人口推計であったり、町づくりのビジョンということで、若干重複する部分が出てこようかなと思います。できるだけ少し違った視点、また、重複する部分に関しましては、もうお答えいただかなくても結構でございますので、よろしくお願いいたします。
  第4次吉野町総合計画基本構想における将来人口についてでございます。
  日本の人口が2005年1億2,600万人、これがピークを迎えてから日本の人口は減少をたどってきております。そして、推計でいきますと、2050年には9,000万人になるというふうにいわれております。これは40年間で約3,000万人、1年間に換算しますと75万人、1週間に換算しますと約1万5,000人ぐらいの人口が減るというふうに試算されております。1万5,000人といいますと、1週間に吉野町と下市ぐらいの町がなくなっていくというふうに、例えで言わせていただきます。出生人口のほうが先日1.39ということで、少し伸びておりますけれども、やはりこの高齢化、そして少子ということでは、そういったことも頭に入れながら人口推計をやっていかないといけないというふうに考えております。
  そのような中で、先ほども第4次総合計画の将来人口について、22年8,636人から約1,000人の減少という7,500人に想定しております。その辺につきまして、根本的な政策を含め、町当局としての姿勢をお伺いしたいと思います。
  それにちなみまして、新総合計画と第3次総合計画時には、平成12年の人口が1万5,000人と、平成22年に関しましては1万2,000人ということで、いずれもこれは達成できなくて、3,500人ほど若干減っているかなということでございます。そういった視点からすると、今回7,500人というのはちょうど真ん中ぐらいの数字になってくるのかなというふうなこともございます。これがただ単なる真ん中ではなくて、ある程度の日本全国の人口推計、そしてまた、都市、地方の関連から推計されていることを期待して、また後で答弁をお願いしたいと思います。
  そして、この人口減少の歯どめをかけ、想定人口維持するためには、過去の政策というものを分析しながら事業を進めていかないといけないと思います。そういった観点からすると、将来の町の構想も含め、特に私は定住、転入促進政策について、まずは町長と、そして副町長から考えを、大まかでも結構でございます、重点プロジェクトの内容も含めてでも結構でございますけれども、考えを示していただきたいと思います。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  ご質問ありがとうございます。
  まず、人口、何で7,500人かということかと思います。
  もうご存じのとおり、コーホート法という非常に現実に照らし合わせてよく考えた推計の方法がございまして、それでやりますと、平成32年が6,889人と。ただこの方法でございますが、実は10年前のときの平成22年の人口は8,332人という予想でございまして、現状はそれよりまだ200人減っていますので、またもっと厳しいかなと思いますが、一応現状で推計しましたら、32年には6,889人と。これとは別に封鎖人口といいまして、全く転入転出がない場合、この中で亡くなっていく方、生まれる方というか、それだけの予想をした場合は8,157人という数値でございました。そこで真ん中をとったと言ったらあれなんですが、社会減をコーホート法が予想するよりも、そこまで減らないような形の努力をして7,500人を目指しましょうというふうな、それに合わせた人口の増やし方ということをこれから考え、具体的な策を練っていかなねばならないと思っているところでございます。
  それで、今、町の構想の中で定住策、転入策をどうするかということで、先ほどからの野木議員さんからのご質問等もございました。定住を進めるためにはここに住みたいと思わなければいけない。ここに住みたいと思うためにはこの吉野の魅力をどう発信するか。吉野に住んで通おうと思えば、外の企業にも、大阪にでも行こうと思えば行けるような状況の中で、ではここに住める、吉野に住んだらどういういいことがあるのかということを考えて、それに対する政策を打ち、PRしていくということかと思いまして、とりあえずのところで、この何年間かは今までできていなかった子育て支援であるとか、少しずつの手当をしてきたわけでございまして、今後、医療は3年先にはきちんとできますでしょうし、いろいろなところの魅力をふやしていってのPRで、定住化、あるいは外からも吉野に住みたいと思っていただけるような策を打たなければならないなと思っているところでございます。
   
西 澤 議 長
  副町長。
   
小 松 副 町 長
  町長のほうからお答えいただいた内容と重複するんですけれども、第4次総合計画の初年度でもございます。私のほうで企業の誘致をしっかりやれということで、議会の皆様方からもそういった叱咤激励をいただいている中で、私は余り空論的な話、実現しそうにないなという話については、余り力を入れないというんですか、現実問題に照らし合わせて吉野町が歩むべき道ということで、まず、吉野町で整えられる条件、企業を誘致したいといったときに、吉野町が下地がなかったら企業の誘致はできないわけですので、過疎地域であるので、優遇制度云々とかというのもあるんですけれども、そういった中で、まずは廃校舎だろうなということで、公有地である廃校舎の利活用、ここに着目してこれまでやらせてもらってきました。
  まだ国栖小学校という跡地が残っておるんですけれども、これについても国栖の皆さん方のそういう意識を今現在高めていただくために、カリスマ伝道師というんですか、地域活性化の伝道師を入れて、もうちょっと国栖の皆さんの地域活性化に向けた機運を高めていただこうというような形を今とらせていただいております。過疎の指定がある間に、国栖の小学校をどうしていくんだというのを国栖のみんなの総意で考えていっていただきたいなと、このように思っております。
  そのほかにも、今、県のほうにお願いしておりまして、これももう2年がかりになるんですけれども、県立青年の家、ここらも今年取り壊していただくことによって、そこが更地になります。町のほうから、一日も早く吉野町のほうに返してくださいというようなことを申しておったわけですので、その後の利活用についてもみんなで考えていかなければならないなと、このように思っております。
  そのほか、現在町の所有地ではございませんので、余り町として大きなことも言えないんですけれども、ゴルフ場の跡地、グリーンファームに五條の西吉野のほうから農業生産法人の方が本格的な農業に取り組みたいというようなことをおっしゃっていただいております。これも私自身も何度かお出会いさせてもらう中で、何とか吉野町としてバックアップもさせていただいて、実現可能な形で、この農業誘致も進めてみたいなというふうに考えております。
  そのほか、南部振興局、南部振興館が知事さんの肝いりで、南部の振興を高めようということ言われております。過去に吉野町が吉野土木さんから依頼を受けて、吉野土木さんの前の町道を広げた。これは過疎債の事業を使って町道を改修したいきさつがございます。一番奥には4,500平米ほど木材連合会から県の土地開発公社が購入していただいた土地がございます。これはあくまでも吉野土木さんの建てかえの用地ということで、今は空き地、あるいは駐車場ということになってございます。
  こういった空き地についても、本当に知事さんが南部の振興ということで力を入れてくださるのであれば、こういった空き地に県の南部振興局を、我が吉野町には県の土地開発機構さんの土地がございます、ぜひともそこらに県の南部振興局も入った県の総合庁舎的なものは建てていただけないんでしょうかと。そういったような、企業ではないですけれども、誘致も現実大事ではないのかなと、私自身は考えております。
  そのほか、東日本大震災がございました。これを機会に関西電力さんのほうに、野木議員もおっしゃられましたけれども、電話をさせていただいて、樫尾、あるいは楢井の発電所の拡張をされる用意はあるんですかということで、やりとりもさせていただいております。吉野町には小規模な河川もたくさんございます。原子力発電で今そういう再生エネルギーといったことも注目されておりますので、吉野町においてそういった小規模な発電がもし可能であれば、関西電力として考えていただけないでしょうかというふうなことも申し上げているところでございます。
  まだほかにもございますけれども、そういう一端をちょっとお話し申し上げて、私の答弁とさせていただきます。ありがとうございます。
   
西 澤 議 長
  中井議員。
   
中 井 議 員
  ありがとうございます。町長並びに副町長から、将来人口を見据えた形の町のビジョン、構想ということで、企業誘致を中心とした現実的な施策ということで、副町長は答えていただきました。そしてまた、町長からは、過去の転住転入施策というのはほとんどこれといった具体的な施策はなかったのではないかなというふうに私も感じます。その点を含めましてですけれども、担当参事より、現段階で町行政が行っている具体的な支援策、受け皿でございますけれども、転住転入状況をお聞かせいただきまして、今後の具体的なビジョンがありましたら、その点につきましても、事業を説明いただきたいなというふうに思います。
  私はホームページで若干転住転入の部分を見させていただく機会があるんですけれども、非常に空き家バンクというのが多分お答えいただけると思うんですけれども、余り人を受け入れるおもてなしの心がないように感じております。ですから、その点も含めて、これは現状で結構でございます。これから前に向いて定住施策をやっていくに当たって大変重要なことでございますので、その点担当参事よりお答えいただきたいと思います。
   
西 澤 議 長
  大北参事。
   
大 北 参 事
  ただいまの質問に対してお答えさせていただきます。
  空き家バンクについてですけれども、転入といいますか、定住策といたしまして、協働推進課のほうで受け持って事業をしておりますが、現在ところ登録件数は6件、8件あったんですけれども、2件が取り下げにあったということもございまして、始めましてからこれまでの登録件数のトータルは15件ございました。そのうち9件に対しましては、ご案内も差し上げて、現地も見たりとか、最初、我々職員も同行したりしまして、ご案内したこともございますけれども、なかなかご希望に沿えない。また、借りてもご希望に沿えないということで、取引の件数は残念ながら今のところゼロでございます。
  この5月には2件、物件をご案内した部分で打診がありましたので、2名の方が今現在検討中ということで、お話し合いを進めていると、こういうことでございます。
  ただ残念ながら、行政として宅地とかそういった家屋、物件の取引というのはできないので、民民同士といいますか、借り手側と貸し手側の両方のお手伝いを紹介をさせていただくというところにとどまっております。1ヶ月に電話の問い合わせというのは一、二件ございますので、その辺は担当課のほう、丁寧にはご案内を差し上げておるんですけれども、先ほど言いましたように、そういう取引が成立したことはないということで、引き続きこの事業につきましては、これからも努力はしていきたいと考えております。
  特に空き家につきましては、すぐ入れる空き家であるのかどうかというのは物件によって違うんですけれども、先ほど薮坂議員さんのご質問にありましたそういったリフォーム、そういった形での助成とか、いろいろなこともまた絡んでくるとは思いますので、今後この空き家バンクにつきましては、周知といいますか、こういう制度をインターネット以外でも、今は固定資産税の町外の方への封筒の中にご案内を入れたりということはしておるんですけれども、引き続きそういった周知のほうを努力していきたいと、こういうふうに思っております。
  それから、町内で定住していただくための施策としましては、将来的には、先ほどの副町長のお話にもありましたように、こちらで企業誘致して、事業者さんなりが製造業にかかわらず従業員を雇った場合の転入者、それに対する住宅の供給というのも一つの考え方ではあるかとは思うんですけれども、なかなかこの空き家バンクにつきましては、それに対応できるかどうかというのは、今のところ疑問なところはございますけれども、小規模な町営住宅なり、もしくは、何か住まいできるような形のご提供というのも将来的には考えるべきところではないかとは思いますし、昨年度PFI方式での住宅の小規模な公営住宅の提供というお話も聞かせていただいたところですし、そういうことも絡めて今後検討していきたいと、こういうふうに思っております。
  以上でございます。
   
西 澤 議 長
  中井議員。
   
中 井 議 員
  ご説明いただきました。月に問い合わせが一、二件あるということは、それに対する対応がどういう対応ができているのかなというのが少し関心あるところなんですけれども、総合計画の重点プロジェクトの遂行においても、この定住施策というのは横断的にかかわってくる重要な事業に位置づけられるのではないかなというふうに考えます。
  先ほど来より桜の町であったり、駅の町、滞在型観光ということで、いろいろ仕掛けをしていこうという中で、せっかく吉野に人が入ってきていただいて、その後のフォロー、やはり吉野に住みたいなと、そしてまた、人を呼び込む魅力という施策を打ち出し、支援制度というのが整備が必要になってくるかなと思います。
  先ほどおもてなしの町というプロジェクトの話をさせていただきましたけれども、その一環として定住支援制度の整備、先ほど企業の従業員の方の転入に対する助成支援ということを、お話を少しされておりましたけれども、そういったこと、また、問い合わせの件に関しましては、相談窓口の創設、あとはホームページでの情報提供など、ハード面のみならずソフト面の充実を図る必要があると思います。
  鳥取県の智頭町ですけれども、ここは人口8,000人弱ですけれども、いろいろな取り組みをされています。冒頭にありました森林セラピーの話もございましたけれども、定住移住制度におきましても、非常に積極的にやられております。ここは空き家所有者に対して、成約されると空き家活用奨励金20万円であったり、UJIターン住宅支援助成に対しては最大100万円であったり、また、受け入れた集落や、これは自治会やNPOになるかと思いますけれども、溶け込みを促進する交流会、促進支援など、これこそ積極的な定住支援施策をやられております。あとは、先ほど観光とかという話がありましたけれども、田舎暮らし体験、または宿泊体験なども設けて、少し体験をしてもらうという制度も設けております。
  おもてなしという地域の安心を与える意味においても、その地域で暮らしていけるかどうか、この判断できる情報というのがやはり定住される方には最大限必要なことになってこようかなというふうに思います。それは吉野町に来て、例えば買い物先がどこにあるのか、医療施設がどこにあって、そこまでの交通手段であったりとか、そういうのもございます。あとはこの吉野町に引っ越しされてきて、実際に体験されている声など、そういったものをどんどん発信していくことが本当の定住転入促進政策になってくるのではないかなというふうに考えます。ですから、子育て支援という意味におきますと、子供世代の無料化というのもこれはもう十分前向きな戦略になろうかなと。どんどんそういうのをホームページ上でも投げかけていけばいいのかなというふうに考えます。
  もう一つ、木の町プロジェクトの推進事業の一環でいきますと、薮坂議員もリフォーム話をされておりましたけれども、町産材を利用した家をつくった場合の助成として、これは高知県の檮原という町でございますけれども、これも非常に人口が3,000人ちょっとの町ですけれども、エネルギー政策にしろ、森林セラピーにしろ、いろいろな取り組みをされている町でございます。こちらのほうも1立米当たり7万円の助成、上限200万円の助成を若者定住住宅補助事業とあわせてやっておられるそうでございます。
  いずれにしろ、智頭町であったり、檮原という町、やはり目に見える形で行政の条例に盛り込んでいたり、ホームページへ載せたりという形で進められております。ですから、今まで表に出るような機会がなかったというのは、これをもう一回やりだしたら、まだまだ日本の人口は減っていて、地方は厳しい状況です。ただ、今回震災があって、日本の価値観というのは非常に変わりつつあるのではないかなというふうに思います。
  2050年に先ほどの人口の話ですけれども、9,000万人になると。これは吉野町に限らずですけれども、地方というところは、1950年ぐらいには最高人口がいた。吉野町におきましても2万1,000人弱おられました。ということは、その当時まだ日本の人口は右肩上がりで8,000万人ぐらいと、それぐらいの人口だったように統計が書かれております。ですから、今後吉野町に当然人口の構成層というのは変わってくるかと思う。子供の世代ではなくてやはり高齢世代の方が増えてくると思います。ですから、先ほども第4次総合計画のお話をされていましたように、人口規模や年齢別人口構想に応じた町づくりというのがこの吉野町でも問われてくるのかなというふうに感じます。できるだけそういった都市部の人の人口をこの吉野町に持ってこられるような政策というのがやはりやっていただきたいなと思いますし、我々もそういった取り組み、民間もやはりやっていかなければいけないのではないかなというふうに感じております。
  そういった意味で、もう一度この定住政策についてでございますけれども、先ほどの人口減少、少子高齢化の流れの中で、高齢世代が安心して健康で暮らせる町づくりを目指すとともに、いかに15歳から65歳未満の生産年齢人口を維持できるか。この統計でいきますと、32年には労働人口は45%、今は54%ぐらいになっていますけれども、こういったことを維持するためには、ある程度定住地区を選択する必要があるのではないかなというふうに思います。もう一方は、集中的に、先ほども住宅支援事業の話をさせていただきましたけれども、支援制度の条例化も含めて整備をしていかないといけないというふうに感じております。そういったことも踏まえまして、再度町長からビジョン、そして、具体的な考えを、政策も含めてもう一度お答えいただきたいと思います。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  おっしゃるとおりといいますか、さっきもしたお話で、吉野に住みたいと思われる方ということがまず根本であります。だから現実は結構いらっしゃるんです。吉野のブランドはすごいもので、吉野に住みたいと思っている。それにどう案内していくか、それに対してどう制度をつくるかで、今おっしゃっていただいたような、転入してきたらその家族構成によって幾らかの奨励金をお出しするとか、入ってきたときも住宅のリフォームにこうとか、いろいろな施策が考えられまして、各市町村本当に皆、頭を絞って考えているところでございます。我々は吉野の名前に甘えるわけではございませんが、一応だれに聞いても大体の方は知っているという場所でもございますので、その優位さをどう使うかということで、早くそういう条件整備をやれる範囲内でつくっていきたい。
  先ほどのご質問でプロジェクトをつくると言いましたけれども、そういう定住化策、あるいは転入を求めていく、そういう政策を早く取り上げていかなければいけないなと思っております。
  いろいろありまして、私も就任するぐらいにいろいろな方、吉野町に移住されてきた方の話とか、何で吉野町に来たんですかという話とか、いろいろな方に聞かせてもらいました。たまたまその方は子供のぜんそくがあってとか、そういう条件の中で、ここなら安心だからと思って来たけれども、中に溶け込むのが大変だったと、いろいろなことがございました。だから、そういう策を練るのと同時に、外向きの発信と、先ほどおっしゃっていた相談窓口、そういう形というのはなかなかすばらしいかなと思いますので、そういうことを打ち上げて、発信する場所というのは、ネットもあれば東京の森カフェとかいっぱいございますので、いろいろなところでの取り組みをやっていきたいと。またいいお知恵を授けていただけましたら、よろしくお願いします。
   
西 澤 議 長
  中井議員。
   
中 井 議 員
  できることから徐々にやっていただきたいなというふうに思います。
  そして、要旨の2番目ですけれども、将来人口を維持していくための重要なポイントとして、地域内における経済循環システムというのがあろうかなと思います。薮坂議員のほうからもその話がございましたけれども、特に吉野におきましては、地域外の資本を地域内に持ってくるという仕組みで今までやってきたのかなというふうに思います。ただ現状においては消費をできる、投資先も含めてですけれども、その魅力がだんだんなくなってきて、一たん外部の資本から受けてきたものをまた都市部のほうに流してしまうと。ということは、地域内にお金が回らなくなってきているというのが現状ではないかなというふうに思います。
  特に分野がいろいろあるので、あれもこれも言いますと非常に幅広くなってしまいますので、食料、日常品とか、そういうことに限っていきますと、今高齢世帯が増えて、買い物難民という話がよく出ます。その中で、そういった食料消費という部分を地域内で循環させることができないのかなというふうに考えておりまして、第4次総合策定審議委員会の中でもちょっと話が出たところがありまして、実際に食料品店というか商工業者、ここを出たら吉野ストアとかもございますけれども、商工会が中心になってするのか、またNPO的なところが中心になってするのか、そういったところの連携、また、農作物生産者との連携も含めて、宅配サービス的なことができないのかなというふうに考えます。ですから、それは立ち上げに至るまである程度の吉野町の方が安心して暮らせるような仕組みづくりという意味で、行政がある程度リードしながら、この生協的な宅配サービスの地域基盤というのができないのかなというふうに考えますけれども、この点につきましては、どのようなご意見があるか、また、方向性として進められる可能性があるのか、ご答弁をいただきたいと思います。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  買い物難民というのは、本当に現実大変厳しいので、進んでいるのかなと思っております。生協さんの戸別に配達されるような仕組みもございますし、この中でも、かつてはそういう御用聞きで回ってというふうな田舎の酒屋さんというのがどんどん減っておる状態の中で、大変お困りかなと。なおかつ、また車の運転が操作できないという方々は本当にお困りかと思います。ただ、現状を把握する部分と、そういう仕組みをどうするという部分、ただ単に一時期この辺でバスで買い物に行けるようなルートを町外も含めてつくれないかとかといったこともございますけれども、これらを現状をまず知らなければいけないと思っています。そういった意味でも、前から言っております職員地域担当制というのをこの7月ぐらいからやっと動き出しますので、まずは高齢者の夫婦の方々とか、そういう方の困っていることはありませんかみたいな感じの回り方をさせていただいて、その中でいただいた意見の中から構築していくべきものなのかなと思っています。現状買い物難民と想像をしているだけで、現状がちょっと私自身はそこまで具体的に把握できていないと思っていますので、その時点で意見を集約してというような施策がまた1点かなと思います。
   
西 澤 議 長
  中井議員。
   
中 井 議 員
  地域内消費によると、地域の方が産業につながるということもございますので、これはまた行政が主導で実施団体は民間でやっていくのがいいかなと思いますので、そういう提案も含めて考えていただきたいなというふうに思います。
  2番目でございますけれども、自立できる地域を目指した自治体連携についてということでご質問させていただきます。
  今回の東日本大震災において、平時より地域として自立できる仕組みづくりに取り組まなければならないことを切実に感じました。その中でも、地域の自立を目指す上において、エネルギーの自立ということが非常に大きな課題となってくることは間違いないかなというふうに思います。
  そんな中で、エネルギーというと大きなことかもわかりませんけれども、地域の自立的発展を実現する鍵として、要素として、いろいろあるんですけれども、一つは企業、町民の自発的取り組みを呼ぶ仕掛けづくりというのが必要になってくるのかなと思います。そのためには、まず、吉野町でいきますと、先ほど関西電力の話もありましたけれども、地域に則したエネルギー政策というのがあるかなと思います。
  今、バイオマスタウン構想というのが吉野町として手を挙げられ、これからそういう方向性でやろうかなというふうに思います。その中で、呼ぶ仕掛けをどういった形で民間の方を動かすことができるのかなといったときに、エネルギーとして利用状況が見える形をつくっていかなければいけないのではないかなというふうに思います。いきなり木質バイオマスといったって、なかなかぴんとひないし、どういう形でやったらいいのかなというところがまず見えてこないと、企業であったり、一般の町民の方は動かないというところがあろうかと思います。そういったこともやはり視野に入れて、このバイオマスタウン構想というのをやっていただきたいなというふうに考えます。
  そして、自治体連携ということでいきますと、吉野町に関しましては、広域行政ということで川上村、東吉野村と、これはクリーンセンターであったり、広域消防であったりという連携はしていますけれども、産業連携というのは余りやっていないのではないかなと。もともと吉野では、先ほど木の町ということがありますけれども、川上、東吉野、そしてこの吉野というところで中心になってこの製材工業団地ができたという経緯もございます。そういきますと、この木質のバイオマス、林地材を含めた木質ですけれども、こういうも吉野町だけで単独でやるのではなくて、一つ、こういう枠組みの中で相乗効果を上げるようなシナジー効果をもてるような取り組みをぜひやれないのかなというふうに考えます。
  ですから、量を稼がないとこの木質バイオマスというのは非常にコストが高くなるし、なかなか前に進まない。ですから、どれだけの量でどれだけのエネルギーが確保できるかということもこれから試算していかないといけないと思いますので、ぜひそういったときには吉野町だけで単独で考えるのではなくて、川上、東吉野を含めて、そして、もしくはある程度南部地域、先ほど南部振興局の話もありましたけれども、そういうところと連携しながら、県に対してでもそういう施設の増築を求めることも含めてですけれども、やっていただければなというふうに思います。それが新たな産業、観光の連携がとれる仕組みづくりではないかなというふうに考えます。
  あともう一点ですけれども、今回の震災で、自治体自身がなくなってしまうということがございました。そんなときに、国というのが広範囲にわたっての支援というのが非常に今回も余りできていないような、今の状況でもできていないような気がします。そのときに、災害時における協力体制として、人と物と金、この3つが非常に重要になってくるかなというふうに考えます。
  自治体連携に関しましてですけれども、今現在、吉野町の姉妹都市とか、友好都市というのは余り聞かないんですけれども、桜絡みとか、もしくは、私も昨年町長も行っていただきましたけれども、吹田市のコミュニティスポットの話もありましたけれども、ふれあう機会というのは結構あるのではないかなと。呼び込む仕掛けもつくっていますので。ですから、平時からそういう自治体連携をとれる仕組みをとっておくことが、万が一この吉野町に何か起きたときに人の支援をいただく、また、物の支援をいただくと、そういう連携がやはり安心して住める町の基礎になってくるのではないかなというふうに思いますので、その点についてお考え、また、方向性をお聞かせいただきたいと思います。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  実は既に過去に経験がございまして、平成10年の風台風はご存じかと思うんですが、そのちょっと前に、森林サミット等で非常に交流があったと聞いていますが、大分県日田市から2名の職員に来ていただきました。その前に風の台風の被害を経験しておりました日田市の職員の方に大変お世話になったという話が現実にございます。
  特に交流していこうという、そういう結んではおりませんけれども、現実の問題、そういうことがあったと。今は桜サミットぐらいのおつき合いで、幾つかの自治体とおつき合いがあって、この状況ではございますが、それはそれで対応しながらも、そういう友好都市、いざとなるときに助けてもらえる、あるいは助けに行くというふうなところというのは考えていかなければならないのかなというふうな気はいたしております。
  基本的には、冒頭のごあいさつで言いましたが、吉野町がいろいろなところで役に立っていれば絶対何かのときに助けてくれるというふうな気持ちもございますけれども、いろいろなところでのいろいろな交流を、そんなところだけではなくて、市町村長同士の会合とかいろいろございますので、何らかの形は考えていかなければならないと思っております。
   
西 澤 議 長
  中井議員。
   
中 井 議 員
  非常に大分の2名の職員が来られたこと、ありがたいことかなというふうに思いますし、また、逆に吉野町の職員さん、今回でも派遣されておりますけれども、また、ああいう大きな災害ではないときにも行ける体制というのも、やはりお互いの連携、信頼を深める意味においては大事かなと思いますので、ぜひそういった部分も注意しながら今後進めていただきたいなと思います。
  時間がもう非常に過ぎておりますので、最後は、行政機構改革の現状と今後の取り組みについて。これはもう上滝議員のほうからも財政的な面で少し話があったかなというふうに思います。私はまだ2カ月ちょっとたった中で、今後のことも含めてちょっとだけお話をさせていただいて質問を終わらせていただきたいと思います。
  今、担当参事の話もありましたけれども、やはりそれぞれ担当参事というのができてしまうと、これはいい部分と悪い部分があると思うんですけれども、やはりそれぞれの責任を持ってやらないといけない。ということは、その縦組織というのは、具体的なものをつくっていかなければいけないのではないかなという意識が生まれると思うんです。それは重要なことなんですけれども、逆に町民の立場に立ったときに、こっちからも言われる、こっちからもというときに、どういうふうに動いていいのかなというケースが出てこようかなと。それはやはり事業をお受けになった場合に、それぞれ地区地区にそれぞれの地域リーダーという方もおられるでしょうし、組織というのもあるかと思う。ですから、今以上にもう少し地域にいろいろな声かけをしていくとか、いろいろな事業をしていただきたいときに、横の連携をもう少しとっていただけないかなというものが1点ございます。
  もう一点は、やはり町長までの若手職員からの距離が何か遠くなったような気が、僕はします。これは一般的な企業でもそうなんですけれども、どうしてもこの間に人がかんでしまうと、上に上にというこういう流れができてしまって、一つの行政運営においてスピードがちょっとかかるのではないかなという部分と、それぞれの若い人材の責任感という部分においても、まだまだ表にどんどん本来いくべきだと思います。30代、40代ぐらいのとき、どんどん外へ一緒にいけるような環境づくりをしていただきたいなというふうに思います。
  ですから、この点につきましては、第4次総合計画の中にも盛り込んでいますけれども、組織のスリム化ということがございますし、ある一定期間の間の暫定組織的なこともあろうかと思います。ですから、人材育成の点からと、特に若手人材育成の部分と、そして、横の連携、町民目線に立った組織運営というのをぜひやっていただきたいなというふうに思います。
  あと先ほどから使命感という話がありましたけれども、これも今回の震災で、僕はちょっと新聞の記事を見て心に残ったことがありまして、自衛隊の方の思いというのがこれに載っていまして、震災地に自衛隊の方が行かれていて、非常にその被災者の方にいろいろな意見を聞くと。当然ご苦労さまですとありがたい言葉も聞けば、一つ、二つの文句を言われる。これは被災者の方にとってははけ口というのがやはりそこしかないという部分の中で、その自衛隊の方ですけれども、今まで国の税金でいろいろな学習であったり、勉強、そういう訓練をさせていただいた。こんなときこそ国民に対して恩返しができるときだというふうなコメントが載っていました。これは非常に重い言葉かなというふうな形で、私自身も感じておりました。
  当然職員の皆さんもそうですし、我々議員もそういった税金の中で活動させていただいています。ですから、そういう意識がやはり使命感につながってくるのではないかというふうに思いますので、そういった部分において、行政機構改革というのも進めていただきたいなというふうに思います。
  以上で質問を終わらせていただきます。
   
西 澤 議 長
  町長。
   
北 岡 町 長
  組織機構が変わった中でのいろいろな疑問点が今ありました。担当をつけた参事を6人置いてやっている。人間の体でもそうなんですが、頭まで上って反応する部分と、神経でここから反応する部分がございます。そういう意味で言いますと、スピード感が心配がどうしてもあったんですが、逆を言いますと、もう各参事には、町長のようなつもりで仕事をしていいよと、その分は任せているという形を常々言っております。その間の意見の調整は、これは4月からですけれども、週1回、1週間に一遍参事会で、今どんな状況で進めているかということを会議の数を重ねております。その中でお互いの話を全部理解できるように、万が一誰か倒れたら、そのときは下の課長ではなくて横の参事が対応できるような形でやれと。また、参事同士の中では職務が違うことを手伝えというふうなことも進めてやっているところでございます。そういう意味で言うと、逆に対応が早くなるのではないかと私は思っております。当然横の連携もその場で調整がすぐできると。
  それから、人材育成ということもございましたが、これも人事評価制度を去年おととしから、いろいろな試みでやってまいりまして、もう少しという部分なんですが、やはりもう一度考え直さなければいけないところとか、そのことに関して職員自身がちょっと理解をしなければいけないというところで、その作成ももう一度戦略的にどう組んでいくかということも、参事会の中でも議論をしているところでございます。
  本当に今は百数十人いるものをあと何年か先には100人を切る、80人ぐらいを目指すようなときに、一人一人の力をどう、この職員をどう育てていくかというのをみんなでチェックしていくぐらいのそういう育て方をしていかないと、例えばこれからの時代には間に合わないなというところで、そういうふうな指示はしているところでございます。
  まだ2カ月でございますので、またご指摘の点、これからもいろいろ制度を変える可能性もございますし、いろいろなことをご指摘いただけたらありがたいと思っております。
   
西 澤 議 長
  中井議員。
   
中 井 議 員
  いろいろと組織についてはこれからの課題も含めて発言をさせていただきました。参事の皆さん方も非常にいろいろなことに取り組んでいただきまして、私も結構いろいろなことを投げかけていきますので、そういったことに対していろいろと真摯に受けていただきましたので、ありがとうございます。
  まずは、町民の目線に立って取り組んでいただきたいことをお願い申し上げ、質問とさせていただきます。ありがとうございました。
   
西 澤 議 長
  本日上程いたしました議案の審議がすべて終了いたしました。
  6日から常任委員会、特別委員会を開催いたしまして、付託議案等の審議をお願いしたいと思います。
  6日からの委員会の日程を申し上げます。
     6月6日月曜日 午前10時より 文教厚生委員会、
     6月7日火曜日 午前10時より 産業建設委員会、
     6月8日水曜日 午前10時より 総務委員会、
     6月9日木曜日 午前10時より 予算決算特別委員会、
     6月10日金曜日        予備日
     6月13日月曜日 午前10時より 本会議第2日目を開会いたします。
 6日からの委員会には十分ご審議を賜りますようお願いいたします。
 本日はこれをもちまして散会することにいたします。
 ご協力ありがとうございました。
      
         ( 午後 2時45分散会 )
 
 

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